桃屋「ごはんですよ!」三木のり平CMがデジタル作画で復刻 「午前様 ツノと一緒に 茶漬け出し」
キャラクターのモデルも声も全て故・三木のり平氏の、懐かしいアニメCMを現代の技術で。
俳優の故・三木のり平氏がキャラクターのモデルと吹き替えを務めていた、桃屋の「のり平アニメ」CMが復活しました。過去に放映された「オムニバスマラソン」「川柳寝ぼすけ」「川柳長電話」の3編がデジタル作画で復刻され、YouTubeで公開中。2018年1月5日からは、テレビでも放映されます。
同シリーズは1958年にスタート。当時はドラマすら生放送で、CMもスタジオで商品説明がされる「生コマーシャル」でした。CMは退屈なものというイメージが強い時代でしたが、そんななか番組並に面白いものを作ろうという企画が立案。そして同社の新聞広告に起用されていた三木氏をアニメ化するアイデアが生まれ、ユーモラスなキャラクターや三木氏の軽妙な語り口が好評を博しました。
1999年に三木氏が亡くなったあともキャラクターはそのままに、吹き替えを息子の三木のり一氏が引き継ぐ形でCMは継続。2012年に「ムサシ対清盛篇」が放映されたあとは小休止していましたが、2018年にシリーズ60周年を迎えるにあたり、今回の復刻が決定しました。
復刻版の制作にはエイケンが参画。現存するオリジナル版が劣化しているうえ、元のセル画には現代のアニメでは使用していないような彩色もあり、デジタルでの再現には苦労したといいます。最終的には、参考資料の色彩から劣化前を想像しつつ、昭和らしい“くすみ”を入れた色で再現したとのことです。
過去に放映された「のり平CM」は桃屋の公式サイトで、制作の背景やスタフインタビューとともに収められています。また、12月27日・28日には、銀座の「石川画廊」で「のり平アニメ展」が開催。セル画や三木のり平氏のイラストなど50点以上が無料で一般公開されます。
(沓澤真二)
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