「フランス流クール・ジャパン」イベントで見えた、フランス人がオタクな理由(わけ):日々是遊戯
なぜフランス人はオタク・コンテンツが好きなのか。フランスのゲーム・アニメ会社「Ankama」が、日本とフランスの文化について語った。
フランス人に会ったら「グレンダイザー」って知ってる? と聞いてみましょう
フランスと言えば、毎年パリ郊外で「ジャパン・エキスポ」が開催されるなど、世界でも指折りの「オタク国」として有名。ちなみに世界における「マンガ」の消費量は、日本に次いでフランスが堂々の世界第2位なのだそうだ。
そんなフランスのオタク事情が垣間見えるイベント「惑星ANKAMAへようこそ:フランス流『クール・ジャパン』の世界」が2月11日、飯田橋にある東京日仏学院にて開催された。主催は以前「アイテム課金はゲームバランスを著しく崩す? 『脱・アイテム課金』に向け動き出した、あるオンラインゲームの取り組み」という記事で紹介したAnkama Japan。イベントは2部構成で、第一部ではAnkamaがフランスで放送しているアニメ作品の上映会、第二部ではアニメの監督を務めた高橋敦史さんをゲストに迎えた討論会が行われた。
筆者は第一部の後半から参加したのだが、いきなり驚いたのが、上映されていた「伝説のオグレスト」というアニメがものすごく「日本チック」だったこと。さすがにキャラクター造形は好みが分かれそうだが、作画や演出などはいわゆる「アメリカン」なものではなく、「ちょっと前の東映アニメ作品」といった印象。フランス語でさえなかったら、そのまま日本のアニメだと言っても十分に通用すると思う。
もっとも、第二部がはじまってすぐに分かったのだが、そもそもこのアニメはフランスのAnkamaが日本のアニメスタジオに発注して制作したものだった。それで監督を務めたのが、ゲストとして登壇した高橋さんだったというわけだ。
なぜフランスではこうした日本的アニメがウケるのだろうか。そもそも60~80年代ごろのフランスでは「聖闘士星矢」や「ドラゴンボール」、「グレンダイザー」といった日本のアニメが当たり前のように放送されており、当時それらを見て育った層が今のオタク産業人気を支えているのだそう(余談だが「グレンダイザー」はフランスでは「ゴルドラック」の名前で人気を博し、ピーク時には最高視聴率70%を越えたこともあったとか)。Ankama創設者の3人も、そうした日本のアニメやゲームへの憧れが根底にあり、そこからAnkamaを設立するに至ったそうだ。ただ、あまりに日本アニメが増えすぎてしまったため一部で「暴力的だ」などと問題視されるようになり、90年代以降、フランスでの日本アニメの放送本数は減少傾向にあるという。
高橋監督によると、実際にAnkamaの人たちと仕事をしてみて、文化的ギャップの少なさにあらためて驚いたそう。また日本のアニメはすでにピークを過ぎてしまって活気を失っているが、フランスはその点、産業がまだ若く、元気があるという。
「子供の頃に日本のアニメを見て育っているから、文化的に共通言語ができあがっている。日本のアニメもかつては西洋の真似だったが、それをまた西洋で真似されていて、しかも完全に同じというわけではなく、若さもあって面白い歪み方をしてる。合わせ鏡のような関係」(高橋監督)
また日本では現在、アニメは「DVDを売るためのモノ」になってしまったが、Ankamaの場合はゲームで生んだ利益を、ファンサービスの一環としてアニメに還元するという考えで、監督としては自由にやれて楽しかったとも。「伝説のオグレスト」は、「どうぶつ宝島」や「長靴をはいた猫」のような、「かつて自分が見て楽しかったアニメの体験を再現しようと思いながら作った」そうだ。
さらに話題はゲーム産業にも及んだ。Ankamaの人たちもかつては、スーパーファミコンや「ファイナルファンタジー」などの影響を受けてゲーム開発を志したが、今のゲーム市場は「プレイヤーにはいい時代になったが、作り手にとっては厳しくなってきている」と分析。またしばしば問題にされる開発費の高騰については、「例えば『テトリス』のようなゲームはまったくお金がかかっていない。ディテールを細かくすれば売れるというのは『保険』にすぎない」と厳しい指摘も。また高橋監督も、過剰なムービーシーンについては「かつて抱いていた映画やアニメへのあこがれを発散しているのでは」と分析した。このあたりは日本のゲーム関係者からすると異論もあるのだろうが、それも日仏の視点の違いとして興味深く受け止めておきたい。
軍事力や経済力によって他国に干渉することを「ハード・パワー」と呼ぶのに対し、文化や価値観、魅力などを通じて他国を動かすことを「ソフト・パワー」と呼ぶそうだ。Ankamaの人たちの話を聞いていると、今のフランスの現状がまさに、日本の「ソフト・パワー」によって形成されてきたものだということがよくわかる。今後も日本文化のよき理解者として、フランスとの関係を大切にしていきたいものだ。
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