「お父さん、仕事のメッセンジャーで絵文字使うのってどうなの?」 〜女子高生とネットマナー〜(3/3 ページ)

» 2018年06月09日 11時00分 公開
[中山順司ねとらぼ]
前のページへ 1|2|3       
※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
父

 芸能界みたいだな……。でもさ、礼儀やマナーを学ぶ場として、バイトって最高じゃない? 家や学校ではなぁなぁになりがちな言葉遣いも、仕事だと妥協が許されない。大人も真剣に接してくれるから子どもの学びも早いだろうし。


娘

 それはある。「では、お会計をさせていただきます」を「じゃあ、お会計を……」って言ってしまったときは店長に指摘された。そういう細かいことを働きながら学べるのはいい経験。バイト以外で言葉を知る・学ぶ機会ってないかなあ?


父

 そこで読書でしょ。読む量を増やせば、知らず知らずのうちに語彙力が高まり、表現力の幅も広がる。プロの作家と編集者が丹精込めて練り上げた文章だし、知識を得つつ学習できる。


娘

 そうね。いま、お父さんから貸してもらってる『サピエンス全史』と『百年法』を読んでるけど、マジ死ぬほど面白い。


父

 今日読んで翌日いきなり効果発揮……というわけにはいかんけど、蓄積が大事だと思うよ。ほかに困ってることってある?


娘

 相手がこっちの知らない単語を使っている場合、ちょっと焦る。「なんて意味ですか」って聞いてもいいんだけど、まずググって調べてみる。それでも分からなかったらお父さんに尋ねる。


父

 そうね、その姿勢でいいんじゃない。そうやって語彙力が増えるわけだ。


娘

 私なりの心掛けなんだけど、「目上の人とチャットで会話をするとき、こっちからのアクションで終わらせる」ようにしてる。「ありがとう」って来たら、「こちらこそ、ありがとうございました」とか、「ご苦労様でした」に対しては「お疲れ様でした!」みたいな。


父

 ちょっとしたことだけど、それもよい心掛けじゃないかな。


娘

 あと、年上の人にスタンプや絵文字は使うべきじゃないって思う。せいぜい「!」「!?」までかな。(*^_^*)とかの顔文字も抵抗ある。お父さんのFacebookメッセンジャー見てると、(^^)/とか(`・ω・´)とか(∩´∀`)∩とか<(_ _)>とかいっぱい使ってるよね。あえてそうしてるの?


父

 親しみを込めているのと、文章だけだと冷たいトーンになりがちなのをマイルドにする意図ね。「〜〜の件、ご確認いただけましたか?」だとキツい印象だけど、「〜〜の件、ご確認いただけましたか? \(^o^)/」ってするとヒャッハー感と明るさがあるでしょ。もちろん、相手との関係性もあるので、誰彼かまわずはやってないが。


娘

 なるほどね(笑)。ボランティアでかかわってる「近未来ハイスクール」のイベントでは多方面の業界人に会えて、それだけでも勉強になるんだけど、参加者の大人同士のやりとりを見ているだけでも学びが多い。


父

 そうなんだ。どんなことが?


娘

 全部。あいさつから雑談、礼儀と言葉遣い、質問の仕方、物事を見る視点、ちょっとした気配り、そういうのを観察するだけでも自分の引き出しが増える感覚があるよ。


父

 そうなんだ。大人は若者から観察されているのね……。お父さんも恥ずかしくない行動をせねば……。


娘

 まずは絵文字の乱発から見直してみたらどう?

今回の「娘からも言わせて!」

娘

 一回、Facebookのメッセンジャーで目上の人なのに名前丸ごと間違えちゃったことがあって、送信ボタン押した瞬間にあ゛ああああああー!! ってなった経験がある。から、今は慎重に注意して送ってます。すみませんでした……。

 学校じゃあ、敬語なんて教えてくれないし、先生と肩組んでタメ語で話しちゃってる生徒すらいるからなかなか学べはしないかな。ただ、当初違和感しかなかった敬語も、慣れたらスムーズに使えるとこに関していえば、大人と関わることはメリットしかないじゃん! って最近は感じるようになってきたな。

 今後は名前を間違えることがないよう、コピペという手段を使ってみることにしよう!

次回、最終回!

 念願の自分のパソコンを手に入れてから、約半年が経過した娘。使い勝手にもすっかり慣れてきて、できることも増えてきた。パソコンを買ったことで彼女の中に訪れた変化とは?

