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» 2012年11月06日 08時55分 公開

「無料のサイトに本気のコンテンツは載らない」――インターネット雑誌「cakes」はWebを変えるか(2/2 ページ)

[池谷勇人,ITmedia]
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無料のサイトに本気のコンテンツは載らない

画像 「クリエイターがもっと稼げる仕組みを作りたい」。cakesは加藤氏が会社を辞める以前から考えていたことの集合体だという

 スタッフは社員、契約社員合わせて5人が常駐。主に編集者とエンジニアで構成され、1人で掛け持ちする部分もあるため、編集は実質2.5〜3人くらい。編集方針は特にないが、強いて言えばポジティブなトーンは守っていきたいという。

 お金の配分方法もcakesはユニークだ。サイトとしての収入は基本、週150円の購読料のみ。このうち4割がcakes側に入り、残りの6割を執筆陣で分け合うことになる。原稿料はページビュー数に応じて分配されるため、記事に多くのアクセスがあれば原稿料も増える。現在の購読者はまだ「数千人」だが、仮に10万人規模になったとすると、1位の記事の著者には300万円以上入る計算だという。ただ、どれくらいの期間で10万人を達成できるのか、またランキング下位の著者にはどれくらい入るかなど、このあたりはまだ未知数だ。

 著者がTwitterやブログで記事を紹介・宣伝するアフィリエイトのような仕組みも用意した。自分の記事で購読者が増えた場合は、別途マーケティングフィーも支払われる。

「出版社にいたころから、もっとフェアにお金を分配できる仕組みがあるんじゃないかとは思っていました。今は趣味がすごくセグメント化されてるから、コンテンツが埋もれやすい。Webなら著者もマーケティングに参加できるし、届けるべき人にコンテンツを届けることができる」(加藤氏)

 無料のサイトに本気のコンテンツは載らない、という考えから、現時点ではバナー広告を入れるつもりはなく、あくまで購読料モデルにこだわる。これまでは本を買わなければ読めなかった、「プロが作った本気のコンテンツ」が読めるサイトを目指したいという。そのほか、人気のあるコンテンツについてはまとめて書籍化・電子書籍化も見込む。

できるだけ早い段階で「購読者1万人」を

画像 加藤氏が言うように「コンテンツにお金を払うのが当たり前」になった時、Webはどう変わるのだろうか

 長らくWebは「無料で読めるもの」というイメージに悩まされてきた。それがようやく変わりはじめたのはおそらくここ2〜3年だろう。少額課金のインフラが整いはじめ、有料のメルマガなどでもちらほらと成功を収めるところがでてきた。メルマガや電子書籍とはまた違った、コンテンツ販売の出口のひとつとしてcakesの試みは非常に興味深い。

 当面の目標は、できるだけ早い段階で「購読者1万人」を達成すること。「コンテンツにお金を払うということをもっと当たり前にしたい」というcakesと加藤氏にとっては、これからが本当の正念場だ。

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