「本気の読書感想文、十万円で買います」 感想文を買い取って載せる実験的なメディアはなぜ生まれたのか

サイト管理人が「どれだけ心をゆさぶられたか」に応じて、5000円〜10万円で感想文を買い取り。

» 2018年05月28日 22時00分 公開
[沓澤真二ねとらぼ]

 ユーザーから読書感想文を買い取って掲載するWebメディア、「読書感想文、買います。」がオープンしました。読書感想文を投稿すると、内容に応じて5000円から10万円までの金額で買い取ってもらえます。


イメージ 「本気の読書感想文、十万円で買います」

 2000文字以上の読書感想文を毎週日曜締め切りで募り、優秀な作品を買い取って掲載する試み。評価基準はサイトの管理人が「どれだけ心をゆさぶられたか」で、文章としての優劣は考慮しないとのことです。たとえつたない文章でも、熱量さえあれば評価されるはず。


選考基準 求められているのは「熱さ」

応募規定 文字数は2000字以上で上限なし。題材は現在入手可能な日本語の本であれば、活字の本でも漫画でもOKです

 序文によると、主催の山田裕希(@_yhiroki)さんは、小さいころは読書感想文が苦手だったといいます。しかし感想文の宿題から解放されてからはむしろ本好きになり、今ならばどんな感想文を書けるだろうかと考え始めたのだとか。

 やがてほかの人の読書感想文も読んでみたくなり、山田さんは同サイトを企画。ビジネスとして成り立つかは考えず、「素敵な読書感想文が集まったら、きっと素敵なことが起きるんじゃないか」という思いだけで進めていると明かしています。

 編集部は山田さんに、より詳しい話を聞きました。サイトの開設を決意したきっかけは、ベンチャーキャピタリストの木下慶彦(@kinoshitay)さんが実施している起業相談、「ズボラ起業」へ同サイトのアイデアを送ったこと。シンプルに「つくって!」という返事を受け、わずかながら手ごたえを感じたのだそうです。


 サイトには既に熱い感想文が寄せられており、買い取り金額をいくらにしようか思案しているとのこと。盗作への対策については、「信頼性で成り立つ場」を理想とし、ネット検索によるチェック以上のことは考えていないそうです。チェックに手をかけるよりも、投稿者のSNSなどから信頼性を判断するほうが互いに楽という考え方です。

 もしビジネスとして成立しないと分かったとき、サイトはどうするのかと聞くと、実のところ商業的な成功はあまり考えていないと山田さん。「素敵なこと、面白いことが起きる」のが狙いなので、閉鎖や方針変更の可能性があるとしたら、「そうならなかった場合」だそうです。現時点でも面白い感想文が集まるなど、さっそく素敵なことが起きているので、ひとまずはこのまま続けていくとのことでした。


(沓澤真二)


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

先週の総合アクセスTOP10
  1. 小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
  2. 富山県警のX投稿に登場の女性白バイ隊員に過去一注目集まる「可愛い過ぎて、取締り情報が入ってこない」
  3. 2カ月赤ちゃん、おばあちゃんに少々強引な寝かしつけをされると…… コントのようなオチに「爆笑!」「可愛すぎて無事昇天」
  4. 異世界転生したローソン出現 ラスボスに挑む前のショップみたいで「合成かと思った」「日本にあるんだ」
  5. 【今日の計算】「8+9÷3−5」を計算せよ
  6. 21歳の無名アイドル、ビジュアル拡散で「あの頃の橋本環奈すぎる」とSNS騒然 「実物の方が可愛い」「見つかっちゃったなー」の声も
  7. 1歳赤ちゃん、寝る時間に現れないと思ったら…… 思わぬお仲間連れとご紹介が「めっちゃくちゃ可愛い」と220万再生
  8. 業務スーパーで買ったアサリに豆乳を与えて育てたら…… 数日後の摩訶不思議な変化に「面白い」「ちゃんと豆乳を食べてた?」
  9. 祖母から継いだ築80年の古家で「謎の箱」を発見→開けてみると…… 驚きの中身に「うわー!スゴッ」「かなり高価だと思いますよ!」
  10. 「妹が入学式に着るワンピース作ってみた!」 こだわり満載のクラシカルな一着に「すごすぎて意味わからない」「涙が出ました」
先月の総合アクセスTOP10
  1. フワちゃん、弟の結婚式で卑劣な行為に「席次見て名前覚えたからな」 めでたい場でのひんしゅく行為に「プライベート守ろうよ!」の声
  2. 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
  3. 水道検針員から直筆の手紙、驚き確認すると…… メーターボックスで起きた珍事が300万再生「これはびっくり」「生命の逞しさ」
  4. フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
  5. スーパーで売れ残っていた半額のカニを水槽に入れてみたら…… 220万再生された涙の結末に「切なくなった」「凄く感動」
  6. 桐朋高等学校、78期卒業生の答辞に賛辞やまず 「只者ではない」「感動のあまり泣いて10回読み直した」
  7. 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
  8. 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
  9. がん闘病中の見栄晴、20回以上の放射線治療を受け変化が…… 「痛がゆくなって来ました」
  10. 食べ終わったパイナップルの葉を土に植えたら…… 3年半後、目を疑う結果に「もう、ただただ感動です」「ちょっと泣きそう」