「結婚式は1回限りの女版風俗店」 漫画『アフロ田中』最新刊で世の男達を唸らせまくる
なるほど……なるほどぉ……。
皆さん、こちらの4ページ分の漫画の画像を見たことはあるでしょうか。
一時期Twitterなどを中心にコラ画像が作られまくった、通称“誰も消防車を呼んでないのである”(実際は間にもう1ページあり)。「傍観者効果」を分かりやすくシュールに描いた一幕ですが、この画像の元ネタである『アフロ田中』シリーズの最新刊『結婚アフロ田中』1巻が8月30日に発売されます。こちらでも、極めて独特な視点から世間や人間の心理が描かれます。
『アフロ田中』シリーズとは
『アフロ田中』シリーズは、小学館の『ビッグコミックスピリッツ』でのりつけ雅春さんが連載中の漫画。2002年に『高校アフロ田中』で連載が始まり、『中退アフロ田中』『上京アフロ田中』『さすらいアフロ田中』『しあわせアフロ田中』、そして今回の『結婚アフロ田中』と続いてきました。
アフロがトレードマークの「田中広」(たなかひろし)を取り巻く生活や真理、哲学などを描くギャグ漫画で、実時間で1年が経過すると作中の時間も1年経過するリアルタイム進行となっています。『結婚アフロ田中』ではタイトル通り、恋人の「山田ななこ」にプロポーズした1週間後から話がスタート。
結婚式は1回限りで300万円の女版超高級風俗
『結婚アフロ田中』で最も印象的なエピソードが、結婚式関連の話。90万円の婚約指輪を渡した田中でしたが、友人との飲みで結婚式に平均300万円かかると聞かされ脳内で絶叫!
ただし、ご祝儀が60人×3万円で180万円、両家族の両親からの助け10万ずつがあると仮定すれば、自分からの支出は100万円あればいけるのではないかと友人から聞かされます。この時田中、貯金残高100万円……! 「結婚式を開く=一晩で貯蓄が吹っ飛ぶ」という恐ろしい現実を突きつけられてしまうのでした。
しかしその後、ナナコから両親と合わせて100万円ぐらいは出せる、と予想外の提案が。“一日で300万円が吹っ飛ぶ飲み会”の開催にただただ恐怖感を覚える田中でしたが、ナナコの説得にとうとう開催を決意。
オレ100万円!! 出すよー!! 指輪と!! 合わせて!!! 百……九十万円だぁぁぁぁー!! 界王拳3倍だぁぁぁぁー!!! 体よもってくれぇぇぇぇー!!
と大絶叫します。“一日で300万円が吹っ飛ぶ飲み会”にだいぶ精神がやられていますね……。
が、問題はこの後。ノリノリでさまざまな式場の下見をするナナコに対し、何も興味を持てない田中は「や……安いほうで……いいんじゃないかな……」と提案。しかし、この一言がナナコをキレさせた!
安い方って……何それヒロシ。ヒロシ……!! アレは違うでしょう! ヒロシー!! そりゃ安いほうがいいのはわかるよ――でも!! 質とか!! サービスとか!! オプションとか!! その他諸々を比較検討してからの!! 値段でしょうがー!!!
と鬼の形相で怒鳴られてしまうのでした。更に数日後、ブライダルフェアに行く約束だった週末に「たまには一日くらい休みがほしいので飲み会に行きたい」と提案したところ、「ブライダルフェアに行くことは仕事と一緒なの!?」とまた怒鳴られる始末。
さすがに参った田中は、職場の上司である鈴木さん(既婚子あり)に「結婚式に興味がなさすぎてつらい、楽しそうなナナコに全然ついていけない」とやつれた表情で相談を持ちかけます。すると鈴木さん、「そんなことより…めちゃくちゃいい店発見したから今日はオレと一緒に風俗に行かないか?」と謎の提案をしてきます。
「いやいや、これから結婚するんですから……」と焦る田中でしたが、「どこにある、なんて店でどんなところがいいのか」と興味津々な様子。そしてここからはじまる鈴木さんの持論がすごかった。
「田中……お前今……めっちゃワクワクしてるだろう!!」「ナナコちゃんはちょうど今……そんな気持ちだ!!」「結婚式というのは……女版の風俗だからな」「ナナコちゃんは今……自分が一番気持ち良くなれる店を……一生懸命に探しているところだ」「なんせ人生で一回だけの……300万円超えの風俗だからな」
この言葉は、田中にとてつもない衝撃を与えます。「そうだったのか……ナナコは今全力で……風俗店を探していたのか!!!」。なんちゅうせりふだ。
ここから田中の脳内には、劇的な変化が訪れます。友達と2人で一緒に風俗店を探していると、想像する田中だが、「また今週も風俗店探しかよ……たまには休みくれよ!! 休みたいんだよオレだってー!!」なんて言われたら……「風俗店探しはお前にとって仕事だったのか……!?」となる……! 「安い方でいいんじゃないかな……」なんて言われたら……!
お前!! それは違うだろー!! 値段だけで決めちゃだめだろ!! サービスとか!! オプションとか!! 女の子の質とか!! そーいうもろもろを! 比較検討してからのー! 値段だろうがー!!
響き渡る……どこかで聞いたようなせりふ! 今までのナナコの態度が――言葉が――全てつながっていく! 分かる……あんなにキレていたナナコの気持ちが……手に取るように……! 田中……完全理解……! 女性にとっての結婚式場選びは……! 風俗店探し……! メチャクチャながら極めて適切な結論……!
こうして鈴木さんによる説明を受けた田中は、風俗店探し……じゃなくて、結婚式場探しに極めて協力的になるのでした。鈴木さん、グッジョブやで……。
同作は、終始こんな感じでさまざまな人の心理などが極めて独特な視点から描かれます。他にも、「女の浮気」や「下ネタLINEを送ってしまう男」など、大変濃いエピソードがめじろ押し。男にとっての“真の恋愛バイブル”のような気がしてくる一冊となっています。
(C)Masaharu Nritsuke/小学館
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