ヘドバンできる“柵”もある! メニューがバンド名、レアポスター・音源も満載の「バンギャカフェ」に行ってきた(1/2 ページ)

地方のバンギャの居場所を作ることを目指して誕生した「バンギャcafe&Var“Raffine”」。そこにはオーナーが20年以上かけて集めたコレクションや非常に良い柵があった。

» 2017年01月14日 11時00分 公開
[姫野ケイねとらぼ]

 ヴィジュアル系(V系)バンドの熱狂的なファン「バンギャ」。ライブの多い都心では、好きなバンドについて語り合ったり一緒にライブに行ったりする「バンギャ友達」ができやすい傾向にあるが、地方となると同じ趣味の人と知り合える機会が少ない。そんな「ぼっち」のバンギャの居場所を作ろうと、2014年11月に大分県大分市にオープンしたのが「バンギャcafe&Var“Raffine”」。どんなお店なのか、自身もバンギャである筆者が足を運んできた。

バンギャcafe&Var“Raffine” バンギャcafe&Var“Raffine”

 Raffineは大分駅から徒歩7〜8分ほど。大通りから一本小道に入ったところに、「バンギャカフェ&バー ラフィーネ」と書かれたピンクののぼり旗がはためくレンガ風の建物を発見。この建物の2階が“Raffine”だ。

ピンクののぼり旗

 階段を登っていくと、壁中にバンドのポスターが。まるでライブハウスの階段のようだ。

階段の壁にはバンドのポスター
店内の床は市松模様で、ライブハウスっぽさが漂う

 店内は、壁中バンドのポスターだらけ。今は有名になったバンドの駆け出しのころのポスターもあるので、ファンにとってはたまらない。ポスターだけでなく、オーナーの[島]さんが20年以上かけて集めたV系コレクションがずらり。ライブ会場のみで販売されたようなレア音源や昔のV系雑誌のほか、X JAPANのhideの急逝やLUNA SEAの解散などが報じられた当時のスポーツ新聞まで大事に取ってある。

オーナーのコレクション
90年代後半のスポーツ紙

 オーナーの[島]さんはギャ男(ぎゃお。V系が好きな男性のことで、バンギャル男の略)歴23年。小6から聖飢魔IIにハマり、その後XやMALICE MIZERにハマったという。九州唯一のV系インディーズショップ「“Raffine”ライナーノーツGARDEN」の店長を兼任し、ミニレーベル「“Raffine” LAB illusion Breath」も起ち上げて九州バンドの応援をしようとイベントも開催している。

手に入りにくいレア音源
最近人気のバンドの音源も
トイレも開けてびっくり

ヘドバンできる柵あり

 店内に設置されている巨大なモニターには、[島]さん主催のライブ映像が流れていた。そして、このカフェの最大の特徴は、モニターの前にライブハウスのような柵があること。バンギャは柵に手をかけてヘッドバンギングを行うのがV系のライブでよくある楽しみ方だ。このカフェでもヘドバンは大歓迎。お客さんたちは映像に合わせてヘドバンをしたり、フリ(曲に合わせた振り付け)の練習をしたりと、思い思いに楽しんでいるという。筆者も曲に合わせてヘドバンをかましてみた。ライブハウスによっては柵がさびていたり、ぐらついていたりする場合もあるが、Raffineの柵は丈夫で非常に良い柵であった。

テーブルの前には柵!
さっそくヘドバン。これは良い柵

 Raffineのもう1つの特徴は、メニューがバンド名になっていること。内容とメニューは定期的に変更になるものの、筆者が訪れた際もユニークなメニューばかり。

 「実際にバンドマンが来て、自分のバンド名のメニューを食べて行くこともありますよ」と[島]さん。人気のフードは「アルルカン」(かぼちゃチキンクリームスープパスタ、税別1030円)、「Versailles」(ふわっトロ卵のオムライス。税別1000円)、「Viv」(ハムチーズフレンチトーストクロックムッシュ、税別780円)。

メニューはバンド名
一品料理のメニューはじわじわくるものあがる。ラクリマが枝豆、PIERROTが一夜干しイカ焼きって……

 アルルカンは2種類のカボチャをたっぷり150グラム使用。スープにはクリカボチャという甘いカボチャを2度裏ごしして使用しているため、何ともクリーミーな味わいだ。ほんのりガーリックとバターの風味も香り、絶品だった。

アルルカン(かぼちゃチキンクリームスープパスタ)

 ドリンクメニューのなかに「悪魔の誘惑カルピス」(税別480円)という気になるものを発見。なんだこの、めちゃくちゃV系っぽい響きのドリンクは……†

悪魔の誘惑とは……

 注文すると、薄茶色のカフェオレのようなものが登場。一口飲んでみると、まろやかなカルピスの後からピリピリ感がやってくる。なるほど、これは悪魔のささやきだ……†。「何が配合されたドリンクかは飲んでからのお楽しみ」と、[島]さんが言っていたので秘密にしておく。ただ、おいしいということは伝えておこう。

