麺類についてる「ほぐし水」って何? メーカーとコンビニに聞いてみた
謎の水と呼ばれた「ほぐし水」の正体が明らかに。
コンビニのざるそばなどに付属している「ほぐし水」。ふりかけるだけで麺が一気にほぐれるその正体は何なのか、コンビニチェーンとほぐし水製造メーカーを取材しました。
ふらりとコンビニに立ち寄り、冷たい麺類を買うと「ほぐし水という液体が付いてきた」こんな経験のある方は多いのではないかと思います。
「本品を満遍なくふりかけてください。箸で麺をかるくほぐしてからお召し上がりください」と説明がパッケージに書いてあったりはしますが、中身が何なのかがよく分からないので、ネット上では「ほぐし水とかいう謎の液体」「なにでできてるの?」とその正体を気にしている人が多い様子。また「デンプン質を分解する成分が入っているのでそのまま飲むと胃の米などに反応して下痢になるらしい」といった情報も見られました。
そんなほぐし水とは一体何なのか、大手コンビニチェーンのセブン-イレブンに聞いてみました。
セブン-イレブン広報部に聞く、ほぐし水の正体
――早速ですが、ほぐし水って何ですか
広報担当者:ほぐし水とは、飲用に適した水です。
――え、あれってお水なんですか。何のために付けているんですか
広報担当者:麺をほぐしていただいて、食べやすくするためです。
――いつごろから冷たい麺にほぐし水を付けているんですか
広報担当者:ほぐし水という製品としては2007年ごろからお付けしています。
セブン-イレブンのほぐし水の原材料は「水」とのことでしたが、世の中にはもっといろいろなほぐし水があるのではと、ほぐし水を製造・販売している真富士屋食品にもお話を聞いてみました。
ほぐし水製造メーカー・真富士屋食品が語るほぐし水の効果
――ほぐし水について調べているんですが
広報担当者:弊社でも7〜8年前から製造・販売しています。
――なぜほぐし水をつくり始めたのですか
広報担当者:もともとは他社さんがほぐし水を作られていたのですが、弊社とお取引のある企業からニーズがあると聞いて作るようになりました。人気の商品なので、毎日たくさん作っています。
――中身はお水なんですか
広報担当者:弊社のほぐし水の中身は「お水だけ」というわけではありません。つゆが薄まってしまわないように薄い塩味がついており、ナトリウムとアミノ酸が入っているので、日持ちもします。
――ということは、メーカーによってほぐし水の成分に違いがあるんでしょうか
広報担当者:そうです。味の素さんはだし入りのほぐし水で特許を取られたりもしていますし、やはり中身は少しずつ違うようです。
――そもそもどういう原理で麺がほぐれていくのでしょうか
広報担当者:そばやうどんはそば粉や小麦でできているので、ゆでてから時間が経過するとデンプン同士がくっつき、だまになってしまいます。これを食べやすくするために水でほぐすという方法が開発されました。
――ちなみに一袋おいくらぐらいするんですか
広報担当者:いや、まぁそれはお取引の個数とかにもよるんですけれども……。
――何十円とかですか
広報担当者:いえいえ、本当に何円とかそんなレベルです。
ということで、中身についてはメーカーによって異なるとのことでしたが、ほぐし水とは、そばやそうめん、うどん、ひやむぎなどをほぐすことを目的として開発された「麺をほぐすための“水”」でした。
(Kikka)
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