艦これ提督に捧げたい「ゲームマーケット2014秋」索敵報告関係者ー、もっとガンガン攻めていこうぜー(2/3 ページ)

» 2014年12月05日 12時52分 公開
[長浜和也,ねとらぼ]

その正体は“ガチミリ”ウォーゲームデザイナー「堀場工房」

 “かわいい”ねこゲームが人気の「堀場工房」では、ねこゲーム詰め合わせの「ねこかん」や、ナポレオニックゲームの解説雑誌「大陸軍公報」創刊号などを販売していた。

 デザイナーの堀場瓦氏は、猫耳キャップをかぶってかわいらしさを演出していたが、その正体は、日本陸軍の作戦研究で“その界隈”から高い評価を得ているだけでなく、あの「ぱんつぁー・ふぉー」や、そのベースとなった「ワールドタンクバトルズ」、そして、「張鼓峰1938」「インパール作戦1944」を手掛けた「正統派ウォーゲームデザイナー」であったりする。

猫耳帽子をかぷっても眼光の鋭さは隠せない、“ガチ”なウォーゲームデザイナーの堀場瓦氏。その肩越しに見ゆる奥さんの苦労はa-gameでゲームを購入するともらえる「a-gameかわら版」に連載の四コマ漫画「ゲーマー妻のユーウツ」で知ることができる

 その堀場氏は、太平洋戦争を扱ったコンパクトな戦略級ウォーゲームのデザインを2013年後半から進めており、ゲームマーケット2014秋で発表するのでないかとうわさされていたが、現在も開発を委託して作業を継続している段階にあるそうだ。

 堀場氏は、日露戦争と日中戦争についても同じようにコンパクトな戦略級ウォーゲームとしてデザインを進めており、日露戦争については完成に近い状況にあるという。理解しやすいコンパクトゲームのデザインには定評のある堀場氏の作品だけに、“シリーズ全作”の登場を期待したい。

堀場氏がデザインした太平洋戦争戦略級ウォーゲームの試作版。2014年4月にテストしたときのもので、現在も進んでいる開発においては、その姿はかなり変わったと聞く。マップはエリア式で、ユニットの規模を1個艦隊とすることでユニットの数を抑えて、ゲームしやすいデザインを目指している

村上水軍大暴れの新作は次回登場予定

 同人会ルーデンス・ファベルは、戦国時代をはじめとする日本の合戦を取り上げたコンパクトなウォーゲームを多数出版している。ウォーゲーマーの評価も高く、ゲームマーケット後には、600〜1200円という価格のゲームがオークションにて高値で取引されてしまうほどだ。なお、そんな高値で落札しなくても、委託販売をしている「i-OGM」などから定価で購入できる。

 ルーデンス・ファベルは、映画やドラマに関連した合戦タイトルをタイミングよく投入することでも人気だが、今回も大河ドラマに合わせて「石垣原の戦い」を発表している。こちらも、委託販売で購入可能だ。価格は税別で1400円。

 日本合戦モノに強いルーデンス・ファベルだが、艦これ提督的に興味を持つかもしれない海戦モノについても、日本の合戦史上もっとも有名な“海戦”といえる壇ノ浦の戦いを扱った「諸行無常」や、ルーデンス・ファベルとしては異色の現代時事モノ「尖閣諸島を守れ」を出している。

 今回の新作でも、第11回本屋大賞を受賞した「村上海賊の娘」にタイミングを合わせて村上水軍と織田水軍の海戦を扱う「木津川沖海戦」を予定していた。残念ながら今回の発売には間に合わなかったが、デザイナーによるとほぼ完成しているとのことで、次回のゲームマーケット大阪2015で販売したいと語っていた。

映画やドラマ、書籍など話題に合わせた合戦ゲームをタイミングよく投入するルーデンス・ファベルが、大河ドラマに合わせた新作を投入。村上水軍のゲームは次回に期待と顔出しで発言して自分に試練を課したデザイナーであった

100周年記念海戦ゲームと60周年記念怪獣ゲーム

 ねとらぼ取材班を2年連続で「こんなところ取材している場合ですか」と心配してくれた「平田晋作著作集刊行会」は、開戦100周年になる第1次世界大戦の海戦ウォーゲームと、封切60周年になる映画「ゴジラ」第1作の東京襲撃を再現する怪獣ウォーゲーム「ゴジラ1954」を出品した。

