「豚骨ラーメン風呂」賛否で中止の老舗銭湯が謝罪…… 「イベント風呂」1カ月自粛も発表 「運営体制見直す」(1/2 ページ)
「全てのお客様にとって前向きに捉えられるものではなかったと反省」。
「豚骨ラーメンの素」を浴槽に入れる企画に賛否が寄せられていた東京・杉並区の銭湯「小杉湯」は、変わり湯などの「イベント風呂」を約1カ月自粛すると発表しました。同期間の間に、運営体制を抜本的に見直すとしています。
メディア掲載多数の人気銭湯
小杉湯はJR高円寺駅近くにある1933年創業の老舗銭湯。企業とコラボしたユニークな企画をたびたび実施し、メディアにも多数取り上げられている人気の銭湯です。
11月28日、29日には地元のラーメン店とコラボし、「豚骨ラーメンの素」や「紅ショウガ」「辛子高菜」「豚の骨」を浴槽に入れる「博多ラーメン風呂」を実施すると発表。SNS上では「斬新すぎる」「なにこれいきたい」「入りてぇ」と肯定的な意見が聞かれた一方で、「これはちょっと……」「なんかやだな」「浴槽とか大丈夫なのかな」などの声も寄せられていました。こうした声を受け、小杉湯公式X(Twitter)は29日の「博多ラーメン風呂」を中止すると発表していました。
30日、小杉湯公式Xは「これまで日替わり湯やイベントを日々企画してまいりましたが、先日の博多ラーメン風呂の件を踏まえ、明日12/1(金)~1/7(日)の約1ヶ月間、全てのイベント風呂を自粛することといたしました。(通常の営業は継続いたします。)」と発表。名物の「ミルク風呂」は実施するものの、日替わり湯である、ジェットと熱湯(バイブラ)は全て白湯にするとしています。
小杉湯は「『銭湯は誰にとっても日常を心地よく過ごすことができ、お越しいただく前より少しでも元気になって帰っていただける場所』だと思っています。しかし、今回企画したお風呂は、全てのお客様にとって前向きに捉えられるものではなかったと反省しております」とコメント。
続けて、「小杉湯とコラボを快諾いただいたラーメン健太のみなさまのご厚意に、良い入浴体験という形で恩返しできぬまま、入浴にお越しいただく皆さまにもご不安を与えてしまったことを、深くお詫び申し上げます。また、明日からの企画に向けて一緒にご準備いただいた関係者の皆さまにもご迷惑をおかけしてしまい、誠に申し訳ございません」と謝罪しました。
12月1日から1カ月間は「小杉湯の運営体制を抜本的に見直し、清掃や接客といった通常営業に集中する期間とさせていただきます。再びみなさまに安心してお風呂に入っていただけるよう、一生懸命に取り組んでまいります」としています。
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