いいね!の気持ちをコーヒー1杯に託そう KDDIも注目する「giftee」、ソーシャルギフトの挑戦(1/2 ページ)
Facebookで知り合いの交際ステータスが婚約中に変わったら「おめでとう」とケーキをプレゼント――SNSでプチギフトを贈れるサービス「giftee」を使うと、こんなことができる。「インターネットには、ほんとに小さな感謝やお祝いの気持ちを送るタイミングがたくさんある」と開発者は狙いを語る。
ある日の取材の帰り道。さっきまで一緒だった相手から「お疲れ様です」のメッセージとともに、近くのカフェで使えるコーヒーのチケットがTwitterで送られてきたことがある。お店で記事を書くかもしれないと思ったのか、無線LANが使える場所がチョイスされていた。気遣いに感動しつつ、普段訪れないお店でのワクワク感を味わいながらコーヒーを飲むと、なんだかほっこりした。
そんなさり気ない素敵なやり取りができるサービス「giftee」をご存知だろうか。SNSやメールでお礼やお祝いの言葉を伝える際、gifteeを使えば一緒にちょっとした「ギフト」をプレゼントできる。サービスは昨年3月にスタート。運営元のギフティが今年1月にKDDIから出資を受けるなど、注目が高まっている。
では具体的にどんなシーンでgifteeが使われているのか、そもそもネットユーザーのあいだで日常的にプレゼントを贈り合う文化は根付くのか、目標に掲げる年内10万会員に向けた施策は――ギフティの太田睦代表(27)に聞いた。
Welcome to giftee from giftee official on Vimeo.
おしゃれなカフェがずらり gifteeのイケてるギフトとは
SNSで「ありがとう」や「おめでとう」の一言に添えてもう一声何かしたいと思うことがある。例えば、友だちから誕生日や結婚の報告を受けたり、仕事の相談にのってもらったりした場合などに、“コーヒー1杯”“ケーキ1切れ”といったさりげないギフトでお祝いや感謝の気持ちを形にできたら便利だ。gifteeはそんなニーズに応えている。
贈る側はまず会員登録する。次にギフトの送信方法をTwitter・Facebook・メールから選択し、相手を入力。ギフトを指定して代金をクレジットカードで支払うと、ギフトの内容が書かれたメッセージが相手に届く。メッセージはTwitterならメンションで、Facebookなら相手のウォールに自動投稿して知らせる仕組みのため、周りに秘密でプレゼントしたい場合は、メールを使おう。
ギフトは、カフェで利用できるチケットか、無印良品のお菓子やフレグランスセットなど。価格は数百円〜千数百円程度とお手頃だ。カフェは都内を中心に46店舗あり、洗練された雰囲気の水上ラウンジ「WATERLINE」(品川)や大きな窓が特徴的な「Sign kasumigaseki」(霞が関)などおしゃれな店が多い。運営側が「コーヒーを飲んだり、ビールを楽しむ時間も含めてプレゼント」と考えてこだわって選んでおり、一部では「イケてるカフェを探しているなら、gifteeのギフトを見るといい」と言われることもあるようだ。記者がコーヒーを飲んだのは「CAFE PARK」(恵比寿)。テーブルが広くてノマドワークにぴったりだった。
ギフトを使うには、指定された店へ行き「gifteeを使いたい」とメッセージ画面を見せて商品と交換する。有効期限は2カ月ほどで、使用されなかった場合の料金は一部NPOやNGOに寄付される。「プレゼントはちょっぴり恥ずかしいし、相手に逆に気を使わせてしまいそう」などと懸念する必要はない。逆にその仕組みを使えば、「期限が切れるまでにギフトを使って飲みに行こうよ」などと言って、気になる人を誘う言い訳に利用できそうだ。
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