なんで虫の味もわからん奴らに合わせないかんのだ!――東京虫食いフェスが熱かった閲覧注意(1/3 ページ)

さあ勇気を出して!

» 2012年12月01日 11時00分 公開
[朝井麻由美,ITmedia]

 筆者は先日、虫を食べた。去る11月23日に東京・中野で開催された「東京虫食いフェスティバル」でのことだ。今回で4回目になるこの通称虫フェスは、昆虫の採集でも観察でも飼育でもない、“虫を食べること”について焦点を当てたイベント。公式サイトには、「開催日は、勤労感謝の日。地球生態系における虫たちの働きに感謝する日でもあります」とある。何が何だか……。

 プログラムを見ると、タイ・ラオスの最新昆虫食リポートや、食用昆虫科学研究会による活動報告といった研究寄りのプレゼンに始まり、昆虫料理研究家・内山昭一氏や昆虫食ポータルサイト「むしくい」管理人・ムシモアゼルギリコ氏、虫ガールブロガーのメレ山メレ子氏などが繰り広げる虫トーク、「星舟庭」による虫ソング&朗読のパフォーマンスまで用意されている。そして、最後には、世界初の「昆虫料理アワードグランプリ」を実食&審査するとのこと。

 筆者は“ソッチ側”の人間ではないので、虫フェスについてもごく一部の虫を食べる人種が細々とよろしくやっているイベントなのかと最初は思っていた。だが、いざ会場に潜入すると、客席には開演を待ちわびる人、人、人! そして、会場後方の、虫料理を販売する屋台ゾーンは、中が見えないほどの行列が……。

画像 所狭しと座るのは、ごく普通の文化系臭のする男女だ
画像 外国の方もちらほら

店員さんにオススメを聞いてみる

 世の中にはこんなにも虫食い人が多かったのか。日本は一体どうなっているんだ……。屋台に並ぶ人々は「何食べるー?」「バッタおいしそうじゃない?」「いや、でも全部食べたいな」「とりあえず全部いっとくよね」ときゃあきゃあ相談し合う。心から楽しそうだ。

 来たからには、開演までに少しでも虫料理と仲良くなっておくべきなのか……逡巡したのち、おそるおそる屋台をのぞいてみることに。メニュー表には、バッタ、アリ、蚕――とよく知っている虫の名前がずらり。バッタは草むらを飛び回るもの。アリは庭の隅をちょろちょろ歩くもの、のハズが、目の前には変わり果てた姿となった虫たちが料理として並んでいた。

画像 蚕スナックに蚕茶飯(さんちゃめし)
画像 アリジャム、バッタのフリーズドライ……※クリックでモザイクなし

筆者 どれが食べやすいですか?

屋台の店員Aさん 茶飯は普通の茶飯ですよ。蚕の糞を煮だしたお茶で炊いたご飯なだけで。

屋台の店員Bさん バッタもシラスみたいでおいしいですよ! 形はバッタそのものですが。

筆者 いやいやいやいや、その“形”が大問題じゃないですか!

屋台の店員Cさん じゃあ、アリジャムかなぁ? これなら普通のイチゴジャムの味だよ。

画像 アリかぁ……。イチゴジャムは好きなんだけど

 検討の結果、アリジャムを食べてみることに。確かに味は普通のイチゴジャムだ――時折、プチッとした不思議な食感のものが舌に当たる以外は。

屋台の店員Cさん 「イチゴジャムの中に、蟻の卵と成虫と幼虫が入ってるんですよ」

筆者 ……(聞かなきゃよかった)

