「この昼の写真、夜にしてよ」→ できるんです! Adobeの新技術発表会「Sneak Peeks」で発表された技術群がすごい(1/2 ページ)
ぼくの知っているPhotoshopじゃない……。
米国ロサンゼルスで10月6日〜8日(現地時間)で開催中のAdobe MAX 2014で、将来搭載される(かもしれない)新技術をプレゼンテーションする、恒例の「Sneak Peeks」が開催されました。
例年、Sneak Peeksは芸能人をツッコミ役に招いて、担当エンジニアがその前で開発中の新技術をデモ、ひょっとしたら失敗するかもしれない、動かないかもしれない、そんなハラハラ・ドキドキとうまく行った時のAdobe MAGIC感を数千人のお客さんとともに体験するイベントです。Adobe MAXの基調講演はネットで見ることができるのですが、Sneak Peeksは現地に行った人だけ見ることができる特別なイベント。現地より生の映像とコメントをご紹介します。
Sneak Peeksは司会のアドビのシニアディレクターのベン フォルタ(中央)、俳優、監督、脚本家、優れた映画人として有名なジョゼフ ゴードン=レヴィット(右)と各プロジェクトのAdobeのエンジニアがデモを紹介するという流れになっています。
ジョセフ ゴードン=レヴィットは名前だとピンときませんが、映画インセプションの「アーサー」役などで知られています。
なお、ここで紹介された技術は将来必ず搭載されるというわけではありません。搭載されないものも多数あります。一昨年開催されたAdobe MAX 2012のSneak Peeksで紹介されたデブラー機能(手ブレなどを後から消せる機能)は今、Photoshopに搭載されています。搭載されたらどんなに良いことなのだろう! と妄想をふくらませるのが楽しいです。
今回紹介された新技術は13プロジェクト。もっとも人気なのはPhotoshopですが、動画編集やモバイルアプリなどのデモもありました。この中でも特に現地で人気が高かった機能にフォーカスして紹介していきましょう。
#Defog
風景写真を撮影すると、よく困るのは遠方の景色のコントラストが下がってしまうこと。そのため風景写真に適した季節は空気が澄みやすい冬がいいと言われています。もちろん、霧をうまく取り入れた情景というのも趣がありますが、カリっとしたハイコントラストな写真がほしいのに、どうしても霧まみれな写真しか手に入らなかったなんてことも珍しくはありません。「これ、モヤ取れないですか」というムチャぶりにはこのデフォグが役に立ちます。
そうそう、風景写真でありがちな遠方が霞んで見えなくなるパターン。「これ、なんとかなんないすか」って言われることもたまにありますよね。コントラストを高めたりしてとりあえずやってみてもなかなか納得いく結果にならない。でも、Defogをつかうと……。
はいこの通り!
あまり変わってないように見えますか?
ちゃんとビフォーアフターを確認できるようになっています。さすがですね。Defogは完成度も高くかなり採用が期待できる技術でありますが、なんと霧を追加する事もできるんだそうです。
こういう微妙な霧が……
たっぷりな霧に!
霧を消すというシチュエーションはあまりないのですが、霧を付加するのは夜景などで需要がある効果だと思います。エンジニアもその辺を理解しているのでしょう。
まさにAdobe MAGICなデモに会場は大盛り上がりです。
#ShapeShade
3D制作の知識がある方なら、粘土をこねるように3Dモデルを作っていく方法があることはご存知だと思います。仮にそれを2Dでやってみたら? という感じだったのがこのデモ。ShapeShadeです。
単純な図形を押したり引いたり、鏡で対象形にしてみたり。考えぬいて簡単に形を作ることもできますが、思いつくままに適当にいじくって、偶然の産物といえる不思議な形を作ってみることも可能です。押したり引いたりして変形する効果はPhotoshopやIllstratorにもありますが、これはより直感的に、文字通りのモデリングをするような感じで作っていくことができます。
デモではバットマンのマークを作っていましたよ。
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