ニュース
» 2018年06月28日 16時44分 公開

「PUBG」開発元が「フォートナイト」に対する著作権侵害の訴えを取り下げ 多くの謎を残したまま事件は幕を閉じる

PUBG Corp.は訴えを取り下げたことをBloombergに対し認めながら、なぜ取り下げたのかという問いに対し回答はしなかったとのこと。

[Minoru Umise,AUTOMATON]
AUTOMATON


PUBG フォートナイト

 Epic Gamesの「フォートナイト」を著作権侵害として韓国内で訴えていたPUBG Corp.が、今月6月25日に訴えを取り下げたとBloombergが報じている。PUBG Corp.は訴えを取り下げたことをBloombergに対し認めながら、なぜ取り下げたのかという問いに対し回答はしなかったとのこと。また和解があったのかどうかも、不明なままだという。


PUBG フォートナイト 「PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS」

 発端となったのは今年5月。「PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS」の開発元であるPUBG Corp.が「フォートナイト」の韓国でのサービス中断を求め、「著作権侵害禁止仮処分申請」をソウル中央地方裁判所に提出したと韓国紙が報じ、そのニュースは全世界を駆け巡った(関連記事)。報じられた時期自体は5月であるが、実際に申し立てがあったのは2018年1月であった。

 もともとPvEコンテンツを収録していた「フォートナイト」は2017年9月にバトルロイヤルモードの導入を発表。同月には「PUBG」のエグゼクティブ・プロデューサーChang Han Kim氏が両作の類似点を懸念する声明文を公表した。この声明文ではゲームプレイの類似点や、「PUBG」の名を使い宣伝したこと、そしてUnreal Engineの提供主であるEpic Gamesが競合相手になることに対する懸念など、複数の問題を提起しつつ「さらなる措置を検討する」としていた。そして2018年1月、ついに法的措置に踏み切った(関連記事)。


PUBG フォートナイト 「フォートナイト」

 しかしこの訴訟に対しては多くのゲームメディアやユーザーが反発。「フォートナイト」は「PUBG」からの影響を受けながらも、建築要素を中心に数多くの差別化がはかられている。単なる模倣ではなく、「フォートナイト」のバトルロイヤルモードは「フォートナイト」として受け入れられているわけだ。くわえて、マネタイズ面に関しては、最近では「PUBG」が「フォートナイト」にて採用されている「バトルパス」に似た「イベントパス」を導入したように、現在はむしろ「PUBG」が「フォートナイト」から影響を受けている部分もあるように見える(関連記事)。あくまで韓国内での訴訟であるが、すでにオリジナリティーを確立し、不動の地位を築きつつある「フォートナイト」を訴えた行為について、「小遣い稼ぎの時間だ」といったPUBG Corp.に対する辛辣な意見がredditでも多く見受けられた。訴訟したことにより、PUBG Corp.自身のブランドを傷つける側面もあっただろう。

 そもそも、訴訟に至った経緯についてもいまだ謎が残る。というのも、両社ともに中国の大手企業テンセントと密接な関係を持つ会社なのだ。Epic Gamesは2012年よりテンセントの傘下会社。またテンセントはPUBG Corp.とは、中国におけるサービス契約を結んでおり、モバイル版の開発などにおいても連携している。傘下会社と重要なパートナー会社が争うことは、テンセントとしても見過ごしたくはないはずだ。しかし結果的に2018年1月にPUBG Corp.は訴訟に踏み切っている。両社の関係を知っていれば、訴訟に関して少なからず疑問を持つのではないか。


PUBG フォートナイト

 また「PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS」のディレクターであるPLAYER UNKNOWN ことBrendan Greene氏は、単純な模倣について危惧しながらも、ジャンルの成長を願う意思を見せており、実際に「Call of Duty」や「Battlefield」といった他作品がバトルロイヤルモードを搭載することが明かされた際には、たびたび「Welcome」と歓迎する姿勢を見せている。もちろん、「フォートナイト」についてはゲームエンジンなども絡んでいるので見過ごせなかったのかもしれないが、違和感が残る訴訟ではあった。

