トーン貼りの緊張感、パースの大変さ……アナログ作画の思い出描くイラストがあるあるすぎて共感集まる

アナログならではの苦労や失敗に共感が。

» 2018年07月16日 09時00分 公開
[関口雄太ねとらぼ]

 アナログで漫画原稿を描くときの苦労を描いたイラストに「わかりみ」「あるある過ぎる」と共感の声が寄せられています。デジタルが主流になっていますが、アナログならではの良さもあるようです。



 描かれているのは3つの原稿作成の場面。1つ目はパースを引くときの大変さを描いたもの。パースは人物と背景などの遠近感を表現するために使われる技法です。デジタルで描く場合は、消失点とアイレベルといった設定をすれば、自動的にパースを引いてくれるのが一般的。対してアナログでは、原稿用紙の横に紙を敷き、パースを取っていきます。「いまだにこの方法で背景を描いてる」「パース線はガチでこうするしかない」といった感想がTwitterで寄せられており、アナログで描くときにはよく使われる方法のようです。


「美しい」「トラウマ」アナログ作画ミスを描いたイラストがあるあるすぎ パースを描くのがたいへん

 次は修正液。ミスをしたときには修正液で原稿を直すことになりますが、修正後に線がきちんと引けるように平らにしなくてはいけません。水で薄めて濃さを調整した修正液を原稿用紙に塗りますが、このまま乾くと表面がデコボコになり、線が引けなくなってしまいます。そこで、修正液が半乾きのうちにキレイな紙をかぶせて、ヘラでごりごりとこする。そのまま乾かせば修正液は、みごとな平らに! すらすらと線を引けるようになります。


「美しい」「トラウマ」アナログ作画ミスを描いたイラストがあるあるすぎ 修正液は半乾きで平らにする

 最後に最も共感を集めたのが、トーン(スクリーントーン)を貼るときの失敗でした。トーンとは、網状になった点の模様が描かれた粘着性シートのことです。モノクロで色の濃淡を表現するために使われるトーンですが、原稿に描いた形に合わせてピッタリと切り取らなくてはいけません。少しでもずれてしまうと、白い部分が残ってしまうので、もう一度新しいトーンで貼り直し。失敗してしまったときの心境はまさに頭を抱えて、冷や汗が流れてしまうほどです。


「美しい」「トラウマ」アナログ作画ミスを描いたイラストがあるあるすぎ トーンを貼るときの緊張感

 のくら(@riman114)さんがこのイラストを投稿すると、アナログ作画の経験がある人たちからの反響が殺到しました。「広範囲トーンがダメになるの精神的にも経済的にもきつい」「キャラの髪の毛の先っちょが……欠けて……トラウマ…… 」といった声が寄せられています。

 また自分では絵を描かない人から「漫画ってこうして書(描)かれているんですね」や漫画の製版に従事する人からの「この作業を丁寧にしてくださる作家さんの原稿は本当に美しい」といった感想も寄せられました。アナログ特有の魅力や難しさが、集まったコメントから伝わってきますね。

 のくらさんは、スーツの殿方を召喚する漫画「イデアの眷属」を連載中。PixivWebでチェックできます。


画像提供:のくら(@riman114)さん



Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

先週の総合アクセスTOP10
  1. 小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
  2. 富山県警のX投稿に登場の女性白バイ隊員に過去一注目集まる「可愛い過ぎて、取締り情報が入ってこない」
  3. 2カ月赤ちゃん、おばあちゃんに少々強引な寝かしつけをされると…… コントのようなオチに「爆笑!」「可愛すぎて無事昇天」
  4. 異世界転生したローソン出現 ラスボスに挑む前のショップみたいで「合成かと思った」「日本にあるんだ」
  5. 【今日の計算】「8+9÷3−5」を計算せよ
  6. 21歳の無名アイドル、ビジュアル拡散で「あの頃の橋本環奈すぎる」とSNS騒然 「実物の方が可愛い」「見つかっちゃったなー」の声も
  7. 1歳赤ちゃん、寝る時間に現れないと思ったら…… 思わぬお仲間連れとご紹介が「めっちゃくちゃ可愛い」と220万再生
  8. 業務スーパーで買ったアサリに豆乳を与えて育てたら…… 数日後の摩訶不思議な変化に「面白い」「ちゃんと豆乳を食べてた?」
  9. 祖母から継いだ築80年の古家で「謎の箱」を発見→開けてみると…… 驚きの中身に「うわー!スゴッ」「かなり高価だと思いますよ!」
  10. 「妹が入学式に着るワンピース作ってみた!」 こだわり満載のクラシカルな一着に「すごすぎて意味わからない」「涙が出ました」
先月の総合アクセスTOP10
  1. フワちゃん、弟の結婚式で卑劣な行為に「席次見て名前覚えたからな」 めでたい場でのひんしゅく行為に「プライベート守ろうよ!」の声
  2. 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
  3. 水道検針員から直筆の手紙、驚き確認すると…… メーターボックスで起きた珍事が300万再生「これはびっくり」「生命の逞しさ」
  4. フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
  5. スーパーで売れ残っていた半額のカニを水槽に入れてみたら…… 220万再生された涙の結末に「切なくなった」「凄く感動」
  6. 桐朋高等学校、78期卒業生の答辞に賛辞やまず 「只者ではない」「感動のあまり泣いて10回読み直した」
  7. 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
  8. 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
  9. がん闘病中の見栄晴、20回以上の放射線治療を受け変化が…… 「痛がゆくなって来ました」
  10. 食べ終わったパイナップルの葉を土に植えたら…… 3年半後、目を疑う結果に「もう、ただただ感動です」「ちょっと泣きそう」