滋賀県民の鉄板ネタ「琵琶湖の水止めたろか!」を実行すると滋賀県が水没し自滅することが判明
京都「うちらの勝ちどすえ」
滋賀県民が大阪府民や京都府民と口論になった際の鉄板ネタに、「琵琶湖の水止めたろか!」というものがあります。周囲の水源を担う琵琶湖の水を止められると滋賀県以外が干上がるという事情を利用したネタですが、実際に水を止めるとどうなるのか。Twitterユーザーの風霊守さん(@fffw2)がシミュレーションしてみたところ、「滋賀県が水没し自滅する」という結論に至りました。ダメじゃん!
シミュレーションには、Google Earthを使用。任意の標高に画像を貼り付ける「イメージオーバレイ」という標準機能を応用し、青色の半透明の平面を上下させて推移を表現しました。流体を用いた本格的な計算を行わなくても、簡易的に水位上昇シミュレーションを行うことができます。
この方法で瀬田川洗ぜき(小型のダムのようなもの)全閉+琵琶湖疏水取水口封鎖+宇治発電所取水口封鎖の状態をシミュレーションしたところ、沿岸部と水田地帯がことごとく水没し甚だしい経済損失が発生するという結果になってしまったそうです。しかも瀬田川洗ぜきを越流してしまい、京都への流出自体も止められませんでした。完全な自滅です。
そこで、「水止めたろか!」レベルをさらに上昇。湖南アルプスを大規模に山体崩壊させ、瀬田川からの流出を強引に食い止めて再度シミュレーションを実行してみました。しかし、今度は水位が30メートルほど上がったところで、鉄道トンネルを通って京都方面へ水が抜け出す結果に。
ならばと鉄道トンネル・高速道路トンネルなどの抜け穴も全て封鎖。トンネルに栓をした状態でシミュレーションすると、ついに水位は80メートル上昇(!)しました。滋賀県はほぼ全体が水没し、まさに琵琶湖県状態に。
しかし、水位が80メートル上昇したところで逢坂山に新しい川が出現し、やはり水が京都方面へ。「やっぱり琵琶湖の水は京都に行きたがっている」というのが最終的な結論となりました。琵琶湖の水止められへんかった……。
この衝撃的なシミュレーション結果に、「本当に琵琶湖県になった」「まさか自滅するとは」「私の実家も水没した!」「しゃあないなあ、淀川使わさせたろか」「まあそうなるわな」「ピエリ守山湖底遺跡」「佐和山残ってる! 石田三成大勝利」「映画化に期待」といった声があがっていました。
せっかくなので風霊守さんに話を聞いた
―― シミュレーションをしようと思ったきっかけは?
風霊守:
「琵琶湖の水止めたろか!」というセリフを聞いたときから、一度実験してみたいと思ってたので。単なる興味と怖いもの見たさですね。
―― 「琵琶湖の水を止めた」結果、滋賀県がほぼ水没してしまいましたがどう思いましたか?
風霊守:
こうなるだろうなとは思ってましたw さすが近江盆地ですね。
―― 京都府の人たちになにか思うところがあれば
風霊守:
これからも琵琶湖の水を流させてください。
―― 「琵琶湖の水止めたろか」と思うことがありますか?
風霊守:
趣味柄、滋賀の歴史に詳しいので、私は思いませんねw 治水史をひもとくと、むしろ「琵琶湖の水を流させてください」の歴史です。120年前に水位が3.76m上昇しただけで、えらいことになってますからね(明治29年琵琶湖大水害)。
―― 滋賀県(琵琶湖)に対して思うところがあれば
風霊守:
知名度の低い県なので、今回のシミュレーションをきっかけに、1人でも多くの人が滋賀県に興味を持ってくだされば幸いです。
これからは、滋賀県民が「琵琶湖の水止めたろか!」と言ったら京都府民が「止めてみなはれ!」と返すのがトレンドになっていくのかもしれません。
なお、このシミュレーションは簡易的なものであり、琵琶湖の水量や細かい条件は考慮せず「塞いだところに水を入れられるだけ入れた」というものです。実際に塞いだ場合に、シミュレーション通りになるとは限りません。
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「海から離れ、高いところに足で避難」が基本です。
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