妊婦に「出て行って」で炎上の居酒屋が謝罪、しかし妊婦側にも不自然な点?:真実は?
炎上の怖さと難しさ。果たして真実は?
新大塚の居酒屋「酒処味 きの字」の炎上が昨夜から話題になっています。一連の騒動を受け「きの字」は7月31日朝、ブログで「お詫び申し上げます。大変申し訳ございませんでした」とのお詫び文を掲載しました。
「ぶっとばそうかと思いました」に非難殺到
ことの発端は「ひよっこママの奮闘日記」というブログに掲載された「許せない!妊婦を追い出す最低のお店」というエントリ。現在、このエントリは投稿者によって削除されていますが、要約すると次のような内容でした。
- 来店した際、妊娠中なのでソフトドリンクをオーダーしようとしたが、「ソフトドリンクはおいていません!」「出て行ってもらって結構」などと強い口調で言われショックを受けた
- さらにその後、お店の公式サイトを確認したところ「妊婦さんも申し訳ないがお断り!(略)久しぶりにぶっとばそうかと思いました」などと書かれていた
お店でどんなやりとりがあったかについては投稿者の記述を信じるしかありませんが、ともかくこれを受け、Twitterや掲示板では「きの字」の対応に非難が殺到。昨夜から今朝にかけ、Twitterのトレンドには「きの字」「炎上」「妊婦を追い出す」といった関連ワードが並び、食べログのレビュー欄も一時大荒れに(現在は食べログからページ自体が消えている)。お店のサイトは今もつながりにくい状態が続いています。
攻守逆転? 告発側にも不自然な点
しかし、当初は「きの字」への批判が多かったものの、時間が経つにつれて別の見方も出てきました。サイト「Web論」の「『「酒処味 きの字」に店から追い出された妊婦が問題発起!!→よく見ると数々の偽装があった件まとめ』」というエントリでは、発端となった「ひよっこママの奮闘日記」側の不自然な点を指摘しています。大きなものは次の2点。
- このブログ自体が「きの字」を叩く目的で開設された?
- エントリがまだ3件しかなく、しかも「許せない!」より前の2件は、後から付け足したものを先に投稿したように偽装している可能性
いずれも推測ですが、記事のエントリー番号など「確かにそうかも」と思わせる部分はあります。例え「きの字」でのできごとが事実だったとしても、「本来はお互いの間で収める問題を、WEBに投棄し自分達ではなく、ネット住民を誘導してお店を潰そうとしている可能性が十分にある(原文ママ)」と投稿者は指摘。現在は「ひよっこママの奮闘日記」の内容に疑問を抱く人も増えてきているようです。
拡散する側も冷静な判断を
もちろん「きの字」側も実際にブログで謝罪しているように、仮にも客商売を営む立場で、お客に対し「ぶっとばそうかと思いました」などと書いてしまったのは大きな落ち度であり、非難されても仕方のないところでしょう。
しかし、こうした「炎上」では得てして、声の大きい側の意見だけが拡散されやすいもの。特にこれだけネットが実生活に根を張った状態では、もはや「炎上」はネット上だけの問題では済まなくなっており、それを扱い、拡散する側にも大きな責任が伴います。片方だけの意見を真に受けて騒ぐのは危険――ということを示した好例と言えるかもしれません。
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