悪魔の誘惑カルピス

 なお、これらは1月時点のメニュー名と価格。2月からは2周年謝恩として価格とメニュー内容・バンド名の大幅見直しをしている。「これまでも決して高くなく、チャージ料もなくリーズナブルな価格帯で提供していましたが、今後はさらに学生さんが足を運びやすくなるのでは。価格に関しては期待していてください。メニューのバンド名もガラッと変える予定なので、自分の推しバンドが加わるかもしれませんよ」と、[島]さん。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2411/21/news189.jpg 「大物すぎ」「うそだろ」 活動中だった“美少女新人VTuber”の「衝撃的な正体」が判明 「想像の斜め上を行く正体」
  2. /nl/articles/2411/22/news014.jpg 川で拾った普通の石ころ→磨いたら……? まさかの“正体”にびっくり「間違いなく価値がある」「別の惑星を見ているよう」【米】
  3. /nl/articles/2411/22/news114.jpg 中村雅俊と五十嵐淳子の三女・里砂、2年間乗る“ピッカピカな愛車”との2ショを初公開 2023年には小型船舶免許1級を取得
  4. /nl/articles/2411/21/news027.jpg 大きくなったらかっこいいシェパードになると思っていたら…… 予想を上回るビフォーアフターに大反響!→さらに1年半後の今は? 飼い主に聞いた
  5. /nl/articles/2411/22/news032.jpg 「壊れてんじゃね?」 ハードオフで買った110円のジャンク品→家で試したら…… “まさかの結果”に思わず仰天
  6. /nl/articles/2411/22/news018.jpg 猫だと思って保護→2年後…… すっかり“別の生き物”に成長した元ボス猫に「フォルムが本当に可愛い」「抱きしめたい」
  7. /nl/articles/2411/22/news171.jpg なんと「身長差152センチ」 “世界一背が低い”30歳俳優&“世界一背が高い”27歳女性が奇跡の初対面<海外>
  8. /nl/articles/2411/22/news145.jpg 大谷翔平と真美子さん、「まさかの服装」に注目 愛犬デコピンも大谷家全員で“歩く広告塔”ぶり発揮か
  9. /nl/articles/2411/20/news027.jpg 「こんなことが出来るのか」ハードオフの中古電子辞書Linux化 → “阿部寛のホームページ”にアクセス その表示速度は……「電子辞書にLinuxはロマンある」
  10. /nl/articles/2411/22/news184.jpg 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
先週の総合アクセスTOP10
  1. 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
  2. ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  3. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  4. まるで星空……!! ダイソーの糸を組み合わせ、ひたすら編む→完成したウットリするほど美しい模様に「キュンキュンきます」「夜雪にも見える」
  5. 妻が“13歳下&身長137センチ”で「警察から職質」 年齢差&身長差がすごい夫婦、苦悩を明かす
  6. 人生初の彼女は58歳で「両親より年上」 “33歳差カップル”が強烈なインパクトで話題 “古風を極めた”新居も公開
  7. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  8. 互いの「素顔を知ったのは交際1ケ月後」 “聖飢魔IIの熱狂的ファン夫婦”の妻の悩み→「総額396万円分の……」
  9. ユニクロが教える“これからの季節に持っておきたい”1枚に「これ、3枚色違いで買いました!」「今年も色違い買い足します!」と反響
  10. 中央道から「宇宙戦艦ヤマト」が見える! 驚きの写真がSNSで注目集める 「結構でかい」「どう見てもヤマト」 撮影者の心境を聞いた
先月の総合アクセスTOP10
  1. 50年前に撮った祖母の写真を、孫の写真と並べてみたら…… 面影が重なる美ぼうが「やばい」と640万再生 大バズリした投稿者に話を聞いた
  2. 「食中毒出すつもりか」 人気ラーメン店の代表が“スシローコラボ”に激怒 “チャーシュー生焼け疑惑”で苦言 運営元に話を聞いた
  3. フォロワー20万人超の32歳インフルエンサー、逝去数日前に配信番組“急きょ終了” 共演者は「今何も話せないという状態」「苦しい」
  4. 「顔が違う??」 伊藤英明、見た目が激変した近影に「どうした眉毛」「誰かとおもた…眉毛って大事」とネット仰天
  5. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  6. 星型に切った冷えピタを水に漬けたら…… 思ったのと違う“なにこれな物体”に「最初っから最後まで思い通りにならない満足感」「全部グダグダ」
  7. 「泣いても泣いても涙が」 北斗晶、“家族の死”を報告 「別れの日がこんなに急に来るなんて」
  8. ジャングルと化した廃墟を、14日間ひたすら草刈りした結果…… 現した“本当の姿”に「すごすぎてビックリ」「素晴らしい」
  9. 母親は俳優で「朝ドラのヒロイン」 “24歳の息子”がアイドルとして活躍中 「強い遺伝子を受け継いだ……」と注目集める
  10. 「幻の個体」と言われ、1匹1万円で購入した観賞魚が半年後…… 笑っちゃうほどの変化に反響→現在どうなったか飼い主に聞いた