「PUBG」開発元が「フォートナイト」を著作権侵害で提訴 韓国でのサービス中断を求める
「フォートナイト」のバトルロイヤルモードには、「PUBG」では見られない独自の味付けが数多く存在する。
「PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS」(以下、PUBG)の開発元であるPUBG Corp.が、「フォートナイト」を開発するEpic Gamesの韓国法人Epic Games Koreaを相手に提訴中であることが分かった。The Korea Timesや毎日経済新聞といった韓国紙が報じている。現地報道によると、PUBG Corp.は「フォートナイト」の韓国でのサービス中断を求め、2018年1月に「著作権侵害禁止仮処分申請」をソウル中央地方裁判所に提出したという。
PUBG Corp.は、「フォートナイト」が「PUBG」の主要な特徴をそのままコピーしているという判断に基づいて、「PUBG」の知的財産権を保護するため手続きを行っているとのこと。韓国語版「フォートナイト」は2018年1月にオープンベータ・テストを開始。現在は正式リリースに向けて準備が進められているが、今回の仮処分訴訟により計画に支障が出る可能性がある。
「PUBG」と「フォートナイト」はいずれもバトルロイヤルモードと呼ばれる、最大100人のプレイヤーが戦場に降り立ち最後の1人/1チームになるまで戦う大規模なマルチプレイ対戦モードにより人気を集めた世界的ヒット作である。「PUBG」は2017年3月にSteam早期アクセス販売を、「フォートナイト」は現在「Save the World(世界を救え)」と呼ばれているPvEコンテンツだけを実装した早期アクセス版を2017年7月に配信開始。その後「フォートナイト」は2017年9月にバトルロイヤルモードの導入を発表し、同月には「PUBG」のエグゼクティブ・プロデューサーChang Han Kim氏が両作の類似点を懸念する声明文を公表している(関連記事)。
Kim氏は当時、「フォートナイト」が「PUBG」のゲームプレイを複製していること、ゲームの宣伝活動の一部として「PUBG」の名を許可なく使用したこと、そして「PUBG」で採用されているUnreal Engineの提供主が競合相手になることでゲームエンジン面でのサポートが意図的におろそかにされる可能性があることを懸念していた。声明文が出された2017年9月の時点では「さらなる措置を検討」と具体的なアクションを濁していたが、2018年1月になって法的措置に動いたというわけだ。
なお2018年4月には、PUBG Corp.が中国のパブリッシャーNetEaseを相手に訴訟を起こしていることが報じられた(関連記事)。モバイル向けのバトルロイヤルゲーム「荒野行動」「Rules of Survival」が「PUBG」に類似しているとして、NetEaseによる著作権侵害・トレードレス侵害・不正競争防止違反を訴えているというものだ。「荒野行動」「Rules of Survival」が「PUBG」を模倣したとする点としては「100人の個人またはチームで対戦できるなど全体的なゲームプレイ」「ゲーム開始前に参加者が集められ、操作を試すことができるエリア」「航空機から降下し、自由落下とパラシュートを使ってゲーム開始エリアを選ぶ」などが挙げられている。それらの一部は「フォートナイト」にも当てはまることから、似たような根拠をもとに権利侵害の申し立てを行ったとしても不思議ではないだろう。
「フォートナイト」のバトルロイヤルモードには、建築要素を筆頭に「PUBG」では見られない独自の味付けが数多く存在する。仮に「PUBG」のゲームモードを模倣した作品だとしても、その主張が権利侵害の訴えとしてどこまで通るのか、NetEaseの一件に続き訴訟の行方が気になるところである。
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PUBGのチート問題。
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