トーン貼りの緊張感、パースの大変さ……アナログ作画の思い出描くイラストがあるあるすぎて共感集まる
アナログならではの苦労や失敗に共感が。
アナログで漫画原稿を描くときの苦労を描いたイラストに「わかりみ」「あるある過ぎる」と共感の声が寄せられています。デジタルが主流になっていますが、アナログならではの良さもあるようです。
描かれているのは3つの原稿作成の場面。1つ目はパースを引くときの大変さを描いたもの。パースは人物と背景などの遠近感を表現するために使われる技法です。デジタルで描く場合は、消失点とアイレベルといった設定をすれば、自動的にパースを引いてくれるのが一般的。対してアナログでは、原稿用紙の横に紙を敷き、パースを取っていきます。「いまだにこの方法で背景を描いてる」「パース線はガチでこうするしかない」といった感想がTwitterで寄せられており、アナログで描くときにはよく使われる方法のようです。
次は修正液。ミスをしたときには修正液で原稿を直すことになりますが、修正後に線がきちんと引けるように平らにしなくてはいけません。水で薄めて濃さを調整した修正液を原稿用紙に塗りますが、このまま乾くと表面がデコボコになり、線が引けなくなってしまいます。そこで、修正液が半乾きのうちにキレイな紙をかぶせて、ヘラでごりごりとこする。そのまま乾かせば修正液は、みごとな平らに! すらすらと線を引けるようになります。
最後に最も共感を集めたのが、トーン(スクリーントーン)を貼るときの失敗でした。トーンとは、網状になった点の模様が描かれた粘着性シートのことです。モノクロで色の濃淡を表現するために使われるトーンですが、原稿に描いた形に合わせてピッタリと切り取らなくてはいけません。少しでもずれてしまうと、白い部分が残ってしまうので、もう一度新しいトーンで貼り直し。失敗してしまったときの心境はまさに頭を抱えて、冷や汗が流れてしまうほどです。
のくら(@riman114)さんがこのイラストを投稿すると、アナログ作画の経験がある人たちからの反響が殺到しました。「広範囲トーンがダメになるの精神的にも経済的にもきつい」「キャラの髪の毛の先っちょが……欠けて……トラウマ…… 」といった声が寄せられています。
また自分では絵を描かない人から「漫画ってこうして書(描)かれているんですね」や漫画の製版に従事する人からの「この作業を丁寧にしてくださる作家さんの原稿は本当に美しい」といった感想も寄せられました。アナログ特有の魅力や難しさが、集まったコメントから伝わってきますね。
のくらさんは、スーツの殿方を召喚する漫画「イデアの眷属」を連載中。PixivとWebでチェックできます。
画像提供:のくら(@riman114)さん
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