高すぎる休学費用に日本女子大の卒業生が一石を投じた! 大学側は「重要な課題として検討したい」と前向きな返答
一人の卒業生が大学を動かすかもしれません。
ある女性が世界一周旅行のために大学を1年間休学しようとしたところ、高額の休学費用が必要だと判明。大学側に値下げの直談判を行ったものの認められなかったという経緯をつづったブログが10月上旬に話題となり、その後大学側が「重要な課題として(休学費用の今後を)検討している」ことが取材で明らかとなりました。
ブログmanazo.comで大学時代を振り返ったのは、まなか(@mnc4mnc )さん。2回生の1月ごろからバックパッカーとして世界を巡ることに興味を持ったという彼女は、アルバイトで160万円の資金をためました。しかし、彼女が通学していた日本女子大学を休学するためには施設設備費(29万円)、図書費(1200円)、在籍料(在籍する学部の授業料の半額)を合計した休学費用が必要だということが分かります。
まなかさんは、ブログの中で「籍を残すだけなのに、たったそれだけなのに、1年間受けない講義と使わない施設と読まない図書のために66万円」と、納得できない思いを胸に大学の経理課に値下げ交渉を行ったり、学生総会に参加した経緯を説明し賛同を得ることができたのですが、結局、当時学則の変更はかなわなかったといいます。
日本女子大学の休学費用に一石を投じたまなかさん
編集部では、日本女子大学の休学費用に一石を投じたまなかさんご本人に取材し、詳しい経緯をお伺いしました。
――休学の理由となった世界一周旅行について思い立った経緯について詳しく教えてください
まなか:海外へ飛び出してみることに興味を持ってから、実際に「休学しよう!」と思ったのは大学3年生の4月ごろでした。バックパッカーとして世界一周をしたいと思ったのは、ボランティアをしたい、日本の子どもとは異なる生活をしている発展途上国の子どもたちの姿を見てみたい、自分を変えるような大きな挑戦がしたいという思いからです。
――休学に際して、休学には費用がかかるということは知っていましたか
まなか:まったく知りませんでした。そもそも、まさか自分が休学するとは思ってもいなかったので……。
――休学費用の中で最も納得のいかなかったことは何ですか
まなか:全部です(笑)。退学するわけではないので、1年後には全額学費を支払うのに、1年間の猶予も許されないのか、とやりきれない気持ちでした。
――まなかさんは世界一周後に復学し、旅をする女性のライフコースに関する卒業論文で各学科2人に贈られる賞を受賞したとのことですが
まなか:自分の論文や世界一周が評価されたのは素直にうれしかったかったです! しかし、受賞は休学費66万円という代償(?)を払って実現できたものなので、少し複雑でした。
――具体的にはどのような点が複雑でしたか
まなか:賞をいただけたということは、大学が私の行動を少なからず評価し、認めてくれたということだと思うので、なんだか、大学の対応に少しだけ矛盾を感じてしまいました。
しかし、大学の休学費用に疑問を感じことがあるのはまなかさんだけではありません。国立大学の多くでは休学費用が「免除」となっている一方、明治大学では半期で8万円、学習院大は年間6万円など私大ではなんらかの休学費用が発生する大学が大多数。ネットでは「なぜ大学を休むのに高額の休学費用が必要なのか」という意見があがっています。
特に休学費用が高額と感じられたのは女子大学で、大妻女子大学では80万円超という休学費用に学生が減額を求める嘆願書を提出。学生本人の休学時には間に合いませんでしたが、翌年から大幅な減額が実現したといいます。
本件について大妻学院・広報戦略室に問い合わせたところ「平成23年度までは休学中の学費は、授業料を半額、教育充実費を全額、徴収していたので、1年間休学した場合には約80万円の学費負担がありました」と回答。「平成24年度以降は学則を改正し、授業料を全額免除、教育充実費を半額免除としたので、1年間休学した場合には約20万円の学費負担となりました」と学則改正の経緯を明かしましたが、学生からの嘆願による改正なのかについては「学則変更の理由は公表しておりません」と明言を避けました。
また、まなかさんが卒業した日本女子大学は取材に対して、まなかさんから休学費用減額の申し出を受けた前後には同様の問い合わせが来ていないと休学費用に関する申し出が異例であったことを明かしました。一方、休学費用については「卒業生から在校時に申し出を受けた際にも十分に検討したが、今後は重要な課題として再検討していきたい」と前向きな回答を寄せました。
学生が通学しやすい大学の仕組みづくりはもちろんですが、学生のスキルアップなどのためにも休学しやすいシステム構築も望まれます。
(Kikka)
関連記事
- 張本氏、中大陸上部の駅伝敗退に「内紛もある」とTBS系番組内でコメント 部長の野村修也弁護士が謝罪を求めてTwitterで怒りの反論
野村弁護士「私が学生の名誉を守らずに、一体誰が守るのでしょうか」。 - 「留年や中退は決して人生の破滅ではない」 京大の手引「留年について」が挫折した学生を優しく導く名文
