Twitterの流行「ストロングゼロ文学」 サントリーの反応、売り上げへの影響は

サントリーHD広報部に取材しました。

» 2018年01月19日 12時54分 公開
[黒木 貴啓ねとらぼ]

 2017年末にTwitterで流行ったハッシュタグ「#ストロングゼロ文学」。名作の一部をサントリーの缶チューハイ「−196℃ストロングゼロ」に置き換えて面白みを生み出したり、飲んでいるときの特有の気分をつぶやいたりするムーブメントで、NHK「ニュースウォッチ9」にも取り上げられるなど大きく話題となりました。

 この「ストロングゼロ文学」の盛り上がりについて当のサントリーはどう受け止めているのか、売り上げに何か変化はあったのか――サントリーHDの広報部に取材しました。

ストロングゼロ ストロングゼロ文学 サントリー 反応 サントリー「−196℃ストロングゼロ」

そもそもストロングゼロ文学とは

 「−196℃ストロングゼロ」は2009年2月に発売。−196℃で瞬間凍結した果実をパウダー状に粉砕して浸漬させたお酒に、果汁を加えたアルコール度数9%の缶チューハイで、“アルコール度数高めの飲みごたえ”と“しっかりとした果実味”を売りに人気を伸ばし続けてきました。過去3年間の販売実績は、2015年は2750万ケース、2016年は3120万ケース、2017年は3537万ケースと年々増加しています。

 2017年11月ごろからネットでは「アルコール度数が高いにもかかわらず飲みやすい」「価格が税別141円と安い」といった要素から、ストロングゼロを手軽に酔える酒の代名詞として“飲む福祉”“虚無の酒”などと呼ぶ人が続出。

 Twitterではあるユーザーの「『ストロングゼロ』で検索したらストロングゼロ文学ともいえる、ぬくもりや知性を感じるツイートが結構あって、いいお客さんに恵まれた商品だなって思った」というつぶやきが拡散されたのをきっかけに、ストロングゼロを飲みながら退廃的な空気や自虐を吐き出すようなツイートを「ストロングゼロ文学」と呼ぶ流れが起こり始めます。


 12月3日放送の「M-1グランプリ」で同商品のタイアップCMが多く流れたのも後押しして、ハッシュタグ「#ストロングゼロ」がTwitterのトレンドに入り話題に。そこから「ごん、お前だったのか。いつもストロングゼロをくれたのは」(ごんぎつね)、「ストロングゼロを飲んで、ウサギは亀に負けました。『まあいっか』ウサギはもう1缶開けました」(うさぎとかめ)など、名作にストロングゼロを登場させる大喜利が広がっていきました。

ストロングゼロ ストロングゼロ文学 サントリー 反応 NHK「ニュースウォッチ9」も触れる(NHK公式サイトより

 12月27日にはNHK「ニュースウォッチ9」がストロングゼロを特集。その中で「#ストロングゼロ文学」にも触れ、「自らの置かれた状況を、この言葉に寄せて表現する書き込み」「ある意味では、ダメな自分を客観的に認めてもらう自己確認の表現」などと紹介しました。

ストロングゼロ ストロングゼロ文学 サントリー 反応 放送当日は再び「#ストロングゼロ文学」のツイート数が爆増(ヤフー!リアルタイム検索より)

サントリーの反応は

 この「#ストロングゼロ文学」、サントリーHDはどのようにとらえていたのか。

 「多くのお客様がコメントされていることに驚いている。お客様には、お酒の適量と体調を考えてお楽しみいただければと思います」と広報担当者は回答。売り上げや出荷本数など数字面で変化はあったのかについては、「大きな影響はなかったと考えています」とのことでした。

ストロングゼロ ストロングゼロ文学 サントリー 反応

 ストロングゼロは2013年4月に<DRYシリーズ>、2016年2月に〈ビターシリーズ〉を発売。2018年の方針はこれら“甘くないシリーズ”と“果実しっかりシリーズ”の両軸で食中酒としての魅力を訴求し、さまざまな味の期間限定商品を積極的に投入してブランド計3930万ケース(対前年111%)を目指すとしています。

