「安室透」とは結局何者なのか? 劇場版コナン最新作「ゼロの執行人」について語らせて!【ネタバレあり】:赤いシャムネコ・将来の終わりが語る(3/3 ページ)
「黒田」について語らせて!
――本作では唯一解決されない謎として、黒田管理官のセリフがあります。クライマックスシーンで安室に連絡をした黒田は、「抜かるなよ、○○」と囁く。ところが「○○」の部分は音が消されていて、なんと言ったのか分からない。
終わり: 考えられるのは大きく分けて2つ。「バーボン」か、もしくは「ゼロ」でしょうね。黒田は連載の中で、組織のNo.2「ラム」の疑いがかけられています。バーボンであれば、黒の組織での呼び名を知っているということで、黒田=ラムが確定する。
シャムネコ: ただそうなってくるとちょっと話が複雑になる。「ラムがバーボンに対してテロの阻止を命令している」ということは、つまり警視庁に衛星が落下するのを黒の組織が避けたいということになりますよね。黒の組織にとって本来は敵の警視庁を、なぜ守ろうとするのか。その線で考えると「“あの方”や守りたい内通者が警視庁にいるから」などの可能性がでてくる。込み入ってきますよね。個人的にはシンプルに「ゼロ」もしくは「零」と呼び掛けていた方向で考えています。
終わり: 俺も同意見です。もし「ゼロ」呼びであれば、黒田=ゼロの上司。つまり、「裏の理事官」であることが分かります。
――「裏の理事官」とは……?
終わり: これは「現代ビジネス」からの知識ですが……公安警察の中枢にあるのが、警察庁警備局。その筆頭課が安室が所属している警備企画課です。警備企画課には課長安室が所属している警備企画課の課長の下には理事官が2人いて、「オモテ」と「ウラ」の担当がある。裏の理事官は、日本の公安警察の極秘組織……つまり「ゼロ」のキャップを務めているわけです。
――現代ビジネスすごい。いろんなことが学べる。他社だけど……。
シャムネコ: もし裏の理事官であれば、今度は逆に黒田≠ラムが可能性として濃厚になります。今回は黒の組織の気配が一切ない物語なので、黒田=公安という方が話としてはおさまりがいいような気がする。唇の動きを読めば「バーボン」か「ゼロ」か分かるという人もいますが……。
終わり: 唇の動きを確かめるために2回目を見に行ったけど、分からないですね。ノベライズでも「抜かるなよ」までしか書いておらず、意図的に怪しく描いてます。携帯に表示された文字も見えるかなと思ったけど、読み取れなかった。
シャムネコ: 連載でも“あの方”の名前は明らかになっているのに、ラムの正体はまだまだ引っ張りそうなので、黒田に関してもどっちにもとれるようにしているんでしょうね。ただ、少なくとも今回、安室と黒田がつながっていることが確定情報になりました。原作の展開の予想にも大きく影響しそう。
終わり: あとは小さいことですが、コナンのスマホに入れられた監視アプリを介して、初めて安室さんが灰原の「明らかに子供の範疇(はんちゅう)を超えた調査能力」を目視していますね。ベルツリー急行殺人事件の時には宮野志保の姿でしたし、彼はいまだ薬に幼児化作用があることを知らないのですが、今後の展開によっては灰原=宮野志保にたどり着く可能性があります。
「来年」について語らせて!
――劇場版コナンで見逃せないのが最後の予告。「また、お会いしましょう。夜空に浮かぶ、船の上で」という怪盗キッドのセリフに悲鳴が上がっていました。
シャムネコ: これはですね、僕はシンガポールの「マリーナベイサンズ」を舞台にすると思います。「夜空に浮かぶ船の上」というと普通は飛行機などを想像しますが、これまでキッドものでは飛行機も飛行船もやってしまっている。ということはもう高層ビルしかないわけです。高層ビルを舞台にした映画は「天国へのカウントダウン」以来やっていないので、久々に来るんじゃないかな……。
――海外を舞台にするのはもしかして初ですか?
シャムネコ: 「コナンくんにはパスポートがない」という基本的な問題があるので、海外を舞台にするのは難しいんですよ。イギリスを舞台にした「ホームズの黙示録」という事件では、飛行機の搭乗時だけ新一に戻って渡航したのち、現地でコナンに戻る……という方法でパスしています。だから可能性としては、マリーナベイサンズをモデルにしたオリジナルの高層ビルを沖縄など日本のどこかに作って爆破するか、新一になって渡航するの2パターンがありえますね。
終わり: 青山先生のファンミーティングの発言によると、「来年の主役は手の器用なやつと強いやつ」だそうです。手の器用なやつとはもちろん怪盗キッド。そしてコナン世界において強いやつといえば――京極真なんですよ。怪盗キッドものは鈴木財閥が出てくるのが常道ですから、園子の彼氏である京極が出てくるのは自然。原作エピソードでも一度京極とキッドは対決していて、キッドをかなり追い詰めています。本作で武器を持たないバトルが少なかったのは来年に備えてなのかも? と思ってます。
シャムネコ: 京極は最近原作でも出てきてないし。あと、近作を見返してあらためて思ったんですが、園子って本当にいい女なんですよね! 彼女がメインになっている「紺碧の棺(ジョリー・ロジャー)」という作品もありますが……。園子というキャラクターを大切にしてあげるという意味でも、京極が来るといい気がする。
終わり: ちょっとびっくりしたのが公開時期。「2019年GW公開」と書いてあったので、例年より1月ほど遅れるようです。青山先生の休載もあったので、その辺りの兼ね合いかも……。来年もメチャクチャ楽しみです。
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