電飾でギラギラのデコトラが400台以上も集結! 群馬県太田市の年越しデコトラ祭りが圧巻だった
トラック野郎の祭典。
みなさんは「デコトラ」をご存知だろうか? デコトラとはズバリ塗装や電飾などでデコレーションしたトラックのことで、ひと昔前まではゴテゴテのデコトラが普通に道路を走っていたのだとか(!)。
現在26歳の筆者は生でデコトラを見たことがなく、一体どこを走ってるんだ!? と思っていたら……どうやらそのデコトラが毎年、大晦日になると群馬県太田市の河川敷に何百台単位で集結するとのウワサをキャッチ。
さらに今回は、2014年11月に亡くなった菅原文太さん主演の映画「トラック野郎」の主人公・星桃次郎が乗っていたデコトラ「一番星号」もお目見えし、菅原さんの追悼式を行うとのこと。これは行くしかない!
というわけで、さっそく会場へと向かった筆者。場所は群馬県太田市の利根川沿い。見た感じ近場にコンビニや街灯はなく、普段だとこの付近は夜になるとかなり暗くなるのではないかと予想されるが、この付近だけ光り輝いていてお祭り状態。主催者側の話によると、今年集まったデコトラは少なく見積もっても400台以上! “これでもか!”というぐらい電飾をあしらったトラックがズラーっと並ぶ様子に度肝をぬかれる。
主催者側いわく、この日のために北は北海道、南は九州まで(!)全国各地からデコトラが集結しているそう。どのトラックも、いかつく眩しい感じだが、ドライバーたちのセンスが生かされたオリジナルのデコトラはそれぞれ個性があって見応え十分!
中には、デコトラならぬデコバスも。内装はパーティー仕様。こんな観光バスがあったら絶対楽しい!
会場にはお祭りらしく屋台まで! もつ煮やたこ焼きの屋台のみならず、デコトラ用の装飾品を売る店も。トラック野郎のイベントならではのラインアップだ。
今回のメインテーマでもある、菅原文太さんの追悼式が行われる特設ステージのほうへ行ってみると……ありました! 伝説の「一番星号」を発見! デコトラブームの火付け役となり、今の40代以上のトラック乗りたちにも大きな影響を与えたという「トラック野郎」。リアルタイムでは映画を見たことない私からみても、主人公・星桃次郎の愛車は、会場の中でも圧倒的な存在感だ。そして、その横には桃次郎の相棒、愛川欽也さん演じる“やもめのジョナサン”のデコトラ「ジョナサン号」も展示されている。「トラック野郎」ファンにとっては垂涎ものの光景だろう。
そしてその隣には菅原文太さんの写真を飾った献花台が。イベントの主催者、全国哥麿(うたまろ)会の会長で、「一番星号」の所有者でもある田島順市さんにお話を伺うと、「今年は例年の倍ぐらいの来場を見込んでいたのですが、予想以上の来客。菅原文太さんの追悼式ということで、多くの方が集まってくれたのでしょう」と、献花台に花を添えていくファンを眺めながら、うれしそうに語ってくれた。
追悼式直前、来場客が続々と献花台近くの特設ステージに集合。お祭モードから一変、多くのトラック野郎たちが菅原さんをしのぶ中、午後10時になると、ファーンとトラックのクラクションが数秒間鳴り響き、集まったデコトラが一斉点灯。ファンたちが菅原さんへの黙とうを捧げた。
そして午前0時が近づくと、よいよ2015年のカウントダウンが開始! ステージの上に原田大二郎さんら、トラック野郎の面々が集まり「108秒」から秒読みを始める。ところが、「30秒前」あたりから筆者が自分の時計を確認すると、あれ? もう12時過ぎているような……。しかし、そんなのお構いなしとばかりに秒読みを続ける原田氏。さすがはトラック野郎たち、細かいことは気にしない!?
3! 2! 1! あけましたー!! 初のデコトライベントで年越を迎え若干テンションが挙がり気味の筆者。一息ついて、プログラムを見直すと、なんとこのイベント、朝の9時までやるようで、どうやら初日の出まで拝むらしい。体力のない筆者はそのまま退散したが……タフなトラック野郎たちにとってはまだまだこれからが本番なのであった。
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無言の天狗に飛び交う罵声。こ、この祭りは一体……!
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