 連載「女子高生、はじめてのパソコンを買う」――次回、感動の最終回!(たぶん)


つづく


中山順司(なかやま・じゅんじ)

ロードバイクをこよなく愛するオッサンブロガー。“徹底的&圧倒的なユーザー目線で情熱的に情報発信する”ことがモットー。freee株式会社勤務&経営ハッカー編集長。ブログ「サイクルガジェット」運営。


前のページへ 1|2|3       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2411/22/news018.jpg 猫だと思って保護→2年後…… すっかり“別の生き物”に成長した元ボス猫に「フォルムが本当に可愛い」「抱きしめたい」
  2. /nl/articles/2411/22/news184.jpg 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
  3. /nl/articles/2411/21/news027.jpg 大きくなったらかっこいいシェパードになると思っていたら…… 予想を上回るビフォーアフターに大反響!→さらに1年半後の今は? 飼い主に聞いた
  4. /nl/articles/2411/23/news025.jpg 「大企業の本気を見た」 明治のアイスにSNSで“改善点”指摘→8カ月後まさかの展開に “神対応”の理由を聞いた
  5. /nl/articles/2411/13/news176.jpg 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  6. /nl/articles/2411/05/news138.jpg 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  7. /nl/articles/2411/22/news205.jpg 松田翔太、憧れ続けた“希少な英国製スポーツカー”をついに入手「14歳の僕に見せてあげたい」 過去にはフェラーリやマクラーレンも
  8. /nl/articles/2411/22/news047.jpg 「行きたすぎる」 入場無料の博物館、“宝石展を超えた宝石展”だと40万表示の反響 「寝れなくなっちゃった」【英】
  9. /nl/articles/2411/23/news031.jpg スーパーで売っていた半額のひん死カニを水槽に入れて半年後…… 愛情を感じる結末に「不覚にも泣いてしまいました」
  10. /nl/articles/2411/22/news051.jpg 自動応答だと思って公式LINEに長文を送ったら…… 恥ずかしすぎる内容と公式からの手動返信に爆笑 その後について聞いてみた
先週の総合アクセスTOP10
  1. 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
  2. ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  3. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  4. まるで星空……!! ダイソーの糸を組み合わせ、ひたすら編む→完成したウットリするほど美しい模様に「キュンキュンきます」「夜雪にも見える」
  5. 妻が“13歳下&身長137センチ”で「警察から職質」 年齢差&身長差がすごい夫婦、苦悩を明かす
  6. 人生初の彼女は58歳で「両親より年上」 “33歳差カップル”が強烈なインパクトで話題 “古風を極めた”新居も公開
  7. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  8. 互いの「素顔を知ったのは交際1ケ月後」 “聖飢魔IIの熱狂的ファン夫婦”の妻の悩み→「総額396万円分の……」
  9. ユニクロが教える“これからの季節に持っておきたい”1枚に「これ、3枚色違いで買いました!」「今年も色違い買い足します!」と反響
  10. 中央道から「宇宙戦艦ヤマト」が見える! 驚きの写真がSNSで注目集める 「結構でかい」「どう見てもヤマト」 撮影者の心境を聞いた
先月の総合アクセスTOP10
  1. 50年前に撮った祖母の写真を、孫の写真と並べてみたら…… 面影が重なる美ぼうが「やばい」と640万再生 大バズリした投稿者に話を聞いた
  2. 「食中毒出すつもりか」 人気ラーメン店の代表が“スシローコラボ”に激怒 “チャーシュー生焼け疑惑”で苦言 運営元に話を聞いた
  3. フォロワー20万人超の32歳インフルエンサー、逝去数日前に配信番組“急きょ終了” 共演者は「今何も話せないという状態」「苦しい」
  4. 「顔が違う??」 伊藤英明、見た目が激変した近影に「どうした眉毛」「誰かとおもた…眉毛って大事」とネット仰天
  5. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  6. 星型に切った冷えピタを水に漬けたら…… 思ったのと違う“なにこれな物体”に「最初っから最後まで思い通りにならない満足感」「全部グダグダ」
  7. 「泣いても泣いても涙が」 北斗晶、“家族の死”を報告 「別れの日がこんなに急に来るなんて」
  8. ジャングルと化した廃墟を、14日間ひたすら草刈りした結果…… 現した“本当の姿”に「すごすぎてビックリ」「素晴らしい」
  9. 母親は俳優で「朝ドラのヒロイン」 “24歳の息子”がアイドルとして活躍中 「強い遺伝子を受け継いだ……」と注目集める
  10. 「幻の個体」と言われ、1匹1万円で購入した観賞魚が半年後…… 笑っちゃうほどの変化に反響→現在どうなったか飼い主に聞いた