沖縄から東京まで片道50時間! フェリーの日本最長航路「飛龍21」に乗ってみた(1/2 ページ)
沖縄−東京間を飛行機で1時間半・1万円以下で移動できる時代に、そののんびりとした乗り物はあった。
さかのぼること5月のある朝、ぼくは沖縄の那覇新港にいた。本当は帰省先の鹿児島から東京へ直帰する予定だったのを取りやめ、わざわざ飛行機でここへ来た理由はただ1つ。フェリーの日本最長航路に乗船するためだ。
現在の日本最長航路はマルエーフェリーが運航する貨客船「飛龍21」の沖縄〜東京間。総距離は1743キロ。直行便ではなく途中で鹿児島県の名瀬港と志布志港に寄ると、乗船時間は上り約47.5時間、下りは約50時間、どちらにせよ2泊3日船の上にいることになる。寄港地以外はほぼ電波が圏外で、通話もネットも使えないので、かなり暇に悩まされる乗り物だ。
とりわけ恐ろしいのはコストパフォーマンス。沖縄〜東京間の運賃は、最安の2等客室で片道2万7230円になっている。
今のご時世、閑散期の格安航空券を狙えば、沖縄〜東京間は片道約2時間・1万円以下で行けてしまう。飛行機に変えるだけで約45時間と約1万7000円も余る! これを使って、ゴーヤーチャンプルーにソーキそば食べて首里城行っておみやげ用のちんすこう買って安宿に1泊、なんて全然余裕。おせじにもフェリーは合理的とはいえない交通手段なのだ。
なのに乗船することにしたのは「水曜どうでしょう」好きのねとらぼ編集部のせいだ。ぼくが鹿児島へ帰省すると知るたび、エクストリーム系の乗り物で帰ってくるようあおってくる。過去に池谷記者が日本最長距離の路線バス「Lions Express」(福岡〜埼玉間)を制覇したことへの対抗意識も燃え上がり、「よーし、日本最長航路に挑戦します! 鹿児島から自腹で沖縄行ってから帰ってきます!」という流れに。わーん、ぼくのバカバカ。
しかし、ぼくみたいな一時的なノリで乗ってしまう人もいる一方で、ちゃんと自ら理由をもって当フェリーを利用するお客さんもいるに違いない。どうしてこんな時代に逆行するような乗り物をわざわざ選ぶのだろう。2泊3日間の船旅はきっといろんな発見があるかも。いや、そういう発見ないと、割に合わないよ!
マルエーフェリー飛龍21
小雨がぱらつく中、「飛龍21」がゆっくりと那覇新港の波止場から離れていく。船出なんて序盤の最高の楽しみなはずなのに、デッキには2、3人しかいないし、港場で手を振る人もいない。船員にたずねる。
「乗客ってどれくらいなんですか?」
「今回は、奄美港で乗る人も含めて9人ですねぇ」
ま・じ・か。「飛龍21」にある客室は、1等(2人)が2部屋、2等寝台(2人)が18部屋、2等(4人)が13部屋。最大92人の客を一度に運べるのだが、ほぼ満室となるゴールデンウィークやお盆シーズンと違って、こうしてオフシーズンは客数が1ケタの日もあるのだそう。
いろんな人と話して時間をつぶすのが頼みの綱だったのに、これは手痛い。沖へ出ながら飛行機が発着する那覇空港を横目にして、さっそく後悔の念が湧き上がる。
それでも船内を歩き回ると、沖縄と東京を往来する飛龍21こその内装があって楽しくなる。例えばメインフロアの階段の両脇にはシーサーの像が置かれたり、奄美大島周辺によくある魔除け石「石敢當(いしがんどう)」が廊下にあったりと、寄港地の文化をいろんなところで発見。暇だからこそいっぱい地理を勉強しなくちゃね!
売店でも、沖縄で有名なアイス「ブルーシールアイスクリーム」や、鹿児島県の霧島産の牛乳が売られていたりと、土地ならではのアイテムがいっぱい。暇をもてあましたときのためにトランプといった玩具も置いてある。
ただ、フェリーの売店はいつでも利用できるわけではない。閑散期で乗船人数が少ないときは、朝・昼・晩・消灯前の一定時間しかオープンしない。レジ打ちをほかの持ち場の船員が務めるためだ。こうした事情も理解しないとのんびりとした船旅は楽しめないだろう……ちゃんと開店するときは船内放送で知らせてくれるし、不便と思っちゃ負け!
また船内にはレストランがある。朝・昼・夕それぞれの定刻になると、メインフロアの受付で食券を販売する。購入から1時間後ぐらいにレストランがオープンし、食堂が購入数の食事をカウンターにずらりと用意しておいてくれる仕組みになっている。
食事のメニューは朝食は和定食・洋定食・サンドイッチ、夕食はとんかつ定食・エビフライ定食・鶏唐揚げ定食……など朝昼夕で異なる。日替わり定食でソーキそばが出てきたり、鶏唐揚げ定食であら汁が出てきたりと、ここにも郷土感が(日によっては奄美大島の郷土料理・鶏飯も食べられるそう!)。
この食事が2泊3日の暇地獄の大いなる楽しみに。普段は一食に500円くらいしかかけないケチなぼくですら、一食1000円くらいのレストランを意欲的に利用したのであった。
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