ふんどしで「元気になれた」――35歳、脱サラして「日本ふんどし協会」に懸ける野望:2月14日はふんどしの日(1/2 ページ)
古臭くて、おしり丸出しで恥ずかしいといったネガティブなイメージのあるふんどし。そんな印象を拭い去りつつ、魅力を広め、普及を目論む「日本ふんどし協会」という団体がある。目指すは「1億2000万人総ふんどし化」だ。
2月14日はバレンタインデー。“キャッキャうふふ”と盛り上がるちまたのリア充な女子と男子に伝えておきたい重要事項がある。実は14日は「ふんどしの日」でもあるのだ。2を“ふん”と、14を“どし”と読ませた、ちょっと無理やりな語呂合わせがすごい。推進しているのは「日本ふんどし協会」なる団体だ。
協会の公式Twitterアカウント「@japan_fundoshi」を見てみると、「ふんどしを、締めてるだけで、色男」といまいち共感できない(?)俳句を読んだり、「ドーはドーナツのドー、ふーはふんどしのふー」と「ドレミの歌」を替え歌にしたり、なんだか楽しげだ。しかも「2020年 1億2000万人総ふんどし化計画」という高い目標を掲げている。おいおい、この協会一体どうなってるんだ。
男の悩みが解決 ふんどしにハマる理由とは
同協会は、ふんどしの魅力や文化を伝え、世の中に広めるために結成された。ふんどしといえば「古臭い」「がたいの良いおやじが付けるもの」「お尻丸出しでネジネジが食い込んでて恥ずかしい」といったイメージがつきまとうが、そんなネガティブな印象にとらわれて毛嫌いされるのはもったいないと、普及活動に努めている。
会長は中川啓次さん(35)。以前はふんどしと全く関係ない一般企業に勤めていたが、ひょんなきっかけでふんどしの魅力にとりつかれ、昨年12月に同協会とふんどしブランド「SHAREFUN(しゃれふん)」を立ち上げた。仕事は休職期間を経て脱サラし、現在はふんどし1本に絞っている。
中川さんがふんどしにハマり始めたのは昨年5月ごろ。知人と仕事の打ち合わせ中、急に「俺ふんどし履いてるんだ」とふんどし姿を見せつけられたのがきっかけだった。最初はバカにして笑っていたが、通気性も良く汗をかいても快適で、「男性の悩みも解決に向かう」と聞き、就寝時だけ試してみることに。意外にも「結構ええやん」と惚れ込んだ。
ふんどしはボクサーパンツやトランクスのようにゴムの締め付け感がなく、リラックスできる。下半身の血行不良から解放されるためか、中川さんは「“あそこ”の元気がだんだんなくなる」悩みから解消されたという。「ふんどしをつけ始めてから、朝起きてすごい元気になった」と笑顔の中川さん。しかも「下ネタやから話のネタとしても盛り上がる」と、ふんどしの魅力にピンと来てしまった。
前職が激務だったためダウンし、この頃に休職。精神的にも限界が来ていたが、「ふんどしや、ふんどしが世の中に広がることを考えると、なぜだかすごくワクワクして元気になれた」。以来ありとあらゆるふんどしを買いつくしてみたものの、真っ白や真っ赤など「普通の人には導入ハードルの高い」デザインばかりで、「おしゃれなものがない」ことに気づく。
そこで体調の回復を待って立ち上げたのが、ふんどしを現代人向けにおしゃれにアレンジしたSHAREFUNだった。ただし、1ブランドだけが良さを伝えても説得力が足りないし、ほかのふんどし専門店が「全然売れていない」現状を知り、「みんなで協力し合ってふんどしの魅力をアピールする団体」を作って業界全体を盛り上げようと決意。協会の設立に至った。
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