取り壊しのうわさはどうなった? 知る人ぞ知るディープスポット、中野の九龍城「ワールド会館」の今
まだ、ギリギリどうにか営業中。今のうちに行っておきたい!
東京・中野「ワールド会館」は歓楽街の一角にある、昭和の匂い漂う雑居ビル。坊主バーやアニメカラオケバー、ロックバー、ジョジョバー、歌謡スナックなど個性的なお店がひしめくこのビル、実は現在「悪い意味で」世間の注目を集めているんです。
2014年、ビルオーナーの光熱費・水道料金の持ち逃げが発覚し、数日後にライフラインが止められるかも、と崖っぷちの状況に。取り壊しのうわさが出たことすらありました。でも、問題発生から1年後の今、まだ普通に経営しています。「中野の九龍城」と言われるワールド会館の現状はいかに? いつなくなってもおかしくない今、実際に現地へ行って状況を確かめてきました。
ディープでレトロな外観が魅力のワールド会館は、1970年頃に竣工。当時はホテルや映画館として開業しましたが、その後はウィークリーマンション、シェアハウスなどに業態を変え、さらにオーナーの変更とともに飲食店を中心とした雑居ビルに転身して、今に至ります。このなんとも言えない外観が評判となり、数多くの映画やドラマ「潜入探偵トカゲ」のロケ地にも使われ、知る人ぞ知る中野の名所となりました。
そんなワールド会館に入っているテナントはビル同様個性的なお店ばかり。ワールド会館の現状や存続問題の話に入る前に、先に各店舗の楽しみどころをご紹介したいと思います。まずは、2階の「坊主バー」から。
春に放送されたドキュメンタリー「ザ・ノンフィクション」でもビルの商店会の代表として登場した、浄土真宗のお坊さん・釈源光さんのバー。お店はカウンターとテーブル席があり、仏教云々に興味があろうとなかろうと、居心地よくゆったりくつろげる空間です。「街にある立派なお寺よりも、ここが本当のお寺だと思うんです。宗教は本来哲学や学問ではなく生活そのものですから」と釈さん。マントラ音楽やご本尊・仏教用語を引用したメニューも新鮮です。
「坊主バー」の店舗情報
- TEL:03-3385-5530
- 営業時間:19時〜翌2時30分(L.O)・日曜〜24時(L.O)
- 定休日:火曜日・年末年始
続いては、同じく2階の「バカルマ」。
2015年に開店したばかりのシーシャ(水たばこ)バー。できたばかりとあって、ビル外観からは想像つかないほどキレイでオシャレな店内です。ちなみに、木曜日と金曜日はシーシャではなく、女性のスタッフが営業する普通のバーになります。シーシャを味わいたいか、女子ときゃっきゃしたいかで行く曜日を選びましょう。
「バカルマ」の店舗情報
- TEL:080-4443-1618
- 営業時間:20時〜翌5時
- 定休日:なし(木・金は別営業)
そして、1階のアニソンDJカフェバー「雷神(RAIZEEN)」は、アニソンを聴きながらアニメを語れるカフェバーで、中野の新たな「ヲタクの聖地」になりつつあります。土日はなんと14時から営業。昼間からアニソンで盛り上がれるのはうれしいですね!
「雷神(RAIZEEN)」の店舗情報
- TEL:03-5942-6456
- 営業時間:月〜金19時〜23時、土日14時〜23時
- 定休日:なし
最後に1階のロックバー「倶楽部東京JOE」。
こちら、薄暗い廊下の最奥にある店なので入るのにかなり勇気がいりますが、一度入ってしまえばユニークなマスター・NECOさんが明るく迎えてくれます。NECOさんの本業は役者で、谷村好一名義で映画やドラマ、舞台等で活躍中とのこと。ライブやイベントを開催するときもあるそうなので、一度覗いてみては。
「倶楽部東京JOE」の店舗情報
- TEL:非公開
- 営業時間:21時〜翌3時
- 定休日:日・祝(NECOさんが役者業の際は臨時休の場合も)
さて、お店の紹介が終わったところで、気になるワールド会館の今後を、ビル商店会代表の坊主バーの釈さんにお伺いしました。
現在、このビルは売りに出されたものの買い手がつかず塩漬け状態。状況が変わるまでは管理人不在のまま、テナントさんたちの自主管理で運営していくそうです。
「更地にしづらい立地なので取り壊しの危機は免れそうですが、いつライフラインが止まってもおかしくない危機的状況は今も続いています。ただし料金の未払いではなく、設備の老朽化で。ビル全体をメンテナンスする資金はありませんので、だましだまし使っていくしかありません。丸ごと買い取って管理してくれるオーナーが現れるといいのですが……」と、ビル代表の釈さん。「多数の中野区民が行政に建物保存の署名を出してくださったら、存続の道もあるかもしれません」と希望は捨ててはいません。
建物的にもテナント的にも魅惑的なワールド会館、ぜひ保存する方向で行ってほしいと思いますが、現実はなかなか難しいようです。
(長谷川京子)
関連記事
- 東京から30分で行ける廃墟 川崎駅前にそびえ立つ巨大ゲーセン「ウェアハウス川崎」のダンジョンっぷりがやばい
中身はちゃんとしたアミューズメントセンターですよ。 - 鳥取のご当地珈琲店「すなば珈琲」は、例の大型ライバル店の鳥取初進出に何を思う? 思いのたけを聞いてみた
スタ○が出店しても、すなばのことは嫌いにならないで下さい! - ギャルブーム時代にタイムスリップしたみたい!? ガングロ店員だらけのガングロカフェに行ってきた
絶滅したかと思われたガングロギャルはまだ存在していた! - あの意味深なペンライトも……「岩下の新生姜ミュージアム」に行ってきたよ!
