誰がその服を縫うんだい? ラピュタの親方がシャツをビリビリーッてしちゃうアレを疑似体験できる夢のシステムがついに開発される:デジタルコンテンツエキスポ2013
もやしっ子、集まれー!
マンガ「北斗の拳」のケンシロウなどマッチョなキャラがよくやる、筋肉を膨らませて服をビリッと破く演出。現実ではありえない現象ですが、あの感覚を仮想体験できるという変わったシステムが「デジタルコンテンツEXPO 2013」に展示されています。
体験では専用ベストを装着し、Kinectの前で4種類のマッチョポーズを決めていきます。ポーズが感知されると電磁弁が開き、胸・背中・腕に仕込まれたフーセンへエアタンクから空気が注入され、筋肉が膨らんだように感じます。パンパンになったところで「ハッ!」と叫ぶと、ベストをつなぎとめるトリガーがサーボモーターにより外され、服が弾けとんだ感覚が得られます。
半生をもやしっ子として生きてきた私もやってみました。体験はスクリーンのアニメーションとナレーションを駆使したストーリー仕立て。荒廃した地球で出くわしたモンスターをマッチョポーズでやっつけます。
右腕を直角に曲げると血圧計のような圧迫感が二の腕に。服がピリピリ破けるような音がすると思ったら、フーセンが膨らむとマジックテープが徐々にはがれて音を出すようになっているそうです。体中が圧迫されているところで「ハッ!」と咆哮。ベストが前後に勢いよく分かれて開放感が一気に押し寄せました。服破ったことないからよくわかんないけど、これ、いい感じなんじゃないか!? とりあえず気持ちよさとくだらなさで笑ってしまいました。
システムの名前は「ダッフィー機構」。開発した北陸先端科学技術大学院の学生によると、映画「天空の城のラピュタ」に出てくるパズーの親方・ダッフィーからもじって付けたそうです。親方が筋肉で服を破くシーンから、同じように破裂させてみたいという夢を抱いてシステムを製作。開発チーム名も「Studio ヤブリ」と、システムだけじゃなくいろいろハジけていました。
デジタルコンテンツEXPO会場内、「国際バーチャルリアリティコンテスト」コーナーで作品名「誰がそのジャケットを縫うんだい?」として展示中です。あの記憶に残る名シーン、親方とドーラ家の筋肉対決を味わえたと思うと貴重な体験だったかも。
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