人気コスプレ集団「自宅警備隊」に密着! 「自宅に恒久の平和と秩序を」と鰐軍曹隊長ドイツや台湾にも隊員が(2/5 ページ)

» 2012年07月10日 14時38分 公開
[宮本真希,ITmedia]

自衛隊のエリート部隊と遭遇したことも

 それならばと自宅警備隊の成り立ちを聞いてみた。もともと「ぬるいミリタリーオタクだった」という鰐軍曹隊長。戦車が好きで、プラモデルを作ってコンテストに出したり、ミリオタが集まるイベントで展示したりしていた。自宅警備隊コスに初めて挑戦したのは2010年の冬コミだ。

 冬コミは当初、ほかのコスプレイヤーの写真を撮る目的で参加するつもりだったという。だが顔を出してコスプレイヤーと対面するのが恥ずかしく感じられたため、顔を隠せる格好で行こうと考え、自宅警備隊コスを思いついた。鰐軍曹隊長は場の空気になじんだつもりだったが、かなり目立っていたらしくすぐに2ちゃんねるやまとめブログを通じて話題になった。

画像 撮影は和気あいあいとしてました

 それからは定期的に同人イベントなどで自宅警備隊コスを披露するように(「宅外派遣」と呼んでいる)。イベント会場では「自分も自宅警備隊に入りたい」と話しかけてくれる人が増えた。コスプレSNS「Cure」ではドイツ人の志願者から連絡が来たこともある。鰐軍曹隊長のTwitterアカウントにカタコトの日本語で話しかけてくれた台湾人は今メンバーになっている。

 春に開催された「ニコニコ超会議」では、陸上自衛隊のブースで本物の自衛隊員と自宅警備隊が相見えた。その日陸自ブースにいたのは、エリート部隊である第1空挺団の人々だったそうで、自宅警備隊を見つけるとすぐに「総員整列!」の号令をかけ、仲間を歓迎するかのような雰囲気で整列して出迎えてくれたそうだ。

画像 自衛隊との遭遇の模様はこちらの記事でもご覧いただけます
画像 「自宅警備隊 N.E.E.T.」公式Wiki

 隊員が30〜40人に増えたとき、「自宅警備隊 N.E.E.T.」公式Wikiを立ち上げた。ここには、活動内容やコスプレするときのルールなどをかなり詳しく掲載している。例えば隊の誰かが許可がない場所で勝手に活動して警察の特殊部隊と勘違いされる――といったことが起きれば多方面に迷惑がかかるため、コスプレマナーには相当気をつけているという。

 秋葉原でゴミ拾いをするなど、ボランティア活動も行なっている。先述のハウススタジオで撮った写真は、自宅警備隊の沿革などとともに1冊にまとめ、夏コミ3日目に500円で販売する予定だ。収益は東日本大震災の支援のための寄付にまわす予定。「収益を東北の同胞へ届けたい」と鰐軍曹隊長は語る。

