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» 2014年12月08日 12時20分 公開

軍神曰く「21世紀のVictory in the Pacific」:艦これ提督的ウォーゲーム要務令「太平洋戦史」編 (3/3)

[長浜和也,ねとらぼ]
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勝敗の行方は提督の決断次第

 さーて、とりあえず、日本軍はシンガポールとフィルピンとボルネオを占領して第1ターンが終わったね。史実ていうところの第1段階作戦完了といったところだ。続く第2ターンからが本当の勝負の始まりだ。史実でいうところの第2段階作戦だな。ここで、日本はどこに向かうのか。ソロモン諸島からサモアか、セイロン方面か、それともでっかくオーストラリアかハワイ方面か。

 太平洋戦史では、取りうる作戦の幅は広い。いずれの作戦もやってやれないことはない。簡単なルールで短時間で終わるウォーゲームや、逆に史実を忠実に再現するために複雑なルールを取り入れたウォーゲームでは、ゲーム展開の幅が狭くてワンパターンということが少なくない。

 しかし、太平洋戦史は、日本も連合軍も多彩な作戦を競い合える。また、港湾の得点設定も絶妙でこれがゲームの勝敗バランスをうまく調整している。ゲームシステムはシンプルで把握しやすいが、ゲーム思考は幅が広く複雑だ。

 このことをよく示しているのが、太平洋戦史のプレイ時間で、ウォーゲームの経験が少ないビギナーの戦いでは2時間ほどで終了するが、ベテランウォーゲーマー同士では、3時間前後となることが多い。ゲームルールがシンプルなのでゲームを進めるのには時間がかからないが、戦略を深く考え出すとその展開の奥深さに時間を消費してしまうことを示している好例と言える。

作戦的な展開が幅広く勝敗はどちらの側にもある、そして、短時間で終わるということで、ウォーゲームサークルではトーナメントも行われるほどに人気が高い

 さあ、艦これ提督のあなたも、この先は自分で戦略を練ってみよう。南雲機動部隊を率いてセイロンに進み英海軍を殲滅するもよし、日本本土空襲を防ぐためミッドウェーに向かって米空母部隊と決戦するもよし、ソロモンからポートモレスビーを奪ってオーストラリアを攻略するもよし。資源がある限りその可能性はある。資源があれば、だが。

 ただし、慢心にはくれぐれも注意されたし。艦これWikiや解説で学んだように、インド洋作戦における驚異的な命中率や田中少将率いる第2水雷戦隊の活躍、金剛榛名の艦砲射撃といった日本軍にとって有利な逸話も、ミッドウェーの慢心やマリアナ沖の七面鳥、珊瑚海海戦の艦種誤認などなど不利な逸話も、イベントカードとして登場する。奇襲を受けて空母部隊全滅とならぬよう、気を引き締めてサイコロを振られたし。

 そして、73年前のきょうに始まったあの戦争で、どれだけ多くの艦が沈んでいったのかをその身をもって体験してほしい。ボードウォーゲームでは「戦争は艦娘の顔をしていない」(元ネタはあれこれ)ことがよく分かるだろう。

太平洋戦争で起きたエピソードはカードのイベントとして再現する。“日本軍の慢心”では、連合軍の空襲力と戦闘力は2段階アップ、日本軍は2段階ダウンと凶悪な効果を発揮する。ただし、状況によって、カードを“資源”として使いたいときが多いので、その決断に苦慮することになるだろう。これぞ、太平洋戦争の海軍作戦における“最も大きな悩み”を再現していると言える

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