絶望と猫と思わぬ結末……! 迷い込んだ異世界で親友が“猫化”していく漫画に「鳥肌が立った」「感動した」の声集まる(1/2 ページ)
いろんな感情を揺り動かされるステキな作品です。
親友と2人で異世界に迷い込み、謎の奇病にかかった親友が猫化していく――そんな先の展開が気になる創作漫画を、漫画『亜獣譚』の江野スミ先生(@shiro_saijo)が投稿して注目を集めています。かわいいのにそこに訪れる絶望感と予想外な結末よ……。
辺りに人の姿もなく、変な植物が生えている異世界に迷い込んだ2人。ここに来てしまった記憶はおぼろげで、帰ろうと出口を探すも見つからず、さらに食料がなくなるばかりか、起きたら親友が顔まで猫になっているという衝撃。もちろん猫なので見た目はかわいいのですが、この状況では親友だけが奇病にかかったと感じて「哀れで涙が出る」と悲しみます。
するとそこに宇宙服を着た、同じく猫な見た目の人物が登場。ひと言目に「適応者を迎えに来ました」と話すのでした。これは一体……?
その現れた“彼”は、猫化した親友を指して「あなたはオ・キャット星への移住適応者です」と、気になる言葉をかけてきます。そして、2人が事情を知らないことに気づいた“彼”は、この異世界と思われていた世界と猫化の真実を語り出します。それは簡単に説明すると、
ここは地球で、今より100年前、隕石が衝突したことで人類は絶滅の危機にひんした。そこで秘密裏に進められていたオ・キャット星への移住計画を開始。理想郷であるその星に適応する身体になるため「遺伝子操作薬」を全人類に投与し、宇宙船で旅立つのが1年以上先の者はコールドスリープさせられた。
――ということで、退廃したこの星はまさかの地球で、猫化した親友がいわば予定通りであり、人間のままなのは「薬の効かない人」という事実が明かされます。2人は薬を投与後、約30年かかる移住計画のためコールドスリープに入るも、機械等の故障で今まで目覚めず、その影響のためか眠る前の記憶が少しなくなっていたのでした。
ではなぜ目の前の“彼”が地球に来たのか、それは最初の言葉「適応者を迎えに来ました」が物語っています。移住計画の際に乗り遅れた置いてけぼりがまれにいるため、半年に一度見回りにきているという彼。しかしそれは同時に、オ・キャット星に“適応してない者”は死んでしまうため置いていかれることも意味していました。絶望の顔で猫化した親友と向き合い、声を出さず涙を流すシーンが切なすぎる……。
先に口を開いたのは、それまで黙って聞いていた猫化した親友でした。「ボクもオ・キャット星に行かない」「ここに残る!」と涙ながらに話します。しかし、「野垂れ死ぬ方が嫌に決まってるだろ!」「同情で残っても絶対後悔するだけだぞ!!」という反論には、ただボロボロと涙を流すしかありません。そんな悲しい絶望感が漂う中、「(迎えに来た“あの人”が)次にくるのは半年後だぞ!!」という言葉から、親友は一つの希望を見いだします……!
親友がパアッと明るくなって語り出したのは、地球に残る理由。「地球に住みながら、あの人みたいに地球の見回りをして、オ・キャット星へ報告する仕事をするって決めたんだ!」と、定期的に調査員が来ているという事実から「仕事」を思い付き、「今日からボクらがこの重要な任務につくんだ!!」と大事な友達の手を握ります。そこには、とてもうれしそうに笑う“大きな猫”と、親友の言葉に未来を見て涙をこぼす“人間”の姿がありました。無理だと思ってからのハッピーエンドは目頭が熱くなる……。
全32ページで投稿された同漫画には、Twitterやpixivで「最高に感動しました」「感動して鳥肌がブワッと立ちました」と称賛の声が寄せられ、特に最後の予想外の展開に涙を流した人の声が多く上がっています。またリアルな猫でありながら、豊かな表情にかわいさを覚え癒やされた人も多く、猫好きからも「好き」の声が届いています。
ちなみに作者の江野先生が裏サンデーとマンガワンで連載中の『亜獣譚』は、性交渉で感染する病気「害獣病」がまん延する世界を舞台にしたダークファンタジー。公式サイトや同アプリから無料の試し読みができるので、気になった人はチェックしてみるのをオススメします。コミックス最新第4巻は8月9日発売です。
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