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» 2014年06月10日 08時45分 公開

メーカーのこだわりが切り開いたドールの新境地 2年の歳月を経て「CATWOMAN」発売!!

制作に約2年の歳月をかけたドール「ANGEL PHILIA CATWOMAN」へのこだわりについて、メーカーに聞いた。

[Tokyo Otaku Mode]
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 「ドール」という言葉を聞いて、あなたは何を思い浮かべるだろう。フランス人形だろうか? バービーだろうか? 御存知の通り、「ドール」は世界中で幅広い世代から愛されている玩具だ。その「ドール」が、日本で独自の進化を遂げている。

 2014年5月24日、ARCADIAからドール「ANGEL PHILIA CATWOMAN」が販売される(注:この記事は発売前に執筆されたものです)。企画が立ち上がってから、制作に約2年の歳月をかけ、満を持しての登場となる。その仕上がりは販売前からファンの間では評判となっている。今回は、このドールの制作に深く携わったARCADIA副社長・柳沢年尚氏に、本ドールへの強いこだわりを語っていただいた。

圧倒的な存在感のCATWOMAN

「CATWOMAN」の発売の経緯について

―― まず最初に今回の「CATWOMAN」が、企画として立ち上がった経緯を教えて下さい。

柳沢年尚氏(以下、柳沢) 私が前職のホビーメーカーにいた時、アメリカのコミコンで出展した際にDC Comicsの担当者と「何か今度コラボレーションした商品を作りましょう」という話をしたのがきっかけです。丁度その時「ダークナイト・ライジング」(The Dark Knight Rises)の公開が迫っており、それならCATWOMANとドールのコラボでいきましょう、と企画自体は決まりました。商品制作のために借りたCat Womanの資料に、ゴーグルがネコミミ代わりになる、ということも書かれていたのですが、公開前だったため「秘密厳守で! 」ということをDC Comics側から何度も念を押されたのを今でも覚えています。

ARCADIA 取締役兼副会長・柳沢年尚氏

―― そうだったんですね。企画自体は比較的早めにまとまったように聞こえるのですが、そこから約2年間も商品化までにかかった理由は何だったのでしょうか。

柳沢 詳しくは語れないのですが、諸事情により商品化の話がストップしてしまったんです。私もその後、今のARCADIAに移ってきたのですが、「Cat Woman」の企画が宙に浮いていることを聞き、ARCADIAのドールブランド「ANGEL PHILIA」でその企画を今こそ形にしようとDC Comicsと再度お話をさせていただき、商品化が実現したんです。

「ANGEL PHILIA CATWOMAN」のドールの特徴

―― そんな経緯の中で、やっとのこと商品化にこぎつけたんですね! 実際に実物を目の前にすると、どこか艶かしい感じがして、ドキドキします。

柳沢 ありがとうございます。私たちではセミリアルと呼んでいるのですが、一般的なドールの素体と比べて頭が小さく、人の頭身に近い形でドールを作っているんです。その造形が、見た人によりリアルな印象を与えるのだと思います。最初に工場の方とドールの設計についてお話した時は、こんなに頭を小さくして大丈夫なのか?と驚かれたくらいです。

ゴーグルでドールの印象はこんなにも変わる!

―― 人間に近い頭身のドールということもあって、やはり実際の映画の中でCat Womanを演じたアン・ハサウェイを意識されたりしましたか?

柳沢 その点はノー(No)ですね。このドールだからこそ出来るコラボレーションがあると思うんです。僕自身の思いとして、今回の「CATWOMAN」はキャラクタードールではなく、あくまでコラボレーションドールなんです。キャラクターのCat Womanに「似ていること」ではなく、ドールとコンテンツの良い点が「共存していること」を多くの方に喜んでいただきたいと思っています。

―― あくまでもARCADIAのドールとしての特徴は残しつつ、コンテンツとのコラボレーションを実現していく、ということですね。

柳沢 そうです。ただだからといってコラボレーションするコンテンツを軽んじたりするわけでは、もちろんありません。むしろそこにも相当なこだわりをもって商品化をしています。今回の「CATWOMAN」には特徴的なアクセサリーとして、ゴーグルとレザー衣装の2つがあります。ゴーグルはCADで一からモデルをつくりましたし、衣装についても合皮選びから行い、ドールのシルエットをもっとも綺麗に見せることができるものを選びました。グローブもブーツもそれぞれ職人の手作業ですので、クオリティについて自負しております。ただシルエットピッタリに作ったため、着せるのに少し手間がかかるのも事実です。

―― それだけのこだわりがあるからこそ、この綺麗なシルエットが実現できるのですね。ただそこまでこだわると、どうしてもコストの部分に跳ね返ってきてしまうかと思うのですが、その点に関してはいかがでしょうか。

柳沢 確かに、一般的なホビーの価格と比較すると、中々手の出せないものになってしまったかな、とは思います。ただ、ホビーメーカーで仕事をするからには、そして立体物を作るからには、誰もがアッと驚くようなものを作りたいと思っています。一緒に商品を作っている原型師やメイキャップアーティストも同じ気持です。そしてこの思いが伝わったお客様には、価格を超えた価値を感じていただけるのではないかな、と思います。

細部までつくりこまれたレザーのアイテムの数々

ARCADIAのドールは、妹でも娘でもなく「彼女」

―― たしかに、こうしてインタビューさせていただいている間に、どんどん自分も欲しくなっています!

柳沢 そういっていただけると嬉しいですね。

―― ARCADIAのドールは、他のメーカーのドールと比べて、生々しいというか、肉感的でセクシーな要素を感じます。これはもちろん狙っているものなんですよね?

柳沢 そうですね、商品のコンセプトによるところが大きいです。一般的にドールは、ユーザーが「妹」として、もしくは「娘」として購入されるケースが多いんです。ただ、私たちの「ANGEL PHILIA」は明確に「彼女」としてのドールを意識し、「女性としての魅力とはなにか?」という質問にたいしての答えをドールの中に詰め込んでいます。だからこそ「ANGEL PHILIA」では、今までにはない腰をひねったボディや褐色の肌のモデルを用意し、キャラクタードールでは省かれがちなまつげにこだわり、ドールを支えるディスプレイスタンドもドールがしなやかなポーズを維持できるオリジナルのものをつくりました。全高約48〜50センチサイズのボディにこだわるのも、今よりサイズを小さくしてしまうと衣装に使う生地やその柄でリアルな質感の素材が選べなくなるということです。小さくなればなるほどボディに対して生地自体が厚くなったり柄が大きくなったりと違和感がでてきます。そのようなことを意識しながらいつも素材(生地)選びを行っていますので、衣装(や洋服)を着せた時の自然な質感やボディに沿った際にできる生地のシワなどが、よりリアルな「彼女」を演出しているということです。

―― そのこだわり、まさに「彼女」にかける情熱そのものですね!

柳沢 私自身もドールのファンですので(笑)。ドールの撮影を趣味で毎日のようにするんですが、その日によってドールの表情が違って感じるんです。フィーリングにぴったりな顔をしている日もあれば、いくら撮影してもほしい表情をしてくれない日もあります。ドールのポージングも日々色々と試しているのですが、まだまだメーカーとしてできることはたくさん残っていると感じます。国内外問わず、ドールという文化を楽しむ方が1人でも増えるよう、今後もよりよい商品を世に送り出せたらと思っています!!

 いかがだっただろうか。ARCADIAのドールに対するこだわりが、少しでも伝わったとしたら幸いだ。

英文記事:A Maker's Obsession Breaks New Ground, Catwoman Doll Released After Two Years

© Tokyo Otaku Mode Inc.

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