 ますますの飛躍を期待したい自宅警備隊。今後の目標を尋ねると次のように力強く答えてくれた。「自宅を守るのが主任務であり、それは今後も変わらない。自宅に恒久の平和と秩序をもたらし、ゆくゆくは世界平和に貢献したい」。なお宅外派遣については「今後の社会情勢を見つつ逐次判断していく」とのことで、スケジュールは公式Wikiで公開していく。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2411/16/news007.jpg まるで星空……!! ダイソーの糸を組み合わせ、ひたすら編む→完成したウットリするほど美しい模様に「キュンキュンきます」「夜雪にも見える」
  2. /nl/articles/2411/16/news013.jpg 自宅のウッドデッキに住み着いた野良の子猫→小屋&トイレをプレゼントしたら…… ほほ笑ましい光景に「やさしい世界」「泣きそう」の声
  3. /nl/articles/2411/15/news016.jpg 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
  4. /nl/articles/2411/17/news066.jpg 「ヤバすぎwwww」 ハードオフに1万8700円で売っていた“衝撃の商品”が690万表示 「とんでもねぇもん見つけた」
  5. /nl/articles/2411/16/news014.jpg 330円で買ったジャンクのファミコンをよく見ると……!? まさかのレアものにゲームファン興奮「押すと戻らないやつだ」
  6. /nl/articles/2411/14/news014.jpg ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  7. /nl/articles/2411/11/news056.jpg 大量のハギレを正方形にカット→つなげていくと…… “ちょっとした工夫”で便利アイテムに大変身! 「どんな小さな布も生き返る」
  8. /nl/articles/2411/17/news038.jpg 58歳でトレーニングを始めたおばあちゃん→10年後…… まさかまさかの現在に「オーマイガー!!!」「これはAIですか?」【海外】
  9. /nl/articles/2411/17/news004.jpg 「水曜どうでしょう」“伝説のシーン”そっくりな光景にネット騒然 「ダメだ笑っちゃう」「なまら怖い」
  10. /nl/articles/2411/16/news077.jpg 大谷翔平、インスタ最新投稿で活躍シーンのハイライト公開 一瞬映る“妻・真美子さんと母・加代子さんの笑顔満開ハイタッチ”に注目
先週の総合アクセスTOP10
  1. アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
  2. 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
  3. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  4. 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」
  5. イモト、突然「今日まさかの納車です」と“圧倒的人気車”を購入 こだわりのオプションも披露し光岡自動車からの乗り換えを明かす
  6. 「この動画お蔵かも」 親子デートの辻希美、“食事中のマナー”に集中砲火で猛省……16歳長女が説教「自分がやられたらどう思うか」
  7. 老けて見える25歳男性を評判の理容師がカットしたら…… 別人級の変身と若返りが3700万再生「ベストオブベストの変貌」「めちゃハンサム」【米】
  8. 「ガチでレア品」 祖父が所持するSuica、ペンギンの向きをよく見ると……? 懐かしくて貴重な1枚に「すげえええ」「鉄道好きなら超欲しい」と興奮の声
  9. 「デコピンの写真ください」→ドジャースが無言の“神対応” 「真美子さんに抱っこされてる」「かわいすぎ」
  10. 「天才」 グレーとホワイトの毛糸をひたすら編んでいくと…… でっかいあのキャラクター完成に「すごい」「編み図をシェアして」【海外】
先月の総合アクセスTOP10
  1. 50年前に撮った祖母の写真を、孫の写真と並べてみたら…… 面影が重なる美ぼうが「やばい」と640万再生 大バズリした投稿者に話を聞いた
  2. 「食中毒出すつもりか」 人気ラーメン店の代表が“スシローコラボ”に激怒 “チャーシュー生焼け疑惑”で苦言 運営元に話を聞いた
  3. フォロワー20万人超の32歳インフルエンサー、逝去数日前に配信番組“急きょ終了” 共演者は「今何も話せないという状態」「苦しい」
  4. 「顔が違う??」 伊藤英明、見た目が激変した近影に「どうした眉毛」「誰かとおもた…眉毛って大事」とネット仰天
  5. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  6. 星型に切った冷えピタを水に漬けたら…… 思ったのと違う“なにこれな物体”に「最初っから最後まで思い通りにならない満足感」「全部グダグダ」
  7. 「泣いても泣いても涙が」 北斗晶、“家族の死”を報告 「別れの日がこんなに急に来るなんて」
  8. ジャングルと化した廃墟を、14日間ひたすら草刈りした結果…… 現した“本当の姿”に「すごすぎてビックリ」「素晴らしい」
  9. 母親は俳優で「朝ドラのヒロイン」 “24歳の息子”がアイドルとして活躍中 「強い遺伝子を受け継いだ……」と注目集める
  10. 「幻の個体」と言われ、1匹1万円で購入した観賞魚が半年後…… 笑っちゃうほどの変化に反響→現在どうなったか飼い主に聞いた