ユーザーニーズがいつの間にか逆転 ひろゆき氏ニコニコについて語る

西村博之さんがニコニコに関してTwitterでユーザーとやり取りした話に注目が集まっている。

» 2013年01月29日 09時00分 公開
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ニコニコ動画の運営さんであるニワンゴの取締役で知られる“ひろゆき”こと西村博之さんがニコニコに関してTwitterでユーザーとやり取りした話に注目が集まっている。ニコニコのブロマガに『ユーザーが欲しいものを提供するはずが、「こういうユーザーが欲しい」に変わっちゃう話。』という内容でやり取りがまとめられているので気になる人は読んでみるといい。

はてなの匿名ダイアリーで「ニコニコ動画で有名になっても良い事がなかった話」という日記があり、そこから話がニコニコの方向性、いままでやってきたこと、これからやっていくべきことといった方向に話が流れて行く。その内容が非常におもしろいのだ。

例えるならバラエティ豊かな食事が楽しめる店があって、当初はみんなでわいわい楽しく手作り感満載で楽しんでいたんだけれど、お店の認知度が上がって有名になって行列ができるようになった途端に手のひらを返したように客を選別するようになるような状況になってませんか? と、そういうことすると客が逃げちゃうよという話。

元々は「客に選ばれるように頑張って店をやって来たはずが」、有名になりすぎて「店が客を選ぶ」ように変化しているんじゃないかと、そんなことだから、客が見向きもしなくなるサービスしか出てこないんじゃないかという話で、これは筆者にも覚えがあることで、読んでいて個人的に非常に胸が痛くなった。

筆者、創刊から携わっていた雑誌(PC専門誌)がつぶれてしまったことがある(ちなみに潰してはない)。この雑誌、始めから怪しかった。創刊から2年で6万8千部から2万8千部へ落ちて行き、そのまま休刊へとまっしぐらに進んで行った。

部員皆が次の行き場所考えつつも「どうせ潰れちゃうなら何やってもいいだろ!」と開き直って、編集部員各自が最後だからと思いっきり作る側が楽しめる企画を行ったところ、それが受けて息を吹き返し、以降、毎年倍々で読者数を伸ばして行った。その間も、自分たちのやりたいことを、やりたいように企画して行った。

いっときは専門誌ながら約18万部を売り上げるまで成長、赤字から大幅な黒字へと大逆転した。社内では、陰に隠れて小さく縮こまっているような状態から、一転肩で風を切って歩くような状態になり、それはそれは偉そうにしていた。いま思うと顔から火が出そうだ。

その後、読者が求める企画を考えることなく、1年間を通じて同じネタを角度を変えて見せることで、数年間は部数を維持したものの、同じことを繰り返していることに気付いた読者が徐々に離れて行き部数を落としてしまった。休刊になる前にその雑誌を離れたので、潰した張本人になっていないのだけが救いである。

とまあこの手の方向性の話は、何もニコニコに限ったことではなく大小関係なくメディアに関わる人々が悩まされ続けるテーマでもある。飛ぶ鳥を落とす勢いだったmixiも大企業になって数字だけを見るようにガチガチな体質になってしまい、人を見なくなったためにユーザーを失ってしまった。ガチャ問題で注目されたGree、モバゲーといった飛ぶ鳥を落とす勢いの企業も、ユーザー目線を外してしまうと同じように凋落していくだろう。

確かにユーザー数は増えてきたニコニコだが、まだまだ伸びしろは十分にあるサービスだと思う。「どうだ? 俺が作ったんだ! おまえらありがたく使え!」という押し付け機能ではなく、再度ユーザー目線で新サービスを企画するなどすれば、さらに伸びて行くと思うのだが、どうなるのかは数年後には判明するだろう。


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記事提供元:ITライフハック

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