雑誌『デザインのひきだし33』が箱風の表紙で話題 「梱包・包装特集なので」と表紙も大胆に梱包(2/2 ページ)
――最新号を初めて見たとき、「箱? だけど雑誌なの!?」と驚きました。なぜ今回はこのような表紙のデザインになったのでしょうか。
津田:『デザインのひきだし』では毎号、特集や取り上げる記事内容に合わせて表紙を作っています。今号は「箱・袋・シール・包装紙・紙タグ」など“梱包・包装に使う紙もの・刷りもの”の特集となっているので、「箱」っぽい表紙にしようと決めました。
――雑誌も梱包物という新しい概念ですね。箱のように見える表紙のデザインはどういう手法で作られているのでしょうか。
津田:本体(中ページ)とは別に、表紙となる箱パーツを作り、それをでき上がっている本体と合体させていいます。「箱」といっても、一般的な箱のように1枚の紙を型抜きして折ったり、のり付けしたりして組み立てているものではなく、原料であるパルプを金型を使って成形してつくる「パルプモールド」という手法でつくっています。
――パルプモールドとは。
津田:紙製の卵パックや、ダンボールに入ったりんごの下に敷いてあるお椀状のシートです。家電の輸送時の四隅の緩衝材としてよく使われています。私はこの質感がすごく好きで、いつか自分でもオリジナルのパルプモールドを作ってみたいと思っていました。今回、栗原紙材さんに多大なるご協力をいただいて、この表紙が作れたことは本当にうれしく思っています。
――素材はダンボールではなかったんですね。津田さんのTwitter(@tsudajunko)では、「箱に本と付録を入れた状態で雑誌を流通させるはことが難しい」と言うようなお話もありましたが。
津田:2009年に発行した『デザインのひきだし7』では、本誌と付録をダンボール箱に入れた仕様にしたのですが、その際に、取次先の1社から「こうした箱に入れた本は『書籍コード』では流通できない(※)」といわれてしまい、弊社内が大混乱となりました。幸い他の複数の取引先で流通させることができましたが、以降とにかく全ての取次先から「流通OK」をもらえる仕様にすることが、自分の中での命題のひとつになりました。
(※)編集部注:日本図書コード管理センターに問い合わせたところ、書籍の形状などによって取次先の事情により、流通を断られるケースは考えられるが、厳密に「箱に付録と書籍を入れた状態で流通させてはいけない」と決められているわけではないとのことでした。
印刷やデザインをテーマに「目で見て、手触りで読んで」と、さまざまなアイデアで読者を楽しませてくれる『デザインのひきだし33』。紹介されている手法で制作した場合のコストや、少数ロットを請け負ってくれる業者なども紹介しているので興味のある方は手に取ってみてはいかがでしょうか。なおネットでは売り切れが相次いでいますが、書店ではまだ取り扱いのあるお店が多いようです。
(戌田港)
関連記事
- 建築誌『建築知識』が猫を大特集 寿命を5歳伸ばすため家=建築にできることは何か?
またもやガチな猫特集。 - 米雑誌で痛恨のミス 女優たちから手足がニョキニョキ生えた写真、本人も巻き込み論争起きる
リース「ありのままの私を受け入れて」 - 漫画雑誌・スピリッツで前代未聞のジャニーズ特集 三十路ユニット「ふぉ〜ゆ〜」の素顔を大公開
なぜベストを尽くしたのか。 - 「ハンカチ落としましたよ」デザインのハンカチに反響 「かわいい」「じわじわこわい」「欲しい」
不思議な気持ちになる柄です。 - 表紙で描かれるのは「頭が埋まった就活生たち」 大阪の就活用冊子が話題、デザイン意図を担当者に聞いた
大真面目らしい。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
-
「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
-
大谷翔平、インスタ最新投稿で活躍シーンのハイライト公開 一瞬映る“妻・真美子さんと母・加代子さんの笑顔満開ハイタッチ”に注目
-
まるで星空……!! ダイソーの糸を組み合わせ、ひたすら編む→完成したウットリするほど美しい模様に「キュンキュンきます」「夜雪にも見える」
-
ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
-
「ディズニーのそういう所だよ」 1歳息子、初ディズニーで言われた“まさかの一言”は…… キャストの愛ある“神対応”が656万表示
-
「ちょっと怖い!!」 ミニトマト“1粒”を土に埋めて1カ月育てたら…… → “予想外の光景”に驚がく 「そうなるとは」
-
「とんだ裏切りwww」 整骨院が休業→店舗の張り紙を見たら…… “まさかの理由”にツッコミ殺到 「これは仕方ない」
-
「2度とライブ来るな」とファン激怒 星街すいせい、“コンサート演出の紙吹雪”が「3万円で売買されてる」 高値転売が物議
-
330円で買ったジャンクのファミコンをよく見ると……!? まさかのレアものにゲームファン興奮「押すと戻らないやつだ」
-
大量のハギレを正方形にカット→つなげていくと…… “ちょっとした工夫”で便利アイテムに大変身! 「どんな小さな布も生き返る」
- アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
- 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
- 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
- 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」
- イモト、突然「今日まさかの納車です」と“圧倒的人気車”を購入 こだわりのオプションも披露し光岡自動車からの乗り換えを明かす
- 「この動画お蔵かも」 親子デートの辻希美、“食事中のマナー”に集中砲火で猛省……16歳長女が説教「自分がやられたらどう思うか」
- 老けて見える25歳男性を評判の理容師がカットしたら…… 別人級の変身と若返りが3700万再生「ベストオブベストの変貌」「めちゃハンサム」【米】
- 「ガチでレア品」 祖父が所持するSuica、ペンギンの向きをよく見ると……? 懐かしくて貴重な1枚に「すげえええ」「鉄道好きなら超欲しい」と興奮の声
- 「デコピンの写真ください」→ドジャースが無言の“神対応” 「真美子さんに抱っこされてる」「かわいすぎ」
- 「天才」 グレーとホワイトの毛糸をひたすら編んでいくと…… でっかいあのキャラクター完成に「すごい」「編み図をシェアして」【海外】
- 50年前に撮った祖母の写真を、孫の写真と並べてみたら…… 面影が重なる美ぼうが「やばい」と640万再生 大バズリした投稿者に話を聞いた
- 「食中毒出すつもりか」 人気ラーメン店の代表が“スシローコラボ”に激怒 “チャーシュー生焼け疑惑”で苦言 運営元に話を聞いた
- フォロワー20万人超の32歳インフルエンサー、逝去数日前に配信番組“急きょ終了” 共演者は「今何も話せないという状態」「苦しい」
- 「顔が違う??」 伊藤英明、見た目が激変した近影に「どうした眉毛」「誰かとおもた…眉毛って大事」とネット仰天
- 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
- 星型に切った冷えピタを水に漬けたら…… 思ったのと違う“なにこれな物体”に「最初っから最後まで思い通りにならない満足感」「全部グダグダ」
- 「泣いても泣いても涙が」 北斗晶、“家族の死”を報告 「別れの日がこんなに急に来るなんて」
- ジャングルと化した廃墟を、14日間ひたすら草刈りした結果…… 現した“本当の姿”に「すごすぎてビックリ」「素晴らしい」
- 母親は俳優で「朝ドラのヒロイン」 “24歳の息子”がアイドルとして活躍中 「強い遺伝子を受け継いだ……」と注目集める
- 「幻の個体」と言われ、1匹1万円で購入した観賞魚が半年後…… 笑っちゃうほどの変化に反響→現在どうなったか飼い主に聞いた