乙女ゲームの“攻略される側”、本当はこんな気持ち? 男子キャラの視点で葛藤を描いた漫画
私に興味がなさそうだったあのキャラも実はこう思ってたのかも……。
ゲームの進行上、好きな相手にも塩対応しないといけない――漫画家のカレー沢薫さんが描いた、乙女ゲームで攻略される男子側の視点を描いた漫画が人気を集めています。
乙女ゲームをプレイしたことがある人なら多くの人が遭遇したに違いない「目当てのキャラに冷たくあしらわれる」光景。実は攻略される男子も苦労をしているかもしれません。
乙芸高校1年生の山崎はクラスメートの小波さんをすごくかわいいと思っています。しかし、ある事情から山崎は彼女に冷たく当たる“クソ対応”をしなければならないのです。
小波さんが主人公である乙女ゲームの世界で山崎は「一番攻略難易度が高いキャラ」。山崎には過去に悲しいトラウマがあって、人に心を開くことができないという設定だとモブキャラの高木から聞かされます。そのため、ゲーム序盤の現段階では小波さんにクソ対応をしなければならないのです。
山崎は入学式の時点で小波さんに恋をしてしまいましたが、ゲームの進行上、彼女に告白するのは卒業式の段階まで待たなくてはなりません。すぐにでも告白したい山崎ですが、高木から「落ち着け、まだ1年生の1学期なんだから」「デレるのは3年生の2学期くらいからにしとけよ」とアドバイスされます。クソ対応を続ける山崎ですが、なぜか小波さんの方から一緒に帰ろうと誘いを受けます。
一緒に帰りたいと思う山崎。しかし、まだフラグが立っていないため一緒に帰ることはできません。距離感を出すため「一緒に帰って噂とかされたら恥ずかしいだろうが!」と、自意識過剰なセリフを言ってしまいました。これで関係が終わっただろうと考える山崎でしたが、乙女ゲームのヒロイン脳をしている小波さんは「山崎くんはどうしてこんなに人を遠ざけようとするんだろう……」と山崎のことをもっと知りたいと思うようになったのでした。
その後、山崎が「好感度数値が足らない」という理由で小波さんからのデートの誘いを10回断った後、ようやく初デートにこぎつけるお話も投稿されています。うれしいデートなのにクソ対応をしなければならない山崎……デレる日はまだ遠そうです。
作者のカレー沢薫さんは『週刊スピリッツ』で『猫工船』、幻冬舎plusで「カレー沢薫の廃人日記 〜オタク沼地獄〜」を連載中。また雑誌『CONTINUE』にて乙女ゲームを熱く語り倒すコラム「乙女ゲーのたしなみ」も連載しています。
画像提供:カレー沢薫さん
(植木鉢)
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