「ダンダムちゃん」、大地に立つ ファッション特化SNSで異彩を放つ段ボールロボ娘を直撃したらガチな人だった
めっちゃスタイルいいけど頭はチープな工作のロボ。いったい誰なんだろう……。
「着動戦士ダンダムちゃん」を名乗る謎のアカウントが、SNS「WEAR」で強烈なインパクトを放っています。身体からはスレンダーな女性と分かるものの、頭部は段ボール工作の“超有名ロボット”風かぶりものに包まれていて正体不明。いったい何者なんだ……。
WEARはZOZOTOWNのスタートトゥデイが運営する、ファッションに特化したSNS。ユーザーが投稿した写真をコーディネートの参考にできます。確認できる限り最も古いダンダムちゃんの投稿は2017年2月22日。すらりとした足とチープな頭部のギャップや、「ジョジョ立ち」めいた奇妙なポーズといった魅力を武器に、フォロワー数をじわじわと伸ばしています。
時々WEARのランキングに顔を出すこともあり、Twitterでもしばしば話題に。「WEARにクセの強すぎる人がいる」「腹筋が崩壊した」「スタイル抜群でオシャレなのにファッションが全然頭に入ってこない」など、ファッションとは違う角度から魅了される人が見られます。
編集部はその生体を解き明かすために本人を直撃。ダメモトで取材を申し込んだところ、くわしい話を聞くことができました。
「製作費はスペースデブリのかき集めなので0円」
―― まず、ダンダムちゃん誕生のきっかけを教えてください
ダンダム ダンダムちゃんは民間人に元気と笑顔を与える使命の下に生まれました。いくつかの試作機を経て、2016年春に量産機がロールアウト。このとき現在のダンダムちゃんへ魂が吹き込まれました。くわしくはいつか「着動戦士ダンダム THE ORIGIN」で明かせたらと思っています。
―― 製作にかかった費用と時間を教えてください
ダンダム 製作費は、目やアンテナなどのパーツに使った段ボールはスペースデブリのかき集めなので0円(編注:要は「不要品の流用」ということらしい)。ベースの紙袋はフォルムの統一感と耐久性が必要なので、高級紙袋を通販で取り寄せています。
製作時間ですが、ああ見えてけっこうパーツ数が多く、腱鞘炎になり得る程度の作業が必要になるので、ヘタしたらブリティッシュ作戦と同じぐらいの時間(編注:初代ガンダムの世界観で一年戦争の端緒となった大規模戦闘。別名「一週間戦争」)を要する場合もあります。ちなみに現在の機体は3代目で、緊急時用に2号機が某木馬にスタンバッてます。
―― では、なぜWEARで展開することにしたのでしょうか? そもそもアレはWEAR的にアリなんでしょうか。運営から何か言われてやしませんか?
ダンダム ニュータイプ特有の直感ですかね。また、「新しい時代を作るのは老人ではない」ことを示すには若者がたくさんいる場に入り込む必要があったからです。
運営がどう思っているのかは分かりませんが、実はいつ怒られるかと思い、夜も12時間しか眠れない日々を過ごしております……。たまにインスパイアしてくださるありがたいユーザーさんもいらっしゃるので、どうかお目こぼしとお慈悲を(手を合わせる絵文字)。
―― WEARで活動を始めて1年以上になりましたが、周囲からはどのような反応が?
ダンダム 「衝撃を受けた」とか「元気をもらった」とか「めっちゃ笑った」とか、うれしい言葉をたくさんいただいています。「年金が高エ! 墓も高エ! NHK受信料払うほどテレビ見ねエ! 政治家信じねエ! 不倫報道興味ねエ! 子供の写真の年賀状ならいらねエ! オラこんな人生いやだ!」と思う時が誰しもありますよね。そんな時に笑顔を与えられる存在でありたいと思っているので、そういう言葉をかけられるのは本当にありがたいです。
―― ところで、これまで折にふれてガンダムネタを引用されていますが、おくわしいのでしょうか
ダンダム ガン……ダ……ム……? それはなんですか? 最近流行のスイーツかなんかですか? ちなみにダンダムちゃんが最近ハマっているお菓子はたまごボーロです! 坊やだからさ。
最後は煙に巻かれてしまいましたが、ダンダムちゃんがWEARユーザーやインスパイア元への愛にあふれる女性であることは分かりました。なお、「ダンダムちゃん」で検索すると謎の女性タレントがヒットするのですが、キャスバル・レム・ダイクンとエドワウ・マスとシャア・アズナブルとクワトロ・バジーナくらい違う別人らしいので、そういうものだと受け止めたほうがいいようです。
(沓澤真二)
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