主人公は“日商簿記勉強中の殺し屋少女” かわいい顔して淡々と標的を始末する漫画「バイオレンスアクション」:ねとらぼレビュー
目標に銃を突き付けながらお勉強。「イカレてる……」「人をそういうふうに言うのはよくない!」
本日3月10日、「やわらかスピリッツ」(小学館)で連載中の漫画「バイオレンスアクション」(漫画:浅井蓮次 原作:沢田新)の単行本1巻が発売となります。殺し屋を営む1人の少女が淡々と、そしてひょうひょうと標的を始末していく物語で、同サイトのアクセス数1位となっています。
主人公の菊野 渓(きくのけい/以下「ケイ」)は、一見どこにでもいる普通の女の子。しかしその実態は、デリヘルを隠れみのにした凄腕の殺し屋だったのです。
1話冒頭、ケイが瀕死(ひんし)の重傷を負った男の写真を撮影するシーンから話は始まります。依頼主からの要望で標的が“苦しんでいるところ”を撮影するためなのですが、
標的「チェキ撮ってんじゃねぇよ」
ケイ「えっ。苦しんでいるところを撮ってきてほしいって……。もうちょっといてーって風にしてほしい」
(中略)標的「わかったよ。撮ったらもう……スパっと終わりにしてくれ」
ケイ「はい! もう少しこう……この世の終わりみたく。はい。そのままで」
パシャッ ジー……
と、開幕から「おお、この女の子は頭にネジの代わりにナイフや銃弾が詰まってそうだな」と感じさせてくれます。
「ケイ」は常時この調子で、
- 数人殺害した後に家族への復讐(ふくしゅう)を果たした依頼主を笑顔で送り迎える
- 追い詰めた標的をすぐ殺すわけにいかなくなったため目の前で勉強を始める(さらに気を紛らわそうと勉強を教えてくれた標的を「先生」と呼ぶ)
- 自分にけがを追わせた暴力団の大男相手に「慣れました」と正面から接近して瞬殺
などなど、“サクッとした殺し”がてんこ盛り。殺すことに対する意識の低さが異常で、標的が淡々と死んでいく様は爽快ながら恐怖を感じます。ああ、今日もまた標的が気付いたら死んでいる……。
そんな「ケイ」の日常は、一見至って普通の女の子。日商簿記検定2級の取得を目指して勉強し、学校帰りにラーメン屋に立ち寄り、家では友人と鍋パーティーをして過ごす。どこからどうみても普通の女の子。“仕事”中にすら勉強を始めたり、実はアジトになっているラーメン屋に銃や死体が転がったりしていなければ、ですが。
平和で普通な日常と、血に塗れた殺し屋の非日常。全く異なる生活を、全く同じような態度で過ごすギャップがあるんだかないんだかよく分からないケイの日々も、同作の魅力の1つかと思います。
そして同作には、もう1人ケイと同じくらいイカレたキャラが登場します。それがケイにほれてしまった普通の学生、渡辺君。
もともとケイに気があったようですが、いろいろあって殺し屋であることを知ってしまいます。大男を殺害するケイの姿を見た渡辺君は、その時思ったのです。
――好きだ……。
そのままアジトのラーメン屋でバイトを始め、仲間に加わっててしまいます。小心者ながら、いい感じに根のイカレた男でした。今後何回も死にかけるんだろうなぁと優しい気持ちになりましたが、最終話まで死なないことを切に願いたくなるナイスキャラです。頑張れ、渡辺君。
かわいいけれど、それ以上に怖い。まさに「バイオレンスアクション」に満ちた同作は、サクっと読んで爽快な気分になれる1作です。
(C)浅井蓮次・沢田 新/やわらかスピリッツ/小学館
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意表を突く展開のオンパレード。
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