宮崎・高畑なきジブリの新たな挑戦 「思い出のマーニー」完成披露会見
最初は「何もかも見えない状態」だったという本作、果たして手応えは?
7月19日公開予定の、スタジオジブリ最新作「思い出のマーニー」の完成披露記者会見が7月2日、東京国際フォーラムで開催された。
本作は「借りぐらしのアリエッティ」に続く、米林宏昌監督の長編映画第2作。イギリスの同名児童文学が原作で、北海道の海辺の村にある湿地と、誰も住んでいない「湿っ地屋敷」を舞台に、心を閉ざした少女・杏奈と謎の少女・マーニーのひと夏の交流と成長を描く。
本作で注目されている点の1つが「宮崎駿・高畑勲両氏が一切関わらない初のジブリ作品」ということ。プロデューサーを務めた西村氏によると、当初は「何もかも見えない状態」だったという。「鈴木(敏夫)Pも現場から離れてしまって、こんな中でいい作品が本当に作れるのか不安でいっぱいだった」(西村氏)。
また題材となった「思い出のマーニー」も、実はアニメ化が非常に難しい作品だった。最初に鈴木プロデューサーから原作を渡された米林監督は、「とても面白くて感動的だけど、会話シーンが中心でアニメ向きじゃない、これを映画にするのは難しい」と一度は断ったのだそう。「でも鈴木さんからぜひ、そう言わずにと言われて、何点かイメージイラストを描きながら考えていくうちに、杏奈を絵を描く女の子にしたらどうだろう、と思いついた。それなら絵を描く姿勢やものの見方などを通して杏奈の心を描くことができる。それで引き受けることを決意しました」(米林監督)。
米林監督だけでなく、ジブリにとっても大きな挑戦となった「思い出のマーニー」。しかし、実際に完成した作品を見て、西村氏は「手応えを感じた」と言う。
「記者会見で4月に話したことは達成できたと思う。2人(宮崎氏・高畑氏)は『風立ちぬ』『かぐや姫の物語』を作りましたけど、あれはおじいちゃんだから作れた映画。今回のは言わば“親の世代”の映画です。親の世代の視点から、子供のことを思って作った映画。スタッフ含めて、親の世代だから作れた新しい作品です」(西村氏)
一足先に作品を見た宮崎監督はこんな感想を漏らしたのだそう。
「宮崎さん、褒めてくれました。二言だけ。『ホントに摩呂(米林監督の愛称)はよくがんばった』『摩呂という人間が、1+1=5の男であるということが分かった』って」(西村氏)
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