クリスマスに起こった大惨事、そして奇跡 絵本「わすれんぼうのねこモグ」をモチーフにした海外CMに優しい世界を見る
良い話だなあ。
イギリス最大手のスーパーマーケットの一つ「センズベリーズ(Sainsbury's)」が公開したクリスマスCMがちょっとした感動作です。「わすれんぼうのねこモグ」という絵本シリーズを下敷きに、クリスマスのトーマス一家に起こった奇跡を描きます。
クリスマス前夜、トーマス一家はぐっすりとステキな夢の中。一方、飼い猫のモグはなんだか不穏な悪夢にうなされていました。そんなモグのしっぽにクリスマスの電飾が絡みつき、次々と棚の上の物をなぎ倒してしまいます。ピタゴラスイッチのような連鎖反応が起きた結果、なんとオーブンに火が……。
夜が明けて、モグが目を覚ますとオーブンから黒い煙がたちのぼっていました。それに驚いたモグがキッチンから逃げようとすると、次々に不幸が。コンロから電話の上を横切り、なんとかよじ登ったテーブルクロスがずれ落ちて朝食のテーブルはめちゃくちゃ、コンロの上にあったコーヒー豆が熱を帯びて、まるで銃弾のようにあたりの食器などを撃ちぬきます。そしてとうとう、見事に飾り付けられていたクリスマスツリーまでもが悲惨な姿に。
煙に追われるように外に飛び出たモグ。外に出ると消防車が待っていました。そう、モグが踏んだ電話は消防署につながっていたのです。すぐさま消火活動が始まりますが、すでにキッチンやリビングは手遅れ。大惨事となってしまった部屋を見て泣き崩れる家族たち。これは最悪のクリスマス。
しかし、トーマス一家の状況を知った近所の人々が次々と手助けに駆け付けます。皆の助け合いのおかげで不幸なムードが一転。流れ変わったな。
助け合いの甲斐もあり、“モグのせい”が“モグのおかげ”に変わった最高のクリスマスに。心がじんわりするちょっと良いお話でしたね。クリスマスは皆で喜びをシェアしましょう。優しい世界だ!
(高城歩)
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