 Twitterで大喜利が成立するほどの“手軽に酔える酒”として今後も親しみつつも、広報担当者の言う通り健康には重々気をつけて嗜みたいところです。

黒木貴啓


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2411/17/news039.jpg 母犬に捨てられ山から転げ落ちてきた野良子犬、驚異の成長をみせ話題に 保護から6年後の“現在”は……飼い主に話を聞いた
  2. /nl/articles/2411/13/news167.jpg 砂が入り交じった汚い石 → 磨いたら……? “まさかの正体”に仰天! “200万円相当”の成果に「すごい」「私だったら気が狂う」【豪】
  3. /nl/articles/2411/17/news048.jpg 「すごっwww」 愛知県まで乗り換えなしで行ける都道府県を調べてみたら……驚きの結果が1000万表示 「日本の中心は愛知ってコト!?」
  4. /nl/articles/2411/18/news017.jpg 約2センチの「まりも」を本気で育てたら2年後…… 想像をはるかに超えた“衝撃の姿”に「こんなに大きくなるの!?」「成長条件知らなかった」
  5. /nl/articles/2411/18/news033.jpg 四角いハギレを全部つなげていくと…… プロの大胆リメイクで“便利グッズ”完成!「目からウロコ」「配色かわいい」
  6. /nl/articles/2411/16/news007.jpg まるで星空……!! ダイソーの糸を組み合わせ、ひたすら編む→完成したウットリするほど美しい模様に「キュンキュンきます」「夜雪にも見える」
  7. /nl/articles/2411/17/news029.jpg 沖縄の離島で夜の海を歩いたら…… “まさかの生物”に遭遇しまくり大興奮! 「巨大生物祭りですね」「高級食材いっぱい」
  8. /nl/articles/2411/18/news025.jpg “無給餌”で育てたメダカが2年後、驚きの姿に→さらに半年後…… 放置しておいたビオトープで起きた“奇跡”に「ロマンを感じる」
  9. /nl/articles/2411/18/news013.jpg 寝たい柴犬→お気に入りのクッションに“まさかの”先客が…… 激しい奪還戦に「卑怯なりw」「容赦ないwww」
  10. /nl/articles/2411/16/news013.jpg 自宅のウッドデッキに住み着いた野良の子猫→小屋&トイレをプレゼントしたら…… ほほ笑ましい光景に「やさしい世界」「泣きそう」の声
先週の総合アクセスTOP10
  1. アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
  2. 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
  3. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  4. 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」
  5. イモト、突然「今日まさかの納車です」と“圧倒的人気車”を購入 こだわりのオプションも披露し光岡自動車からの乗り換えを明かす
  6. 「この動画お蔵かも」 親子デートの辻希美、“食事中のマナー”に集中砲火で猛省……16歳長女が説教「自分がやられたらどう思うか」
  7. 老けて見える25歳男性を評判の理容師がカットしたら…… 別人級の変身と若返りが3700万再生「ベストオブベストの変貌」「めちゃハンサム」【米】
  8. 「ガチでレア品」 祖父が所持するSuica、ペンギンの向きをよく見ると……? 懐かしくて貴重な1枚に「すげえええ」「鉄道好きなら超欲しい」と興奮の声
  9. 「デコピンの写真ください」→ドジャースが無言の“神対応” 「真美子さんに抱っこされてる」「かわいすぎ」
  10. 「天才」 グレーとホワイトの毛糸をひたすら編んでいくと…… でっかいあのキャラクター完成に「すごい」「編み図をシェアして」【海外】
先月の総合アクセスTOP10
  1. 50年前に撮った祖母の写真を、孫の写真と並べてみたら…… 面影が重なる美ぼうが「やばい」と640万再生 大バズリした投稿者に話を聞いた
  2. 「食中毒出すつもりか」 人気ラーメン店の代表が“スシローコラボ”に激怒 “チャーシュー生焼け疑惑”で苦言 運営元に話を聞いた
  3. フォロワー20万人超の32歳インフルエンサー、逝去数日前に配信番組“急きょ終了” 共演者は「今何も話せないという状態」「苦しい」
  4. 「顔が違う??」 伊藤英明、見た目が激変した近影に「どうした眉毛」「誰かとおもた…眉毛って大事」とネット仰天
  5. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  6. 星型に切った冷えピタを水に漬けたら…… 思ったのと違う“なにこれな物体”に「最初っから最後まで思い通りにならない満足感」「全部グダグダ」
  7. 「泣いても泣いても涙が」 北斗晶、“家族の死”を報告 「別れの日がこんなに急に来るなんて」
  8. ジャングルと化した廃墟を、14日間ひたすら草刈りした結果…… 現した“本当の姿”に「すごすぎてビックリ」「素晴らしい」
  9. 母親は俳優で「朝ドラのヒロイン」 “24歳の息子”がアイドルとして活躍中 「強い遺伝子を受け継いだ……」と注目集める
  10. 「幻の個体」と言われ、1匹1万円で購入した観賞魚が半年後…… 笑っちゃうほどの変化に反響→現在どうなったか飼い主に聞いた