文字どおり「一度死んだらそれっきり」なiPhoneアプリ「One Single Life」日々是遊戯

普通、ゲームオーバーになっても、プレイヤーに課せられるペナルティはごくわずか。しかし、もし「死んでも復活できないゲーム」があったとしたら――?

» 2011年04月20日 18時05分 公開
[池谷勇人,ITmedia]

ある意味、人生も「一度しか遊べないゲーム」ですが……

 ゲームのいいところは、失敗してもやり直しがきくところ。でも、もしも「やり直しが一切きかないゲーム」があったとしたら――?

 そんな「もしも」を現実にしてしまったのが、先日リリースされたiPhone/iPad向けアプリ「One Single Life(たったひとつの命)」です。

 タイミングよく画面をタッチして、ビルからビルへとジャンプで渡っていくだけのゲームですが、最大の特徴は何と言っても、一切の「やり直し」が不可能という点。見事ジャンプに成功すれば次のステージへ進めますが、失敗してしまった場合は奈落の底へ真っ逆さま。普通のゲームならそこで「また最初からやり直しか……」となりますが、このゲームの場合、一度死んでしまったらそれでオシマイ。もう二度とゲームで遊ぶことはできません。


 一応、ステージ開始前にはシミュレーターで練習することができますが、ひとたび「本番」を選べばあとは命がけ。ステージ開始前には「12% of players will die here(ここでは12%のプレイヤーが死にます)」といった警告メッセージが出るのもいやらしい。最初のうちはビルとビルの間隔も狭く、見た目にも簡単そうですが、ステージが進むにつれてどんどん難易度が高くなっていき、「予想死亡率」の数字もハネ上がっていきます。僕ならこの緊張感だけでもうギブアップしたくなるところですが、果たして最後まで辿り着ける人はいるのでしょうか……。

 一体、どうしてこんなゲームを作ろうと思ったのか? 開発者であるAnthony O'Dempsey氏のブログでは、次のように書かれています。

「私は以前、なぜゲームでは本物の”恐怖”や”不安”を感じられないのかについて考えたことがありました。普通のゲームでは、例え失敗しても少し前のチェックポイントからやり直せばそれで済む。ユーザーは潜在的にそれを知っているから、失敗しても大丈夫だと安心してしまう。そこで私は、もしもたったひとつしかライフがないゲームを作ったら――と考えたんです」

 確かに「何度もやり直せる」というゲームならではのルールが、ユーザーに安心感を与えている――という指摘はもっともでしょう。Anthony氏はさらに「ワールドカップの決勝で、ペナルティーキックに臨むサッカー選手が抱くのと同じ苦悩を、ユーザーに投げかけるようなゲームを作りたかった」とも書いています。

 なお残念ながら、このアプリは日本版App Storeではまだ配信されていない模様。一応「無料アプリ」なのが良心的と言えなくもありませんが、この際115円くらいで売った方がより緊張感が増して面白くなるのでは――とちょっと考えてしまいました。

助走を付けて、思い切って空中へジャンプ! 「絶対に失敗できない」緊張感に、あなたはどこまで耐えられますか?