 もっといえば、PUBG Corp.がEpic Gamesをどのような内容で訴えたかという、詳細な訴状も確認されていない。複数の地元紙が「訴えた」ということを確認し報じていただけだ。PUBG Corp.は「フォートナイト」だけでなく、今年4月に「荒野行動」「Rules of Survival」をリリースしたNetEaseを米国にて著作権侵害で訴えていたが、こちらは訴状を内容をしっかりと確認できる(関連記事)。そもそも「フォートナイト」に対する著作権侵害の訴訟は、内容自体も謎に包まれたままだったのだ。


PUBG フォートナイト

 そして結局訴訟を取り下げた理由についても、開示されていない。地元紙の報道により詳細が判明する可能性も考えられるが、Bloombergに対し口を閉ざした会社がほかのメディアに理由を説明する可能性は高くない。PUBG Corp.は、なぜEpic Games Koreaを訴えたのだろうか。その真意はなんだったのだろうか。なぜそのような事態に至ったのだろうか。そしてなぜ取り下げたのだろうか。メディアとユーザーを相手に大きな議論を引き起こし、多くの謎を残したまま、訴訟事件の幕は閉じられていく。

関連記事

Copyright (C) AUTOMATON. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10

先週の総合アクセスTOP10

  1. 勝手に「サービス終了ゲーム総選挙」をやったら6700票も集まってしまったので結果を発表します 2位の「ディバインゲート」を抑えて1位に輝いたのは……
  2. ママとの散歩中、田んぼにポチャンした柴犬さんが帰宅後…… パパに一生懸命アクシデントを報告する姿がいとおしい
  3. “26歳年の差婚”の菊池瑠々、第4子妊娠を発表「もう、とにかくうれしいです!」 年上の夫も満面の笑み
  4. 桐谷美玲、隠し撮りに「絶対ヤバい顔」 “ほぼ半目”な不意打ち写真に「100点満点に可愛い」と全力フォローの声
  5. 村田充、3匹目の愛犬の存在明かす 神田沙也加さんから引き取ったブルーザーとは「数日で仲良くなりまして」
  6. 三浦孝太、母・りさ子誕生日に“家族4ショット”でお祝い キングカズも笑顔の写真に「家族が1番!」
  7. バレー日本代表の清水邦広の再婚に盟友・福澤達哉さん「相手は私ではございません」 元妻は中島美嘉
  8. 「駅の待合室をバケモンが占領している」→“謎の生き物”の正体について大分県立美術館に話を聞いた
  9. 滝沢カレン、倖田來未の“バックダンサー”になりすまし 感極まって「人一人洗えるくらい泣きました」
  10. 宮崎駿愛用の「電動消しゴム」が故障 → サクラクレパス公式が倉庫の奥から発掘 Twitterが繋いだ温かな展開が話題に

先月の総合アクセスTOP10

  1. 「どん兵衛」新CMに星野源が復活も衝撃の新展開 “どんぎつね”吉岡里帆の正体明かされ「完全なホラー案件」「狂気を感じる」
  2. ハラミちゃん、“公称145センチ”も本当の身長にゴチメンバー驚き 「デカイっていわれるのが嫌になっちゃって……」
  3. 西川史子、退院を報告 「生きていて良かったと思っていない」と告白も、力強い現在の心境明かす「私は医師です」
  4. 「もうアヒル口」「美人確定ですね!」 板野友美、生後2カ月娘の“顔出しショット”にみんなメロメロ
  5. 「気ぃ狂いそう」 木下優樹菜、生配信中止で“涙のおわび動画” やらかしたスタッフに「生きてたらミスぐらいする」
  6. 東大王・鈴木光、“お別れの笑顔”で司法試験合格を報告「本当にありがとうございました」 SNS閉鎖に涙のエール続々
  7. 「こんな普通に現れるの?!」「バレそうで心配」 倖田來未、駅のホームに“普通に並ぶ”姿にファン驚き
  8. 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」「どストレートに餅で笑った」と称賛集まる
  9. 第1子妊娠のすみれ、母・松原千明と2年ぶりに涙の再会 「やっとママに会えました」と感動的な親子ショット公開
  10. 渡辺裕之、66歳バースデーで息子と2ショット 合同誕生日会に「すごいお料理とケーキ」「イケメン息子さん」