kemio、米アカデミー賞での“アジア人差別”で実体験告白 白人との相互理解は諦めの境地「『考えすぎだよ』で片付けられる」(1/2 ページ)
「白人とは、人種差別系の会話をあまりしなくなりました」
ニューヨーク在住の人気YouTuber/モデルのkemioさんが3月13日にInstagramのストーリーズを更新。第96回アカデミー賞授賞式で物議をかもしている“アジア人差別”騒動に、「海外生活をする上での人種差別的な経験は全然あります」「空気みたいな存在で扱われたり」など自身の体験から言及しています。
ロバート・ダウニーJrの態度が物議
現地時間3月10日の授賞式開催から、アジア系俳優らに対する無意識の差別であふれていたとSNSで話題になっているオスカー。映画「オッペンハイマー」(2023)で助演男優賞を受賞したロバート・ダウニー・Jrがトロフィーを受け取る際、前年の授賞者としてプレゼンターを担当したベトナム生まれの俳優キー・ホイ・クァンをスルーするような態度を取り物議をかもしています。
この態度に、ダウニーへの批判が集中。クァンに全くもって無礼であるばかりか、「存在を無視する」「使用人やベビーシッターのように扱う」というアジア人相手に最も横行している性質の人種差別であるとして、SNSでは動画を拡散させつつ怒りのコメントを書き込む人が多数現れました(関連記事)。
ニューヨークで暮らすkemioさんは……
この騒動を受け、アメリカで暮らすアジア人であるkemioさんのもとには、とあるユーザーから「アメリカ社会にてアジア人に対する差別的行為はあると思うのですが、やはり多いのでしょうか」「その場面にあった時どのような対応であったり、考え方をしていますでしょうか」とメッセージが届きました。
kemioさんは、「海外生活をする上での人種差別的な経験は全然あります この件をきっかけにいろんなことを思い出しました! あります。全然あります」と今回の騒動をきっかけに、アジア人差別を受けた経験がフラッシュバックしたことを告白。
「暴力をされたりだとかよりも生活の中で見落としがちな、マイクロアグレッション的なことばかりです! その日あった出来事を振り返り差別されてる? って後から寝る前に考えて思い出すことがすごく多いです」と相手側の“無自覚な差別”にさらされる機会が多いことを伝えています。
kemioさんは、「目の前に並んでいた白人の客にはニコニコで会話繰り広げたり、私の番になると何で来たの? みたいな雰囲気あからさまに出されたり」「白人グループの会話に参加する時、自分だけ話が振られなかったり、空気みたいな存在に扱われたり」など実体験を列挙。
“言葉では説明しづらいすごく微妙な感覚”としながら、「白人とは、人種差別系の会話をあまりしなくなりました! 結局『考えすぎだよ』とかで片付けられるので」「いかに優遇されている特権を持っているかということに気づいている人は、ほとんどいないので自分の気持ち的にもあんまり話さなくなりました」など真の意味での相互理解を半ば諦めていると告白しました。
一方で、「私がいろんな思いをしてもニューヨークに住んでいるのはニューヨークが単純に好きだからです」「理不尽なことだったり生活しているとありますが、そんなのどこに住んでもあると私は思います 差別だってそうでどこの国に行ってもあります! 日本でもあります!!!」と誰もが“無自覚の差別”の当事者だとも強調しています。
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