「ツインテールこそ正義」 全身全霊をかける「日本ツインテール協会」の熱い思い(1/2 ページ)
「このままではツインテール女子が絶滅してしまうのではないか」――「ツインテールの魅力を世に広め、ツインテールを復活させる」使命を掲げる日本ツインテール協会は、ツインテールへの愛と危機感から生まれた。
ツインテール、それは遠く淡い、恋い焦がれた日の記憶を呼び覚ますヘアスタイル――ツインテール美女の写真を掲載し、その魅力を伝えるサイト「TwinTail Project Japan」。サイトを運営する日本ツインテール協会の会長は、ツインテール推進に全身全霊をかけている。その熱い思いを聞いてきた。
「このままではツインテール女子が絶滅」
日本ツインテール協会は、メンズアパレルブランド「glamb」などを運営するLaugh Valley(ラフバレー)の古谷完代表(38)が、「個人の趣味」として2011年12月に設立した団体。古谷さんは経営者そして洋服デザイナー、フォトグラファーとしての仕事の傍ら、同協会の会長を務めている。
2〜3年ほど前からももいろクローバーZやAKB48、初音ミクなどツインテールのアイドルやキャラが好きだった古谷さん。飲み会で「最近ツインテールにハマっている」と告白したところ、「俺も俺も」と周りの男性の反応が良かったことから、「ツインテールフリークの気持ちを何かの形で代弁できないか」と思い始めたのがきっかけだった。
古谷さんにとってツインテールは萌え心をくすぐる髪型。年頃の女性がお下げ髪にする時の表情やしぐさ、ほどいた時に髪がフワッとなるセクシーな瞬間など、魅力だらけだ。街でツインテールの人を見かけるとつい気になってしまう。
だが、実際にツインテールにしているのは「子どもか学生くらいで、大人の女性はあまり見かけない」と古谷さん。子供のころにツインテール姿に憧れて2つ結いにした経験が「女性には誰しもあるはず」なのに、大人になると途端にツインテールにしなくなる。「やれば絶対かわいいのに」。仕事やプライベートで女性に「ツインテールしてよ!」と頼んでみても、恥ずかしがって拒否されることがほとんどだった。
世の女性が“ツインテールにしてくれない”現状について、「このままではツインテール女子が絶滅してしまうのではないか」と危機感を抱いた。その原因は、ツインテールは子どもや学生がするものという「誤解」がまん延しているためと考えた。誤解を解いて、「ツインテールの魅力を世に広め、ツインテールを復活させる」ため、協会の設立を決意。まずはサイトの立ち上げを急いだ。
スタッフ集めには困らなかった。会長自身がフォトグラファーとして撮影し、Laugh Valleyのツインテール好き社員がライティングやサイトの構築を担当した。そうして2カ月でできたのが、「TwinTail Project Japan」。ツインテールの“ツイン”と数字の2をかけて、今年の2月2日に公開した。
サイトではツインテール美女のスナップ写真をほぼ毎日更新している。本物の女子高生が制服姿で登場する「放課後ツインテール」、日本全国の「ツインテール美女」を紹介する「あの街ツインテール」、人気サロンとコラボしてヘアアレンジ紹介をする「サロンドツインテール」などのコンテンツを展開している。
2月2日を「ツインテールの日」の記念日とし、この日にちなんだアクションも提案。男性は心引かれる女性に2本のゴムを渡し、女性は気持ちを受け止めるならツインテールで応える。「決してほどけることのないように、この日だけはぎゅっと結ぶ」のがポイントだ。
サイトを通じて、これまでツインテールにするのをためらっていた女性たちが、1つのヘアスタイルとして気軽に楽めるようになれたらと古谷さんは願っている。ハロウィンやクリスマスなどにコスプレをする「隠れた変身願望」を持っている女性にとって、「いつでも気軽に変身願望もかなえることができる」手段となってくれたら嬉しい。例えば「セーラームーン」になった気分で――。そうなったら「女性は心を解放できる。ツインテールはかわいいし、見ている側も嬉しいじゃないですか」と満面の笑みで語る。
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