ニュース
» 2015年07月28日 15時28分 公開

会田誠さん作品の撤去要請問題 美術館側は「あくまで相談段階」 今後は「作者との話し合いで決定」

撤去を要請したのではなく、中学生にもっと親しみある内容にならないか相談した程度のものだとの見解。

[黒木 貴啓,ねとらぼ]

 現代美術家の会田誠さんが、東京都現代美術館の企画展に出している作品が館側から「撤去要請」を受けたと主張し、不当だと異を唱えている問題(関連記事)。7月28日に美術館へ確認をとったところ、「撤去を要請したのではなく、中学生を対象に内容をもっと親しみのあるものに改変できないか話をもちかけた、あくまで相談段階のもの」と答えました。


 作品は、7月18日から10月12日まで開催の「おとなもこどもも考える ここはだれの場所?」展で公開されている2点。うち1つの「檄」は、会田家の食卓における日常会話で出た文部科学省に対する不平不満を、6メートルもの白い布に墨文字で書き記した作品になっています。

 7月25日会田さんはTumblrで、これら2点へ東京都現代美術館側から「撤去要請がありました」と公表。「内容が子供展に相応しくない」という撤去の理由に対し、日本の教育事情に関する“大人の事情”が主な内容だとしても、「そのようなものを子供たちの目から意図的に遠ざけ隠す行為は、基本的に良くない」と反論をつづりました。館側の「観客からのクレームがあり、東京都庁のしかるべき部署からも要請がきたので、美術館としても協議し、撤去の要請を決定しました」という経緯についても、クレームが1人からしか来ていなかったことを取り上げ疑問を投げかけています。

 同館は、「美術館側がもちかけたのは“撤去の要請”ではなく、『中学生を対象にもっと内容を親しみのあるものにできないか』という“相談”だった」と回答。「ただし『作品の内容を変える』ことを会田さんが撤去と受け止めてしまえばブログのような表現になる」と、会田さんの主張を否定するのではなく、両者のニュアンスに食い違いがあるとの見解でした。


 作品へ「(美術館)友の会会員1名」からクレームがあったのは事実とのこと。しかし今回の相談をもちかけたのはクレームがきっかけではなく、「もともと作品を展示する段階から、内容が企画にふさわしいか疑問の声が開催側から上がっていた」そうです。また作品について要請したという「東京都庁の部署」については、同館は都営で、都庁の人間も館内で働いていることを挙げ、「部署も美術館と同じ立場にあるものと思っていただきたい」とコメントしました。

 作品は今も公開当時のまま展示中。今後については「会田さんとの話がついてから。改変・撤去するかまだ何も決まっていない段階です。強制的に作品を撤去するようなことはしません」と、会田さんの意見も尊重しながら話し合いを進めていくそうです。

 なお会田さんはTwitterで、撤去を要請したという同館のチーフキュレーター・長谷川祐子さんが近日中に文章を書くだろうとツイートしていました。これについては「美術館側では把握していません。会田さんが個人で言っているのか、両者で進んでいる話なのかわからない」との回答でした。

記事初出時、東京都現代美術館の取材の対応者を「同館担当者」と表記しておりました。こちらが「おとなもこどもも考える ここはだれの場所?」展の企画担当者だと誤解を招いてしまうため、「美術館」「同館」に表記を訂正させていただきます。


黒木貴啓


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

先週の総合アクセスTOP10

  1. 勝手に「サービス終了ゲーム総選挙」をやったら6700票も集まってしまったので結果を発表します 2位の「ディバインゲート」を抑えて1位に輝いたのは……
  2. ママとの散歩中、田んぼにポチャンした柴犬さんが帰宅後…… パパに一生懸命アクシデントを報告する姿がいとおしい
  3. “26歳年の差婚”の菊池瑠々、第4子妊娠を発表「もう、とにかくうれしいです!」 年上の夫も満面の笑み
  4. 桐谷美玲、隠し撮りに「絶対ヤバい顔」 “ほぼ半目”な不意打ち写真に「100点満点に可愛い」と全力フォローの声
  5. 村田充、3匹目の愛犬の存在明かす 神田沙也加さんから引き取ったブルーザーとは「数日で仲良くなりまして」
  6. 三浦孝太、母・りさ子誕生日に“家族4ショット”でお祝い キングカズも笑顔の写真に「家族が1番!」
  7. バレー日本代表の清水邦広の再婚に盟友・福澤達哉さん「相手は私ではございません」 元妻は中島美嘉
  8. 「駅の待合室をバケモンが占領している」→“謎の生き物”の正体について大分県立美術館に話を聞いた
  9. 滝沢カレン、倖田來未の“バックダンサー”になりすまし 感極まって「人一人洗えるくらい泣きました」
  10. 宮崎駿愛用の「電動消しゴム」が故障 → サクラクレパス公式が倉庫の奥から発掘 Twitterが繋いだ温かな展開が話題に

先月の総合アクセスTOP10

  1. 「どん兵衛」新CMに星野源が復活も衝撃の新展開 “どんぎつね”吉岡里帆の正体明かされ「完全なホラー案件」「狂気を感じる」
  2. ハラミちゃん、“公称145センチ”も本当の身長にゴチメンバー驚き 「デカイっていわれるのが嫌になっちゃって……」
  3. 西川史子、退院を報告 「生きていて良かったと思っていない」と告白も、力強い現在の心境明かす「私は医師です」
  4. 「もうアヒル口」「美人確定ですね!」 板野友美、生後2カ月娘の“顔出しショット”にみんなメロメロ
  5. 「気ぃ狂いそう」 木下優樹菜、生配信中止で“涙のおわび動画” やらかしたスタッフに「生きてたらミスぐらいする」
  6. 東大王・鈴木光、“お別れの笑顔”で司法試験合格を報告「本当にありがとうございました」 SNS閉鎖に涙のエール続々
  7. 「こんな普通に現れるの?!」「バレそうで心配」 倖田來未、駅のホームに“普通に並ぶ”姿にファン驚き
  8. 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」「どストレートに餅で笑った」と称賛集まる
  9. 第1子妊娠のすみれ、母・松原千明と2年ぶりに涙の再会 「やっとママに会えました」と感動的な親子ショット公開
  10. 渡辺裕之、66歳バースデーで息子と2ショット 合同誕生日会に「すごいお料理とケーキ」「イケメン息子さん」