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2505/16/news114.jpg ←焼く前 焼いた後→ 陶芸作品の変化に「すごっ!!」 並べた写真が160万表示 「めっっちゃいい」「凄すぎます」
  2. /nl/articles/2505/21/news055.jpg 家賃月2万8000円、50代男性が住む“オンボロ一軒家”のドアを開けたら…… 意外な光景に「ワクワク感がたまらない」
  3. /nl/articles/2505/23/news188.jpg 【あんぱん】主人公・今田美桜の“服装”にネット騒然 「目が覚めた」「集中できない」「確かに一瞬見えた」
  4. /nl/articles/2505/20/news026.jpg 1歳娘とパパが18年後…… 同じポーズで撮影した“現在の姿”に「娘ちゃん左手nice」「カッコ良いお父さま!」の声
  5. /nl/articles/2505/21/news052.jpg 手作り木箱に“ただの雑草”を入れて放置したら…… 8カ月後、興味深い変化に「面白い」「いつかマネできたらな」
  6. /nl/articles/2505/18/news080.jpg アフリカ旅行中に現地男性と出会った家族→5年後…… 幸せすぎる変化に「おお!」「長男がママ似」【海外】
  7. /nl/articles/2505/23/news036.jpg 余った布は捨てないで! リボン状にしてから縫い合わせると…… 思わず二度見の“アイデア”に大反響 「使いやすそう」「エレガント」【海外】
  8. /nl/articles/2505/18/news081.jpg ポケモンのぬいぐるみを洗濯したら…… シュールすぎる“まさかの姿”に「これはやりたい」「泣きそう」
  9. /nl/articles/2505/23/news042.jpg ぱっつん前髪の子猫→4年後には…… 予想を超える成長後の姿に反響「あら〜〜〜」「神様がステキな髪型にしてくれた」
  10. /nl/articles/2505/23/news054.jpg 幼稚園児が駄々をこねて買ってもらった「苗木」→25年後……「すっごーーーーい!!」 “夢のような光景”が920万表示 「ええええ!」「うらやましすぎる」
先週の総合アクセスTOP10
  1. マクドナルド、ハッピーセットの「早期終了」を発表 横行する転売――モラルのない行動に第2弾販売への不安広まる
  2. 小5のときに描いた絵→4年後…… 「ねぇ何があったん?」「鳥肌立った」中3になって描いた絵が160万再生
  3. 50年間放置して“ジャングル化”したおばあちゃんの家 → 掃除したら…… “木の中から現れたもの”が170万再生 「予想を超えた」「ブラボー」【海外】
  4. “1K8.5畳”の新居を一人暮らし男子が模様替え→1年後…… 「もうホテルやん笑」生まれ変わった空間に驚き「こんな部屋に住みたい」
  5. 「娘の目が大きいのは赤ちゃんだから」と思っていたママ、成長すると…… 驚きの姿に「ディズニープリンセスだ」【海外】
  6. ショウガを土に埋めて水やりすると……「すごすぎる!!」 想像もつかなかった、とんでもない状態に37万再生
  7. ボランティアで庭を掃除していたら…… 物置から見つかった“ヤバいもの”で警察沙汰に 「通報して正解」「絶対に触らないで」【海外】
  8. 皇后さま、全身「真っ白な衣装」に18万いいね
  9. 日本人のママと米国人のパパが国際結婚→生まれた子どもは…… 290万再生の“まさかの現在”に「びっくりしました」「心温まる」【海外】
  10. 「子供泣くぞこれ」 トーマスの塗り絵、描き始めて2秒で…… “予想を超えた変貌ぶり”に反響「夢に出てきそう……」「ヒィィ…!!」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 築53年家賃4万円・何てことない団地のドアを開けると…… まさかの空間出現に驚きの声「素敵」「ここまでお洒落に」
  2. 小学生時代「こんなプラモ誰が買うんだよw」→40年後…… “大人になった”を実感するエピソードに「分かる」「特大ブーメランw」
  3. 49歳病没の大宮エリーさん、生前開催の個展で「体調も万全でなかったので不安」 3カ月前には苦しげな姿も「声が出にくい」
  4. 自販機に“1000円”を入れたら……? 出てきた“とんでもないお釣り”にお口あんぐり「こんなん初めて見た」
  5. 自宅の犬小屋に住み着いた野良猫、1年後の姿に「泣いた」と大反響 それからどうなった?現在の様子を聞いた
  6. 100万円の“錦鯉”を自宅の池に入れたら…… 「おかしいでしょ」3日後、まさかの事態に「鯉は難しい…」「信用が大切ですね」
  7. パパに、保育園へ行く娘のヘアアレンジを任せたら…… ママがひっくり返った“仕上がり”が400万表示「重力どこ?」「頑張った感がいい!」
  8. 「成長したらそのうち襲ってくる」と言われたワニ、16年後……→ 280万回再生を突破した驚きの姿に「初めて見た」の声
  9. 人里離れた山にカメラを設置→1週間後…… 「なんで?」映っていた“意外すぎる住人”に「笑った」「実在していたのか!」
  10. 「神パンツきた」 ユニクロ新作“3990円パンツ”が品切れラッシュの大人気 「過去イチかも」「本当にこれは買い」