枝野経産相、ドワンゴ川上会長らが“闘技場”に集結 「クール・ジャパン作戦会議」その全ぼう:ニコニコ超会議(2/3 ページ)
B級グルメやAKB48も推す枝野氏
漫画やアニメだけがクール・ジャパンではない。カラオケに行くと「3曲くらいはAKB48の曲を歌う」という枝野氏は「日本で韓流ドラマが売れて、K-POPが売れて、AKB48が海外で売れないはずはないじゃないかと思ってきた」と告白。津田氏から「推しメンは?」と尋ねられると、「推しメンを言うと敵をたくさん作るから、政治家として言わない方がいい」とうまくかわした。
さらに「今日のニコニコ超会議という大きなお祭りのようなイベントも、まさしくクール・ジャパンではないか」と枝野氏。自身もたまにニコニコ動画を見ることがあるといい「自分もコンテンツに参加できるんだ、ということを意識できるのが良い」とコメントしていた。
またクール・ジャパンの枠を大きくとらえ、焼きそばなどのB級グルメを世界に広めれば「商売にもなりそうだ」とも意気込む。
日本のリアルを海外へ伝えればいい
音楽の分野では、ビジュアル系バンドや初音ミクが海外で受け入れられるといった動きがある。また昨年、由紀さおり・ピンクマルティーニのコラボレーションアルバム「1969」が、iTunesの全米ジャズチャート1位、カナダのiTunesチャート「ワールドミュージック」1位など、世界中のランキング上位を総なめにして話題となったことも記憶に新しい。「1969」をプロデュースした張本人・佐藤氏は、海外の人々が真に求めていることについて次のように語る。
「西洋コンプレックスといわれるものが日本には昔からある。一流のものを見せないといけないと思っているので、日本の料理といえば料亭なんかを見せたりする。でもそれは日本人にとっては日常的に親しんでいるものではないし、一般的ではない。普段日本人が普通に楽しんでいることを、飾らずに面白く効果的に伝えられるかが大事」(佐藤氏)。ニコ生の画面に「海外へ迎合するから失敗するんだ」といったコメントが書き込まれると、佐藤氏も「その通りだ」と強調した。
日本でリアルに流行っていることを、海外に迎合することなく発信していくためには何が必要なのか。猪子氏は「(西洋コンプレックスは)気にしなければ良いし、良いと思うことを極めていけば良い」とコメント。枝野氏は「そもそも英語ができない。英語ができないから迎合もできない」と苦笑いし、「私より上の世代は西洋コンプレックスがあるけれど、20代くらいの人は西洋コンプレックスがなさそう」と述べた。
一方、「VOGUE」「ELLE」などのラグジュアリーファッション誌の編集を経て、「marie claire」の編集長を2008年まで務めた後、ファッションジャーナリストとして活躍中の生駒氏は、コム・デ・ギャルソンやイッセイ・ミヤケといった日本発のブランドが日本のものと意識されずに使われていることなどを例に挙げ、「好きな世界を極めれば、自ずと普遍的になる。エキゾチシズムを極めすぎるとすべるような気がする」と、ファッション界に身を置く立場からコメントしていた。
「クール・ジャパンという呼び方がどうなのかは置いておいて、日本の文化は面白い。世界中に広げられる可能性がある」と語るのは、川上氏。ニコニコ超会議で発売された脳波で動くネコミミを頭に付けてピクピクさせながら「脳波の技術をネコミミに使おうという無駄なことを考えるのは日本くらいだ(笑)」と、“才能の無駄使い”的な日本の文化に感心していた。
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