高校野球のバット回し球児に「注意処分」の報道 埼玉県高野連は否定 「あくまで注意指導」

あのヌンチャクのようなバットさばきは高野連のルールを破ったものではないとのこと。

» 2015年07月24日 21時17分 公開
[黒木 貴啓ねとらぼ]

 夏の全国高校野球(甲子園)・埼玉大会で、バッターボックスでとんでもないパフォーマンスを見せて話題となっている埼玉県立滑川総合高校の“代打男”(関連記事)。この球児に埼玉県高野連が注意処分を与えたと「東スポWeb」が7月24日18時ごろに報じたのですが、埼玉県高野連の担当者に確認をとったところ、「注意処分ではなくあくまで注意を呼びかけたけであって、誤報です」と報道を否定しました。

画像 「東スポWeb」の該当記事

 うわさの「代打男」が一躍注目を集めたのは、7月23日に行われた滑川総合対埼玉栄の試合でのこと。代打として打席に立つや、バットをまるでヌンチャクのように振り回したり、マンガ「ドカベン」の秘打「白鳥の湖」のような構えをとったりと、斬新な動作を見せました。その様子が動画としてネットに投稿されて話題に。メジャーリーガーのダルビッシュ有選手もTwitterで「どこの高校の誰か気になる(笑)」と取り上げ、とうとうメジャーリーグの公式サイトでも紹介されてしまいました。

画像 マンガ「ドカベン」の秘打「白鳥の湖」やアニメ「てーきゅー」の「夜叉の構え」と称された、代打男の構え

画像 打席を「unspeakably beautiful 30 seconds(言葉であらわせないほど美しい30秒間)」と紹介する、 メジャーリーグ公式サイトの動画紹介コーナー「Cut4」

 同選手への「注意処分」を否定したのは、ニュースの中で取材に答えていた埼玉県高野連の高間専務理事。「処分というものは、高野連が定めるルールに反した事件などが起きた際に、日本高野連が各野球部へと下すもの。埼玉県高野連には決定の権限がありません」と、埼玉県高野連が処分を行う事態は発生し得ないものだと説明しました。

 「今回の同選手の行動はルールを破ったものではありません。ただし試合におけるモラルやマナーには反するもの。打席でスウィングでもないのにバットを振り回すなんて、相手チームにケガさせる可能性もあって危険じゃないですか。なので『気をつけて下さいね』というように注意を呼びかけました。ただし『注意処分を与える』『厳正に対処する』ような重大なものではありません」(高間専務理事)

画像 高校野球の憲法こと「日本学生野球憲章」を公開している、日本高野連公式サイト

 日本高野連は「日本学生野球憲章」の第7章「注意・厳重注意および処分」において、「処分」には次の4種類があると定めています。個人が野球部活動に関わることを禁止する「謹慎」、野球部が対外試合に参加するのを禁じる「対外試合禁止」、学生野球団体への登録を抹消したり登録資格の喪失したりする「登録抹消・登録資格喪失」、個人から学生野球資格を喪失させる「除名」。今回報じられた「注意処分」はいずれにも当てはまるものではなく、試合においてモラルやマナーを守るよう促す程度のものだったようです。

黒木貴啓


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2412/01/news003.jpg パパに抱っこされている娘→11年後…… 同じ場所&ポーズで撮影した“現在の姿”が「泣ける」「すてき」と反響
  2. /nl/articles/2412/01/news031.jpg 「何があった」 絵師が“大学4年間の成長過程”公開→たどり着いた“まさかの境地”に「ぶっ飛ばしてて草」
  3. /nl/articles/2412/03/news082.jpg 「ほ、本人……?」 日本に“寒い国”から飛行機到着→降りてきた“超人気者”に「そんなことあるw?」「衝撃の移動手段」の声
  4. /nl/articles/2412/03/news111.jpg 才賀紀左衛門、娘とのディズニーシー訪問に“見知らぬ女性の影” 同伴シーンに「家族を大切にしてくれない人とは仲良くできない」
  5. /nl/articles/2412/02/news009.jpg 【今日の難読漢字】「誰何」←何と読む?
  6. /nl/articles/2412/05/news006.jpg 「今やらないと春に大後悔します」 凶悪な雑草“チガヤ”の大繁殖を阻止する、知らないと困る対策法に注目が集まる
  7. /nl/articles/2412/03/news148.jpg 武豊騎手が2024年に「武豊駅に来た」→実は35年前「歴史に残る」“意外な繋がり”が…… 街を訪問し懐古
  8. /nl/articles/2412/03/news092.jpg 大谷翔平、“有名日本人シェフ”とのショット 上目遣いの愛犬デコピンも…… 「びっくりした!!」「嬉しすぎる」
  9. /nl/articles/2412/03/news055.jpg ハローマックのガチャに挑戦! →“とんでもない偏り”に同情の声 「かわいそう」「人の心とかないんか」
  10. /nl/articles/2412/03/news034.jpg 古着屋で“インパクト大”なブランケットをリメイクすると…… 劇的な仕上がりに386万再生「これはいいね、欲しい!」【海外】
先週の総合アクセスTOP10
  1. パパに抱っこされている娘→11年後…… 同じ場所&ポーズで撮影した“現在の姿”が「泣ける」「すてき」と反響
  2. 「何があった」 絵師が“大学4年間の成長過程”公開→たどり着いた“まさかの境地”に「ぶっ飛ばしてて草」
  3. 「中学生で妊娠」した“14歳の母”、「相手は逃げ腰」妊娠発覚からの経緯を赤裸々告白 母親の“意外な反応”も明かす
  4. 勇者一行が壊滅、1人残った僧侶の選択は……? 「ドラクエでのピンチ」描くイラストに共感「生還できると脳汁」
  5. 「笑い止まらん」 海外産アプリで表示された“まさかの日本語”に不意打ち受ける人続出 「何があったんだw」
  6. パパが好きすぎる元保護子猫、畑仕事中もくっついて離れない姿が「可愛すぎる」と反響 2年以上がたった現在は……飼い主に話を聞いた
  7. アグネス・チャン、米国の自宅が“度を超えた面積”すぎた……ゴルフ場内に立地&門から徒歩5分の豪邸にスタッフ困惑「入っていいのかな」
  8. 「理解できない」 大谷翔平と真美子さんの“スキンシップ”に海外驚き 「文化は100%違う」「伝説だわ」
  9. 「車が憎い」 “科捜研”出演俳優、交通事故で死去 兄が悲痛のコメント「忘れないでください」
  10. PCで「Windowsキー+左右矢印キー」を押すと? アッと驚く隠れた便利機能に「スゲー便利」「知らなかった」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  2. 「絶句」 ユニクロ新作バッグに“色移り”の報告続出…… 運営が謝罪、即販売停止に 「とてもショック」
  3. 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
  4. アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
  5. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  6. 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
  7. ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  8. 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
  9. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  10. 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」