漫画家志望者や漫画好きは必見 漫画家が「コミックスができるまで」の長い道のりと衝撃の事実を解説(2/2 ページ)
コミックス販促作業で制作するのは、購入特典のペーパーやPOP用イラスト素材、他にも特典グッズイラストや読者サービス企画があればそのプレゼント用色紙などなど……。依頼してくれる書店の数や編集部内の状況で描く数は変わり、また任意の部分もあるので、作家は「締め切りを守れる」「身体を壊さない」範囲で依頼を受けるようにというアドバイスも。なお、この作業についてはまったく何もない場合もあり、あえて請け負わないと決めている人もいたりするそうです。江野先生の「そして何もしなかった本の方が売れたりすることもある。世の中は混とんとしている」という言葉が心に来る……。
さて、ここまで解説していて果てしなくも感じるコミックス作業&販促作業でしたが、最後に締めとして語られたのは「全ての作業は無報酬」ですという衝撃のひと言。作家も編集者も営業さんもただ雑務や仕事が増えるだけとしつつ、それでもやるのは「コミックスを楽しむ人が増えて本の売上につながったら、みんながちゃんと生活できるようになるからだよ!」とまとめています。
ここ最近、出版不況に加えて漫画を違法アップロードしている海賊サイトの問題が多く叫ばれていますが、そのコミックスができるまでにいかに多くの人の労力と時間がかかっているか、そしてそこにいる人たちの生活が懸かっているかを認識することで、作家または漫画業界の応援・支援には何が一番かが改めて分かる内容となっています。改めて感謝しかない……!
江野先生はWeb漫画サイト「裏サンデー」と漫画アプリ「マンガワン」にて、主に性交渉で感染する病気“害獣病”がまん延する世界を舞台にしたダークファンタジー漫画『亜獣譚』を連載中で、現在第2巻までが発売中。裏サンデーで2話まで試し読みが可能です。
画像提供:@shiro_saijoさん
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