毎回毎回ご心配をおかけしている平田晋作著作集刊行会は、毎回海戦ゲームと怪獣ゲームの新作を発表している。今回は、100周年記念の海戦ゲームと60周年記念怪獣ゲームを投入した

 第1次世界大戦の海戦ゲームといっても、ジュトラント海戦やフォークランド諸島沖海戦といった有名どころではなく、ドイツ巡洋戦艦「ゲーベン」の東地中海通商破壊戦を、はがきウォーゲーム「シュペー追撃戦」のシステムで再現したという、なんとも、マニアックな内容になっている。

 一方、ゴジラ1954は、昭和30年代の東京を再現したマップの上をゴジラが襲撃して東京タワーや国会議事堂、そして、今は亡き日劇を破壊していくのを、自衛隊が応戦しつつ、燃え盛る東京を消防隊が消火し、逃げ惑う群衆を警察が誘導するというものだ。ゲームシステムのベースとなっているのは、怪獣ウォーゲームの名作SPIの「怪獣征服」とタイムマイザー・ホビーネットワークの幻の名作「戦力無き軍隊の戦い」と、これまたマニアックすぎるところを突いてきている。

 平田晋作著作集刊行会は、ゲーム販売をイベント限定としていて、ショップなどで委託販売はしていない。ただ、次回のゲームマーケットにも参加する予定なので、そこで入手できる可能性は高い。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
先週の総合アクセスTOP10
  1. 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
  2. フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
  3. 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
  4. 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
  5. 田代まさしの息子・タツヤ、母の逝去を報告 「あんなに悲しむ父親の姿を見たのは初めて」
  6. 「遺体の写真晒すのはさすがに」「不愉快」 坂間叶夢さんの葬儀に際して“不適切”写真を投稿で物議
  7. 大友康平、伊集院静さんの“お別れ会”で「“平服でお越しください”とあったので……」 服装が浮きまくる事態に
  8. 妊娠中に捨てられていた大型犬を保護 救われた尊い命に安堵と憤りの声「絶対に許せません」「親子ともに助かって良かった」
  9. 極寒トイレが100均アイテムで“裸足で歩ける暖かさ”に 今すぐマネできるDIYに「これは盲点」「簡単に掃除が出来る」
  10. 「奥さん目をしっかり見て挨拶してる」「品を感じる」 大谷翔平&真美子さんのオフ写真集、球団関係者が公開
先月の総合アクセスTOP10
  1. 釣れたキジハタを1年飼ってみると…… 飼い主も驚きの姿に「もはや、魚じゃない」「もう家族やね」と反響
  2. パーカーをガバッとまくり上げて…… 女性インフルエンサー、台湾でボディーライン晒す 上半身露出で物議 「羞恥心どこに置いてきたん?」
  3. “TikTokはエロの宝庫だ” 女性インフルエンサー、水着姿晒した雑誌表紙に苦言 「なんですか? これ?」
  4. 1歳妹を溺愛する18歳兄、しかし妹のひと言に表情が一変「ちがうなぁ!?」 ママも笑っちゃうオチに「かわいいし天才笑」「何度も見ちゃう」
  5. 8歳兄が0歳赤ちゃんを寝かしつけ→2年後の現在は…… 尊く涙が出そうな光景に「可愛すぎる兄妹」「本当に優しい」
  6. 1人遊びに夢中な0歳赤ちゃん、ママの視線に気付いた瞬間…… 100点満点のリアクションにキュン「かわいすぎて鼻血出そう!」
  7. 67歳マダムの「ユニクロ・緑のヒートテック重ね着術」に「色の合わせ方が神すぎる」と称賛 センス抜群の着こなしが参考になる
  8. “双子モデル”りんか&あんな、成長した姿に驚きの声 近影に「こんなにおっきくなって」「ちょっと見ないうちに」
  9. 犬が同じ場所で2年間、トイレをし続けた結果…… 笑っちゃうほど様変わりした光景が379万表示「そこだけボッ!ってw」
  10. 新幹線で「高級ウイスキー」を注文→“予想外のサイズ”に仰天 「むしろすげえ」「家に飾りたい」