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SNSで注目集めた「能登からの漂着物」の今 白丸区の太鼓は無事保管が決定、同時期発見の「サウザンドサニー号」はどうなったのか(1/3 ページ)

新潟県の旅館・サウナ経営者が発見からの経緯をSNSに投稿し話題になっていました。

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 2024年1月に発生した能登半島地震で、能登から流されたと思われる品々が新潟県に漂着。発見者がX(旧Twitter)に発見から保管までの経緯を投稿し、話題を集めています。最初に見つかった砂まみれの太鼓と、太鼓の周辺で見つかった「サウザンドサニー号」のおもちゃは現在どうなっているのでしょうか。発見者にねとらぼ編集部が話を聞きました。

砂まみれの太鼓は能登町の祭りで使われるものと判明

 太鼓を見つけたのは小竹屋旅館(@odakeya)の杤堀(とちぼり)さん。杤堀さんは新潟県柏崎市で宿泊施設「小竹屋旅館」と、海を水風呂として使うアウトドアサウナ「サウナ宝来洲(ホライズン)」を経営しており、普段から営業前に海岸に危険な漂着物がないかを確認しているそうです。


太鼓を発見した杤堀さんが経営する「小竹屋旅館」(画像は小竹屋旅館の公式サイトより)

 1月20日に太鼓を発見したのも、釘が露出した建材などの漂着物をどかしながら安全確認を行っている最中のことで、波打ち際から2~3メートルのところでほとんど砂に埋まっていない太鼓が見つかったと言います。

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 太鼓は片面の革が破れて中に大量の砂が入ってしまっていたものの、胴部分は割れることなく無事。また、胴体部分には「白丸区」という文字も確認できたそうです。

 すぐに地図を検索し、太鼓は「石川県能登町白丸区」のものではないかと見当をつけたと杤堀さんは、「太鼓の関係者や地区の人の目に留まるかもしれない」と考え、「おそらく能登からだと思われます」という文言とともにXに画像を投稿。投稿はまたたくまに拡散され、能登町の出身者などから能登町白丸で秋に行われる祭「白丸曳山祭り」などで使われる太鼓ではないかといった声が上がるようになりました。


「白丸曳山祭り」(画像は石川県観光公式サイト「ほっと石川旅ねっと」より)

 投稿から数時間後には、杤堀さんのもとに白丸区在住の関係者からメッセージが届いたと言います。関係者からの「状況が落ち着いたら太鼓を取りに伺いたい」という要望を受け、杤堀さんはすぐに太鼓を海岸から回収。その後、関係者から事情を聞いた白丸区の地区会長とも連絡がつくようになり、「太鼓は白丸地区で古くから伝わる曳山祭で使われていたものであること」「現在の被災状況などを考えると曳山祭の継続は当面難しいかもしれないこと」なども分かったと言います。

 こうした流れを受け、杤堀さんは太鼓の修復や保管についてもXで情報を募集。最終的に石川県で和太鼓の製造などを行う老舗楽器店・浅野太鼓楽器店にX経由で連絡を取り、楽器店からのアドバイスに従って太鼓の砂を落とし、乾燥させながら保管することに決めたそうです。現在は太鼓の引き取りを待ちながら、能登町や白丸区への支援を検討しているとのことです。

太鼓のそばで見つかった「サウザンドサニー号」の行く先

 新潟県柏崎市に漂着したのは、太鼓だけではありません。太鼓の周辺には多数の漂着物があり、その中には人気作品『ONE PIECE』に登場する海賊船「サウザンドサニー号」(通称:サニー号)のおもちゃもありました。

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 さまざまなものが海岸に漂着していることを伝えるため、 杤堀さんは太鼓と合わせてサウザンドサニー号についてもXでポスト。すると、投稿翌日の1月21日に能登町在住者から「白丸区に住んでいる友人の家族がサニー号の持ち主かもしれない」というメールが届いたといいます。

 その後、メール送信者との写真のやりとりなどを経て、杤堀さんは「白丸区に住んでいる友人の家族」がサウザンドサニー号の持ち主だと判断。メール送信者の親族が、送信者の代わりに新潟までサウザンドサニー号を引き取りにくるという約束を取り付けたそうです。

 杤堀さんは「壊れながらも120キロを航海して、沈没することなく辿りついたサニー号ですから、被災したご家族に希望の力を与えてくれそうな気がしています」とコメントしています。

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