留年や中退などは多くの人が経験するごく普通の出来事としたうえで、向き合い方を優しく記しています。 - 東京造形大・入学式の式辞が名スピーチだと話題に 「経験という牢屋」学長が語る
学長の諏訪敦彦さんが入学生に贈ったメッセージが胸を打つと評判。 - ハイクオリティーな男子校版宝塚 東海高校「カヅラカタ歌劇団」が美しすぎる
男子禁制の宝塚歌劇団の演目を女子禁制の男子校の生徒が再現する、魅惑の舞台がここにある - 「とびだせ どうぶつの森」で海外の人と交流する滋賀大の講義が楽しそう 教授に開講意図を聞いた
ソフトの利点をうまく使った計画性の高い講義になっているもよう。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
-
互いの「素顔を知ったのは交際1ケ月後」 “聖飢魔IIの熱狂的ファン夫婦”の妻の悩み→「総額396万円分の……」
-
ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
-
人生初の彼女は58歳で「両親より年上」 “33歳差カップル”が強烈なインパクトで話題 “古風を極めた”新居も公開
-
妻が“13歳下&身長137センチ”で「警察から職質」 年齢差&身長差がすごい夫婦、苦悩を明かす
-
「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
-
「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
-
高2のとき、留学先のクラスで出会った2人が結婚し…… 米国人夫から日本人妻への「最高すぎる」サプライズが70万再生 「いいね100回くらい押したい」
-
「腹筋捩じ切れましたwww」 夫が塗った“ピカチュウの絵”が……? 大爆笑の違和感に「うちの子も同じ事してたw」
-
“膝まで伸びた草ボーボーの庭”をプロが手入れしたら…… 現れた“まさかの光景”に「誰が想像しただろう」「草刈機の魔法使いだ」と称賛の声
-
「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
- アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
- 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
- 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
- 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」
- イモト、突然「今日まさかの納車です」と“圧倒的人気車”を購入 こだわりのオプションも披露し光岡自動車からの乗り換えを明かす
- 「この動画お蔵かも」 親子デートの辻希美、“食事中のマナー”に集中砲火で猛省……16歳長女が説教「自分がやられたらどう思うか」
- 老けて見える25歳男性を評判の理容師がカットしたら…… 別人級の変身と若返りが3700万再生「ベストオブベストの変貌」「めちゃハンサム」【米】
- 「ガチでレア品」 祖父が所持するSuica、ペンギンの向きをよく見ると……? 懐かしくて貴重な1枚に「すげえええ」「鉄道好きなら超欲しい」と興奮の声
- 「デコピンの写真ください」→ドジャースが無言の“神対応” 「真美子さんに抱っこされてる」「かわいすぎ」
- 「天才」 グレーとホワイトの毛糸をひたすら編んでいくと…… でっかいあのキャラクター完成に「すごい」「編み図をシェアして」【海外】
- 50年前に撮った祖母の写真を、孫の写真と並べてみたら…… 面影が重なる美ぼうが「やばい」と640万再生 大バズリした投稿者に話を聞いた
- 「食中毒出すつもりか」 人気ラーメン店の代表が“スシローコラボ”に激怒 “チャーシュー生焼け疑惑”で苦言 運営元に話を聞いた
- フォロワー20万人超の32歳インフルエンサー、逝去数日前に配信番組“急きょ終了” 共演者は「今何も話せないという状態」「苦しい」
- 「顔が違う??」 伊藤英明、見た目が激変した近影に「どうした眉毛」「誰かとおもた…眉毛って大事」とネット仰天
- 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
- 星型に切った冷えピタを水に漬けたら…… 思ったのと違う“なにこれな物体”に「最初っから最後まで思い通りにならない満足感」「全部グダグダ」
- 「泣いても泣いても涙が」 北斗晶、“家族の死”を報告 「別れの日がこんなに急に来るなんて」
- ジャングルと化した廃墟を、14日間ひたすら草刈りした結果…… 現した“本当の姿”に「すごすぎてビックリ」「素晴らしい」
- 母親は俳優で「朝ドラのヒロイン」 “24歳の息子”がアイドルとして活躍中 「強い遺伝子を受け継いだ……」と注目集める
- 「幻の個体」と言われ、1匹1万円で購入した観賞魚が半年後…… 笑っちゃうほどの変化に反響→現在どうなったか飼い主に聞いた