「在留カード渡さないと帰さない」 日本eスポーツ史上に残る“最悪”の汚点、「League of Legends」国内リーグで何が起こったか (1/4)
「League of Legends」の国内リーグを騒がせ、海外にも飛び火している“Dara選手引退”騒動について、Dara選手本人や関係者に取材しました。
PC用オンラインゲーム「League of Legends(LoL)」の日本リーグ「LJL」で、去る5月3日、一部で「最悪の日」とも評される、ある事件がありました。
その事件とは、日本チーム「Burning Core」で活躍していた韓国人プレイヤーの“Dara”選手(@LoLDara)が、前チーム「Rampage(2018年1月に“PENTAGRAM”へ改名)」から受けたハラスメントを理由に、LoLからの引退を表明したというもの。Dara選手はRapmageに在籍していた2年半の間に、3度にわたってチームをリーグ優勝へと導いた功労者。人気、実力ともに非常に高いプレイヤーの1人で、LoLプレイヤーからは親しみを込めて“Daraママ”とも呼ばれていました。
そのDara選手が引退するというのはかなり異常なこと。この件はDara選手が外国人だったこともあり、重大な“外国人ハラスメント”の疑いもあるとして、海外でも報道されLoLシーンに大きな衝撃を与えました。
「私はプロを引退します。理由はLJLに失望しました。1部(1部リーグ)でRampageの人と会うは心がどうしても無理でした。Rampageを考えたら怖い記憶が戻って頭痛い、薬必要……。ゲロでプレイができない……。心が壊れてしまった。私は韓国に帰ります」(Dara選手の引退ツイートより)
一体なぜ、Dara選手は引退しなければならなかったのか。Dara選手本人や関係団体に取材しつつ、これまでの経緯をまとめました。(取材協力:J1N1/ゲーマー日日新聞)
「在留カードを渡さないと帰さない」と選手に圧力
Dara選手は2015年から2017年まで、「LoL」の国内プロチーム「Rampage(現PENTAGRAM)」に所属。その後、2017年11月にフリーエージェント(FA)宣言を行い、翌12月に新チーム「Burning Core」へと移籍します。Rampageとのトラブルがあったのはこのときでした。
FA宣言の後、Dara選手は一度韓国へ戻り、2017年12月7日に荷物の引き取りや移籍手続きなどのため、再び日本のRampageの宿舎を訪れます。Dara選手によれば、この時Rampage側は「在留カードを渡さないと帰さない」「在留カードはチームの所有物」などと数時間にわたって要求。Dara選手に在留カードを提出させようとしたといいます。
在留カードとは、外国人が日本に長期滞在する間、携帯を義務付けられている証明書の1つ。本来ならDara選手に提出の義務はありませんが、Rampage側は外に出ようとしたDara選手を走って追いかけたり、大声を出したりと圧力をかけ、パニックになったDara選手は最終的に、チーム関係者と協議のうえ、仕方なく在留カードを提出してしまったそうです。
Dara選手はその後もカードの返却を求めましたが、Rampage側は「在留カードはチームの所有物」との主張を曲げず、これを拒否。このためDara選手は結果的に、在留カードの携帯義務違反という状態に陥ってしまいました(その後LJLからRampageに対し申し入れを行った結果、ようやく在留カードは返却されたとのこと)。
Rampage側は「お互いの齟齬がもたらしたもの」と説明
この時のトラブルはリーグ内でも問題視され、2018年2月にはLJLの調査の結果、Rampage(この時は既にPENTAGRAMに改名)側に「不道徳行為」でペナルティーを課すなどの処分が行われています。
しかし、その後PENTAGRAMが発表した謝罪文では、「一時的に在留カードを預かってしまいましたことは事実」と認めながらも、一連のトラブルについては「お互いの齟齬がもたらしたもの」と説明。あくまでビザ更新には協力的であったとし、Dara選手に対する謝罪の言葉などは一切ありませんでした。また結果的にとはいえ、本来渡す必要のない在留カードをRampageに渡してしまったとして、Dara選手もこのときLJLから注意処分を受けています。
その後、Dara選手を獲得したBurning Coreは躍進を続け、4月4日には見事2部リーグから1部リーグへの昇格を果たしました。しかし、後日Burning Coreが発表した内容によると、まさにこの試合の後、Dara選手から「引退を考えている」との発言があったとのこと。それから約1カ月、Burning Core側はDara選手に対し可能な限りの提案をしましたが、やはりDara選手が安心してプレイできる環境を提供することはできず、今回の引退へと至ったといいます。ここまでが現在までの大まかな流れとなります。
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