男色関係を疑われたエピソードも? 文豪同士の友情にまつわる逸話から人生に迫るエッセイ集「文豪たちの友情」
室生犀星と萩原朔太郎の「芥川との三角関係?」は気になる……。
日本の文豪同士の友情を追ったエッセイ集「文豪たちの友情」(著:石井千湖)が、リットーミュージックの立東舎から発売されました。価格は1500円(税別)。
最近再び注目を集めている“日本の文豪たち”について、本当はどういう人だったのか、彼らの友情にまつわる逸話から人生と作品に迫る内容となっています。
第一章では、自他ともに認める“ニコイチ”の2人を紹介。佐藤春夫と堀口大學、室生犀星と萩原朔太郎、志賀直哉と武者小路実篤、川端康成と横光利一と、親友同士の4組それぞれの「男色関係と疑われる」「芥川との三角関係?」「相合傘で語り合った日」「新婚旅行に誘われる」などのエピソードが語られます。
第二章では、若くして亡くなった文豪とその友人たちの友情をテーマに、友人の中から1人の作家を選んでエピソードを紹介。ここでは正岡子規と夏目漱石、石川啄木と金田一京助、国木田独歩と田山花袋、芥川龍之介と菊池寛、太宰治と坂口安吾、梶井基次郎と三好達治らが登場。他にも彼らの親しかった人たちの言葉も多く紹介されます。
第三章は「愛憎入り交じる関係」として、ケンカするほど仲が良い二人を紹介。泉鏡花と徳田秋聲、中原中也と小林秀雄、谷崎潤一郎と佐藤春夫、この3組の一筋縄ではいかない複雑な関係を浮き彫りにすることを目指しています。
表紙や挿入されるイラストは、イラストレーターのミキワカコさんと、漫画家・イラストレーターの鈴木次郎さんが担当。彼らの雰囲気をそこからつかみつつ、さらに登場する人物の相関図などを参考に全13組の文豪たちの「友情の履歴書」を見ていくことで、より彼らの人物像を把握でき、文豪がテーマの漫画・ゲームの元ネタも理解できるようになりそうです。
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