「売れなかったら作家はすぐ死にます」 なぜ違法アップロードサイトがいけないのか、漫画家視点で描いた漫画が分かりやすい
すてきな作品を守るのは、私たち読者かもしれません。
漫画の「違法アップロードサイト」を問題視する声が広がってきている昨今。「なぜいけないことなのか」が分かっていない人の存在も、こうしたサイトがなかなかなくならない要因の1つかもしれません。
そんな現状に一石を投じる、坂野杏梨(@sakano_a)さんの漫画が話題になっています。現役の商業漫画家であり、同人活動も行っている坂野さん自身の立場から、なぜ違法アップロードサイトがいけないのか、創作物にお金を払わないということがどういう事態を招くのか、モラルや法律などとは別の視点から分かりやすく語っています。
坂野さんはまず、同人誌を作るまでの過程を説明。「原稿を描く」というメインの作業以外にも、印刷所へ発注し、イベント会場へ同人誌他の重い荷物を運び、イベント終了後も通販の手続きをし……。これらの作業を、ほぼ1人でこなしていかなければなりません。同人誌が読者の手に渡るまでには、膨大な時間と苦労がかかっているのです。
また、商業漫画の実態も紹介。作家は、連載を取るまでの間は無収入……。何度も何度も修正した企画が、一夜にして白紙に戻ることもあるそう。また、連載を取れたとしても修正や締め切りに追われる毎日。さらに商業漫画には編集者、デザイナーなども関わっています。多くの人の手を経てようやく1冊の単行本になりますが、1巻の売れ行きが不調だった場合、2巻は発売されないことも。
多大な苦労の上にようやく成り立っている1冊の漫画。それを違法なサイトで閲覧することは、書店や会場で万引きしてるのと同じ事だと坂野さんは主張。最後には「つまり私が何を訴えたいかって……」「金払って読め」と強調しています。読者がきちんとお金を払うことで、読みたい作品、好きな作品を守っていけるんですね。
具体的で分かりやすい説明が反響を呼び、この漫画を載せたツイートは3万6000RTを突破しました。坂野さんは現在ヤングマガジン サード(講談社)にて『さよならピーターパン』(原案:サンライズ)を連載しており、同作は既に単行本1巻が発売されています。漫画制作の工程を知った上で読んでみると、これまでと違った楽しみ方ができるかもしれません。特設サイトはこちらから。
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現在は「権利者からの依頼により削除」され、見ることができません。
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