もし見かけたら援助や配慮を 赤地に白い十字とハートのデザイン「ヘルプマーク」を実体験の漫画で知る
見た目は健康そうでも助けを必要としている人がいるかもしれません。
目立つ赤地に“白い十字”と“白いハート”が描かれた「ヘルプマーク」「ヘルプカード」について、実体験をもとにその意味を伝える漫画が話題になっています。
ヘルプマークは、外見からは分かりにくい病気や障害など、さまざまな種類の援助や配慮を必要としている人が身に着けることで、周囲にそのことを知らせるための大事なマークです。同じデザインのヘルプカードもまた、周囲に自己の障害への理解や支援を求めるためのものです(関連記事)。
イラストレーターで漫画家のぷちめい(@puchimei_twi)さんは1年前のある日、電車で座っていると、目の前の吊革につかまって立っている男性がすごく汗をかいているのに気がつきます。さらによく見ると、鞄には“見たことのないカード”があり、「なんだこれ?」と疑問を抱きます。
すると次の瞬間、意識を失って後ろ向きに倒れてしまう男性。周囲の人が駅員を呼ぼうとしますが、意識が戻った男性は辛そうながら「大丈夫です!」と一言。ぷちめいさんは突然の出来事に戸惑いながらも席を男性に譲ろうとしますが、男性は大丈夫だと言いながら「ここは健常者のための席でしょう!?」という言葉を返すのでした。
これにハッとしたぷちめいさんは「(この男性が)一体どんな人で今何と闘って苦しんでいるのか」ということを理解し、後で見かけたカードについて調べてみます。その結果それは「ヘルプカード」で、見た目では健康に見えても同じ姿勢を保つことが困難など、配慮・支援が必要だったことを知り、「もしあの時すでに知っていたら、今こんな情けない思いをしないで済んだのに…」と思うのでした。
ヘルプマークは5年前に東京都が作り、今では案内用図記号の国内規格(JIS)に採用され、他の府県でも導入される全国共通マークに。以前からTwitterでは認知度の向上を訴える投稿がたびたび見られ、先日にはテレビ(NHK)でも内容が紹介されるなど話題になりました。
漫画自体は1年ほど前に投稿されていたものですが、ぷちめいさんが新アカウントで再びツイートしたことで再び話題に。ヘルプマークの意味について「知らなかった」という声もやはり多く見られました。もしヘルプマークを身に着けている人を見かけたら、“情けない思い”をしないためにも、東京都が呼びかけている「電車・バスの中で、席を譲る」「駅や商業施設等で、声をかけるなどの配慮」「災害時は、安全に避難するための支援」などを心がけるのがいいでしょう。
画像提供:@puchimei_twiさん
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