新生姜の巨大なパッケージ、でっかい新生姜のかぶりもの……「岩下の新生姜ミュージアム」はとにかく大きくて、ピンクだった。 - 指紋照合ができる! 盗聴器発見ができる! 現場検証もできる! 「探偵カフェ」で探偵体験をしてきた
探偵カクテルのほかに、ワニ肉やサボテンも食べられるぞ。 - 「東京チカラめし消滅!?」騒動を運営元否定 消滅のうわさはなぜ広まったのか?
2種類の「東京チカラめし」が存在した。 - 奇祭「かなまら祭」が記念撮影用の男根型モニュメントの自粛を発表 参加客の露出行為を受けて
男性器モチーフのおみこしで知られる「かなまら祭」で、祭りの本義を無視した行為が増えつつあるそう。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
-
「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの行動”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」【大谷翔平激動の2024年 「家族愛」にも集まった注目】
-
60代女性「15年通った美容師に文句を言われ……」 悩める依頼者をプロが大変身させた結末に驚きと称賛「めっちゃ若返って見える!」
-
「庶民的すぎる」「明日買おう」 大谷翔平の妻・真美子さんが客席で食べていた? 「のど飴」が話題に
-
皇后さま、「菊のティアラ」に注目集まる 天皇陛下のネクタイと合わせたコーデも……【宮内庁インスタ振り返り】
-
71歳母「若いころは沢山の男性の誘いを断った」 信じられない娘だったけど…… 当時の姿に仰天「マジで美しい」【フィリピン】
-
新1000円札を300枚両替→よく見たら…… 激レアな“不良品”に驚がく 「初めて見た」「こんなのあるんだ」
-
真っ黒な“極太毛糸”をダイナミックに編み続けたら…… 予想外の完成品に驚きの声【スコットランド】
-
家の壁に“ポケモン”を描きはじめて、半年後…… ついに完成した“愛あふれる作品”に「最高」と反響
-
藤本美貴、晩ご飯に手料理7品 多忙でも野菜とお肉たっぷりで反響 「お疲れ様です」「凄く親近感」【2024年の弁当・料理まとめ】
-
「ほぼ全員、父親が大物芸能人」 奇跡的な“若手俳優の集合写真”が「すごいメンツ」と再び話題 「今や全員主役級」
- ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
- ズカズカ家に入ってきたぼっちの子猫→妙になれなれしいので、風呂に入れてみると…… 思わず腰を抜かす事態に「たまらんw」「この子は賢い」
- フォークに“毛糸”を巻き付けていくと…… 冬にピッタリなアイテムが完成 「とってもかわいい!」と200万再生【海外】
- 鮮魚スーパーで特価品になっていたイセエビを連れ帰り、水槽に入れたら…… 想定外の結果と2日後の光景に「泣けます」「おもしろすぎ」
- 「申し訳なく思っております」 ミスド「個体差ディグダ」が空前の大ヒットも…… 運営が“謝罪”した理由
- 「タダでもいいレベル」 ハードオフで1100円で売られていた“まさかのジャンク品”→修理すると…… 執念の復活劇に「すごすぎる」
- 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
- ある日、猫一家が「あの〜」とわが家にやって来て…… 人生が大きく変わる衝撃の出会い→心あたたまる急展開に「声出た笑」「こりゃたまんない」
- 友人のため、職人が本気を出すと…… 廃材で作ったとは思えない“見事な完成品”に「本当に美しい」「言葉が出ません」【英】
- セレーナ・ゴメス、婚約発表 左手薬指に大きなダイヤの指輪 恋人との2ショットで「2人ともおめでとう!」「泣いている」
- 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
- 「絶句」 ユニクロ新作バッグに“色移り”の報告続出…… 運営が謝罪、即販売停止に 「とてもショック」
- 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
- アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
- 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
- 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
- ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
- 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
- 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
- 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」