「俺、生存なう」 心臓の鼓動をTwitterに投稿する「秋月パルス」ねとらぼ

指先を当てると心臓の鼓動の状態を推測し、「俺、生存なう」「俺、徐脈なう」などとTwitterに投稿するデバイス「秋月パルス」がすごい。

» 2009年07月02日 18時28分 公開
[ITmedia]
photo ニコニコ動画に投稿された「心臓とネットをつなぐデバイスを作ってみた」

 「もし、俺が死んだとき、インターネットの仲間に『俺、昇天なう』と、投稿できたら」――そんな“革命”を実現したというデバイス「秋月パルス」が話題になっている。動作する様子は、ニコニコ動画の「心臓とネットをつなぐデバイスを作ってみた」で確認でき、投稿から1週間で約7万回再生されている。

 社会人サークル「koress project」が開発した「対毛細血管ネット接続インタフェース」。四角い透明な箱にセンサーや電子パーツを組み込んだ手のひらサイズのデバイスで、指先を添えて数秒待つと、毛細血管の赤外線吸収量の変化をセンサーで検出、結果をパターン解析し、心臓の鼓動を推定する。

 単体でインターネットにつながっており、データから推定した状態を直接Twitterに投稿する機能を備えた。心拍数が60〜90なら「俺、生存なう」、90〜140なら「俺、頻脈なう」、30〜60なら「俺、除脈なう」と投稿する。投稿されたつぶやきは、開発者の「Twitter」で確認できる。

 原理は、指を挟むだけで脈拍数などを測定できる医療器具「パルスメーター」と同じ。ローム製の反射型フォトセンサーが赤外線を放出し、反射して返ってきた赤外線を読み取り、指先の毛細血管の赤外線吸収量の変化を検出。これをマイコンで解析し、心臓の鼓動を推定する仕組みだ。信号は自作アナログ回路のアンプで増幅し、東京・秋葉原の秋月電子通商で購入したLANボードキットを通じてデジタル変換してネットワークに送る。ファームウェアはオープンソースのものを使い、Twitter投稿プログラムなどは自作した。


photo 「koress.jp」

 製作したkoress projectは、大学の研究者や企業に勤めるメンバーの集団。「冗談なのか本気なのか分からないクオリティ」でネットやコンピュータを使ったプロダクトやサービスを作っているという。

 ブログ「koress.jp」によると、メンバーが「もし、俺が死んだとき、インターネットの仲間に向けて『俺、昇天なう』って投稿できたら、それは革命なんだよ」と話したことが秋月パルスを製作したきっかけとか。ただ「俺、昇天なう」は「まだ動作確認していません」。

 ニコニコ動画の説明欄には「どなたか、『秋月パルスたん』で萌え絵を描ける方いないでしょうか」と書かれており、イラストSNS「pixiv」には、擬人化したイラストが7月2日時点で13点アップされている。

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