画像 赤いジャムの中になんか入ってる……
       1|2|3 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2501/05/news034.jpg 天皇皇后両陛下と愛子さま、“仲むつまじいショット” 女性皇族「ティアラ」にも注目…… 80万いいね
  2. /nl/articles/2501/05/news006.jpg 目からウロコな“ビニール袋のたたみ方”が100万再生 超便利な“裏技”に「こっちの方が絶対いい」
  3. /nl/articles/2501/05/news023.jpg 「目がバグる」 どこからどう見ても“平面”にしか見えない千葉のビルが話題 投稿者にその後を聞いた
  4. /nl/articles/2501/05/news002.jpg “100歳おばあちゃん”の朝食作りに密着したら……驚きの姿と「最高の朝食」に大反響 2024年ねとらぼで読まれた【レシピ記事トップ5】を紹介
  5. /nl/articles/2501/04/news056.jpg 「WEST.」、メンバー結婚発表から“YouTube登録者2万人減” 目標の100万人を突破したばかりだった
  6. /nl/articles/2501/04/news025.jpg サバの腹に「アニサキス発見ライト」を当てたら……? 衝撃の結果に「ゾワっとした」「泣きそう」と悲鳴 その後の展開を聞いた
  7. /nl/articles/2501/05/news001.jpg 幼稚園の「名札」を社会人が大量購入→その理由は……斜め上のキュートな活用術に大反響 2024年に読まれた面白記事トップ5
  8. /nl/articles/2501/05/news033.jpg 「昔はモテた」と話す母→全然信じていない息子だったが…… 当時の“異彩を放つ姿”に驚き「わぁ!」「とても魅力的」【海外】
  9. /nl/articles/2501/04/news037.jpg 白髪でやる気がわかなくなった女性、“白髪手術“したら…… “二度見必至な若返り”に「ビックリ」「凄い変わり様」
  10. /nl/articles/2501/03/news005.jpg 「妹が入学式に着るワンピース作ってみた!」→こだわり満載の完成品に「すごすぎて意味わからない」と大反響 2024年に読まれたハンドメイド記事トップ5
先週の総合アクセスTOP10
  1. 東京美容外科、“不適切投稿”した院長の「解任」を発表 「組織体制の強化に努めてまいる所存」
  2. 大谷翔平、妻・真美子さん妊娠公表→エコー写真に“まさかの勘違い” 「デコピン妊娠?」「どう見てもデコピンで草」
  3. 「すごい漢字!」 YouTuberゆたぼん、運転免許証公開 「本名の漢字」に衝撃の声続々
  4. 「麻央さんにそっくり……」 市川團十郎の11歳息子・勸玄の成長ぶりに驚きの声 「大きくなってる!」「すでに貫禄がある」
  5. チェジュ航空社長、日本語で謝罪 犠牲者は170人以上との報道 公式サイトは通常のオレンジからブラックに
  6. 「スマホ入荷しました」 ハードオフ店舗がお知らせ→まさかの正体に大横転 「草しか生えない」
  7. 母「昔は数十人もの男性の誘いを断った」→娘は信じられなかったが…… 当時の“想像を超える姿”が2800万再生「これは驚いた」【海外】
  8. 毛糸で作ったお花を200個つなげると…… “圧巻の防寒アイテム”完成に「なにこれ作りたい……!!」「美しすぎる!」と100万再生【海外】
  9. 「思わず泣きそう」 シャトレーゼの“129円クリスマスケーキ”に衝撃 「すごすぎない!?」「このご時世に……」
  10. 「デコピンを抱き寄せたのはもしかして」 妻・真美子さん第1子妊娠発表で大谷翔平の発言と行動に再注目 「“もう帰る?”は気遣っていたのかも」
先月の総合アクセスTOP10
  1. ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  2. パパに抱っこされている娘→11年後…… 同じ場所&ポーズで撮影した“現在の姿”が「泣ける」「すてき」と反響
  3. 東京美容外科、“不適切投稿”した院長の「解任」を発表 「組織体制の強化に努めてまいる所存」
  4. ズカズカ家に入ってきたぼっちの子猫→妙になれなれしいので、風呂に入れてみると…… 思わず腰を抜かす事態に「たまらんw」「この子は賢い」
  5. 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
  6. イモトアヤコ、購入した“圧倒的人気車”が思わぬ勘違いを招く スーパーで「後ろから警備員さんが」
  7. 「何があった」 絵師が“大学4年間の成長過程”公開→たどり着いた“まさかの境地”に「ぶっ飛ばしてて草」
  8. フォークに“毛糸”を巻き付けていくと…… 冬にピッタリなアイテムが完成 「とってもかわいい!」と200万再生【海外】
  9. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  10. 鮮魚スーパーで特価品になっていたイセエビを連れ帰り、水槽に入れたら…… 想定外の結果と2日後の光景に「泣けます」「おもしろすぎ」